永代供養でも法要は可能!事前に確認したい2つの注意点

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永代供養の法要とは?徹底解説

  • 永代供養でも通常の法要が行え、大差はない
  • 法要前には回数や種類を親族と話し合う
  • 永代供養の法要は親族内で、服装は控えめに
  • 法要費用はお布施など複数あり、確認を

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この記事の目次

  1. 永代供養の法要は、定期的に寺院・霊園が供養を行う
  2. 永代供養でも親族の希望に応じた法要を行うことが可能
  3. 一般的な法要と永代供養の法要の流れ
  4. 永代供養の法要で招待する範囲
  5. 永代供養の法要での服装
  6. 永代供養の法要でかかる費用
  7. 永代供養の法要を行うときの2つの注意点
  8. まとめ
  9. 監修者コメント

永代供養の法要は、定期的に寺院・霊園が供養を行う

永代供養の法要は、寺院や霊園が定期的に行ってくれます。1日も無縁にならないようという思いを込めて先祖を守ってくれているのです。

寺院や霊園によって細かい供養内容は異なりますが、一般的に多いといわれている4つの永代供養の法要について解説します。

  • 春と秋のお彼岸の供養
  • 回忌供養(かいくよう)
  • 祥月供養(しょうつきくよう)
  • 月命日など、定期的な供養

1.春と秋のお彼岸の供養

春と秋のお彼岸の供養は代表的な法要の一つです。各お彼岸には寺院や霊園の僧侶が手厚い法要を行ってもらえることが特徴になります。      

春のお彼岸

春のお彼岸は、春分の日を中日とした前後3日間の合計7日間です。   

秋のお彼岸

秋のお彼岸は、秋分の日を中日とした前後3日間の合計7日間です。  

2.回忌供養

一周忌や三回忌など、仏教上で定められた命日に供養していくものです。
よく知られている法要年数としては、満1年目が一周忌、満2年目が三回忌、満6年目が七回忌といった感じに法要を行います。長くても三十三回忌、五十回忌を最後とすることが多い傾向です。  

3.祥月命日の供養

祥月命日(しょうつきめいにち)とは、一周忌以降の故人が亡くなった月日のことです。
例えば、10月31日に亡くなった人の祥月命日は翌年以降の10月31日になります。「祥月」とは、亡くなった月のこと、「命日」は亡くなった日にちです。  

4.月命日など定期的な供養

似たようなもので「月命日」というものもあります。月命日は、亡くなった日のみを指す命日です。

例えば、上記の例でいえば、31日が月命日になります。月命日が31日の場合は、30日までしかない月はどうすればいいのか疑問に感じる人もいるでしょう。

永代供養の法要は、寺院や霊園によってさまざまですが、故人が安らかな眠りにつけるよう手厚い供養が受けられることが多いです。

永代供養を選ぶ際は、自分が大切にしている日を丁寧に供養してもらえる先を選ぶと良いです。

永代供養でも親族の希望に応じた法要を行うことが可能

永代供養は、親族や家族の希望があれば法要を行うことができます。インターネット上の情報では、永代供養をした場合、法要を行ってはいけないといった誤情報が記載されていることも少なくありません。

しかし、実際は法要を行うこと自体に問題ありません。法要を行うことよりも、事前に親族や家族とよく希望をすり合わせておくことが重要です。   

一周忌から三回忌程度までの法要を検討

永代供養で法要を行う場合は、一周忌から三回忌程度までの法要を検討するのがおすすめです。地域や個人の考え方によって、何回忌までが適当かという概念は異なります。

そのため、比較的なじみのある三回忌(2年目の命日)を目安に法要を検討すると無難でしょう。細かくいえば、七回忌、十三回忌……三十三回忌、五十回忌と法要を行うことは可能です。

しかし、もともと永代供養にすることを決めた理由というものがあるでしょうから、それに反するような法要は負担になりかねません。例えば、経済的負担を軽減するために永代供養にしたのに、五十回忌まで法要をしたのでは主旨がぶれてしまいます。

一般的な法要と永代供養の法要の流れ

一般的な法要および永代供養の法要には微妙に異なる流れがあります。一般的な法要を行う場合は菩提寺があることが多い傾向です。

菩提寺とは、先祖代々のお墓がある寺院のこと。ここでは、永代供養と一般的な法要の違いや流れについてみていきましょう。

一般的な法要の流れ

一般的な法要の流れは菩提寺や親族に相談のうえ進めていきます。簡単な流れについてみていきましょう。    

親族や家族に日程を相談

まずは、親族や家族に法要の日程を相談しておくことが大切です。親族といえども、急に法要を行うと連絡を受けても都合が合わない場合があります。

そのため、法要を行う最低限数カ月前には相談しておくことが無難です。慌てて喪主の都合だけで進めようとするとトラブルに発展しかねません。

故人を手厚く供養するための法要ですから、時間と気持ちには余裕をもって話し合いをしておきましょう。    

菩提寺に法要を依頼

菩提寺に連絡をして、「〇回忌の法要を行いたい」など具体的な内容を伝えて法要を依頼します。
具体的に先方の都合やこちらの都合をすり合わせて日程を決めていきましょう。お布施の金額など不明な点があれば、あらかじめ聞いておいたほうが安心です。    

法要当日を迎える

法要当日は、喪主として参列する親族や僧侶などへのあいさつなど細やかな配慮が必要になります。双方に無礼のないよう事前に段取りを確認しておきましょう。僧侶の読経や親族による焼香などが行われるのが一般的です。      

お墓参り

法要が終わった後は、お墓参りをします。お線香や供える花などは事前に準備しておきましょう。お墓の清掃などを行い、僧侶が読経している間にお線香をあげます。   

会食

お墓参りのあとには、親族や僧侶を交えて会食を行うことが一般的です。僧侶が参加しない場合は御膳料を渡し忘れないよう注意しましょう。   

永代供養で行う法要の流れ

永代供養で法要を行う場合の流れは、一般的な法要とあまり変わりはありません。大きな違いは、僧侶の選定や、会食の有無などです。     

親族や家族に日程を相談

永代供養を行う場合も親族や家族へ日程を相談しておくことが重要です。親族の中には「永代供養にしたから法要はしない」と思い込んでいる人もいるかもしれません。

どういった趣旨で、何回忌まで行うつもりであるなど具体的な話が事前にできていると誤解を生じることも少なくなり安心です。    

永代供養をしている寺院や霊園に相談

永代供養をしてくれている寺院や霊園に法要について相談してみましょう。基本的に永代供養で法要ができないということはありませんが、寺院や霊園によって規則などはさまざまです。スムーズに法要を行うためには、しっかりと確認をしておくことが必要になります。    

永代供養先の寺院に法要を依頼

永代供養をしている先が寺院であれば、その寺院の僧侶へ依頼することもできます。

寺院以外の永代管理墓を利用している場合でも、仏教で法要を依頼したい場合は自分で僧侶を手配します。かかる費用が不明瞭の場合は、僧侶だけを派遣する明朗会計のサービスも増えてきていますので検討してみましょう。    

法要当日を迎える

法要当日は、依頼した僧侶へ読経してもらい一般的な法要同様に焼香を行います。    

お墓参り

永代供養の場合は、一般的なお墓のように墓石が個別にあるわけではありませんが、納骨されているお墓にお参りをしましょう。永代供養のタイプによっては、焼香やお供え、献花ができないタイプもあります。   

希望によっては会食

お墓参りのあとは、事前に希望があれば、一般の法要と同様に親族などで会食を行いましょう。永代供養の場合は、一般的な法要よりも回数は少ないことが予想されます。数少ない親族との集まる機会ですので、できれば会食の席は設けておいたほうがよいのではないでしょうか。

一般的な法要も永代供養の法要も、親族や僧侶を手配するという点では同じです。どちらの法要も故人を手厚く弔うために行うものですので、連絡がいきわたらず親族や僧侶とトラブルに発展しないよう配慮しておきたいですね。

永代供養の法要で招待する範囲

永代供養の法要を行う際、招待する範囲は近い親族のみが無難です。

永代供養を選択した理由はさまざまでしょうが、招待するが増えるほど費用が増えたり、手続きが複雑化したりするでしょう。

あまりたくさんの人数を呼びすぎると、法要を行う会場の大きさの調整なども必要になります。また、たくさんの人数を招待すると永代供養に対して批判的な意見をぶつけてくる場合もあるかもしれません。

そのため、ストレスなく故人を丁重に弔うには永代供養をしっかり理解してくれている近い親族のみを招待することがよいでしょう。

永代供養の法要での服装

永代供養の法要では、服装にこだわりはありません。本当に近い人だけで法要を行う場合は、私服でもよいでしょう。

ただし、あまりに派手なものは避けたほうが無難です。なぜなら、自由とはいっても場にそぐわない格好に嫌悪感を示す人もいるかもしれないからです。

必ずしも喪服である必要はありませんが、黒を基調とした服を選ぶなど配慮は必要といえます。どうしても迷ってしまう場合は、一般的な喪服を着ていくことも方法の一つです。

一番大切なのは、服装というより故人を弔うという気持ちになります。

永代供養の法要でかかる費用

永代供養の法要を行う場合にかかる費用は、主に「お布施」「会場代」などです。

どのように法要を行うのかによっても差がありますが、一般的に永代供養の法要を行った場合を例に確認していきましょう。  

お布施の費用相場

1回の法要における、お布施の費用は約3万~5万円といわれています。

ただし、お布施の金額は地域差やお寺によっても異なるため、不安な場合は依頼した僧侶に「ほかの方はどのぐらいお布施を包んでいますか?」など具体的に質問することがおすすめです。

「お布施はいくらですか?」のようなあいまいな質問ですと、「お布施は気持ち次第です」とかわされてしまうことも多いため注意しましょう。

明確なお布施の金額で依頼をしたい場合は、僧侶を手配するサービスなどを検討してみることも方法の一つです。

法要でお布施以外にかかる費用

法要によってはお布施以外にもかかる費用があります。どこで法要を行うかでも費用には差がありますので、一通りかかる可能性のある費用についてチェックしておきましょう。   

場所代

法要をどこで行うかによって異なる費用です。ここでは、「お寺」「自宅」「セレモニーホール」といった3つのケースで確認していきます。    

お寺

お寺の本堂で法要を行う場合の場所代の相場は3,000~2万円程度です。
なかには費用はかからないこところもありますが、これは菩提寺として利用している場合が多いため、永代供養の法要として利用したい場合は利用するお寺に確認したほうが良いでしょう。    

自宅

自宅で法要を行う場合は、もちろん場所代は不要です。
近年は、自宅で法要を行うことは少なくなってきました。費用はかからないものの、手間暇はかかりますので徐々に簡素化しているのが現状といえます。    

セレモニーホール

菩提寺がないけど、法要を行いたい場合は、セレモニーホールのような施設が利用されることも増えています。
費用はかかるものの、自宅で行うより準備や片付けが簡単ということが特徴です。
法要に参加する人数によっても利用する部屋が異なりますが、一般的には3万円程度で借りることができます。   

お線香やお花、お供え物の代金

お墓参りする際のお線香やお花、法要時に渡すお供え物などの代金もかかります。数千円~1万円程度あれば足りるでしょう。   

御車代

御車代は、僧侶へ渡すものです。自宅やセレモニーホールなど、別の場所へ足を運んでもらう際に支払います。御車代の平均相場は、3,000~1万円程度です。   

御膳料

御膳料は、会食を催して僧侶が参加しなかったときに支払う代金です。平均相場は5,000~1万円程度です。   

会食代

法要後に寺院や別の場所で食事をする代金です。会食代の目安は一人当たり3,000~5,000円程度になります。
例えば、20人参加する会食代は6万~10万円程度が目安です。実際に法要を行う場合、参加する人はお金を包んでくるので実質の負担はもっと少なくなります。

項目内容相場目安
お布施3万~5万円
場所代お寺3,000~2万円(無料の場合も)
自宅無料
セレモニーホール3万円程度
お線香やお花、お供え物数千円~1万円程度
御車代3,000~1万円程度
御膳料5,000~1万円程度
会食代一人当たり3,000~5,000円程度

永代供養の法要を行うときの2つの注意点

永代供養の法要を行うときには、2つの注意点を押さえておきましょう。

永代供養自体は、経済的負担が少なく、次世代に墓守負担が発生しないというメリットがありますが、法要を行う場合は気をつけておかなければならないこともあるのです。   

何回忌まで行うかを事前の相談

永代供養で法要を行う場合は、「何回忌まで法要を行うか」などを親族内で明確にしておくことが重要です。

経済的負担を軽減するために永代供養を選択した場合は、法要まで行う余裕がないかもしれません。法要をやるにしても、やらないにしても事前に親族でどのように供養していくかはしっかりと話し合いをしておくことが重要です。

永代供養だから法要はやらないと決めつけてしまっていると、あとで親族から「なぜ最低限の法要をやらないのか」など批判を受ける可能性があります。

また、法要を行う場合は親族どうしての費用の負担割合なども決めておくとスムーズに法要の手続きが進行するでしょう。   

法要の種類および墓所使用契約の内容を確認する

永代供養で法要を行う場合は、法要の種類や墓所使用契約書の内容をしっかりと確認しておきましょう。法要と一言で言っても種類はさまざまです。

葬儀の一環であるお通夜や告別式なども法要の一つになりますし、四十九日、納骨式、一周忌などの法要の一つになります。行う法要の種類によっては費用なども変わりますので、どの法要を行うのかは確認が必要です。

また、墓所使用契約の内容も確認しておきましょう。永代供養として納骨している先の契約内容によっては、自分が希望している法要が行えない場合もあるかもしれません。

まとめ

「永代供養で法要を行うことはいけないこと」と誤解していた人にとっては非常に参考になったのではないでしょうか。

基本的に永代供養でも法要を行うことは、まったく問題ありません。もちろん、「法要を行わない」ということも選択肢の一つでしょう。

ただ、「法要をどうしても行いたい」という場合は、注意点をしっかりと押さえたうえでトラブルにならないようすすめていきましょう。

再度、永代供養の法要についておさらいをしていきます。

  • 永代供養は寺院や霊園に供養を任せる供養方法
  • 永代供養は未来永劫供養してくれるわけではない
  • 永代供養は定期的に寺院や霊園が供養してくれる
  • 永代供養方法は、主に「合祀型」「納骨堂型」の2つ
  • 寺院や霊園が行ってくれる法要は「お彼岸供養」「回忌供養」「祥月命日供養」などがある
  • 永代供養を選択しても法要を行うことは可能
  • 永代供養は親族の希望に応じて法要を行える
  • 永代供養の法要は、一周忌から三回忌程度までが目安
  • 永代供養の法要は、自分で僧侶を選定することが必要
  • 一般的な法要と永代供養の法要は基本的な部分にあまり違いはない
  • 永代供養の法要では、大人数ではなく近い親族のみにするのが望ましい
  • 永代供養の法要における服装は喪服でなくても問題ないが、派手にならないよう注意する
項目内容相場目安
お布施3万~5万円
場所代お寺3,000~2万円(無料の場合も)
自宅無料
セレモニーホール3万円程度
お線香やお花、お供え物数千円~1万円程度
御車代3,000~1万円程度
御膳料5,000~1万円程度
会食代一人当たり3,000~5,000円程度
  • 永代供養の法要では、何回忌まで行うか事前に親族と確認をとっておく
  • 法要の種類や永代供養先の規約などの確認も忘れずに行う

リーズナブルな費用で供養ができることもあって、永代供養を選択する人も増えています。

もし永代供養を選択しても、従来通りの法要を行うことが可能です。法要を行う本質は、故人と近しい人たちが丁重に故人を弔うことになります。

永代供養にしたからといって引け目に感じることはありません。法要を行いたい場合は、ぜひこの記事を参考にポイントを押さえたうえで手続きを進めてみましょう。



監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

永代供養とは、永きにわたって供養してくれるシステムのことをあわらします。お墓の形や弔い方などカタチをあらわすものではないため、わかりにくい用語でもあるでしょう。

永きにわたっての「永」もいつまでという区切りがあるわけではなく、供養の方法も定義されているわけではありません。永代供養墓に納骨した場合でも、祥月命日やお盆、お彼岸などに個別に法要するケースは多々みられます。寺院内の永代供養墓に納めている場合は、寺院に相談してみてください。

民間墓地や公営墓地にある永代供養(管理)墓を利用している場合は、寺院は自分で探すことになります。心当たりがない場合は、葬儀社や石材店等で近隣の寺院を紹介してもらうのも良いでしょう。インターネットで僧侶派遣サービスを利用するのも一つの方法ですが、継続的なお付き合いとなると少し不安もあります。