斎場の定義がわかる!種類や利用メリットの紹介

花が多い祭壇

斎場という言葉を聞いたことがあっても、はっきりと定義がわからないという人は多いのではないでしょうか。

お通夜やお葬式に参列した経験がある人だと「葬儀場」と何が違うの?思うかもしれません。

この記事では、斎場に関するこのような疑問にお答えしています!

  • 「斎場とはどういった場所?葬儀会館とは何が違う?」
  • 「斎場では何をするの?利用方法は?」
  • 「斎場の振る舞いで気をつけることは何がある?」

この記事では、上記のような疑問を持つ人に向けて「斎場」について解説いたします。

どのような役割をもった施設かをお分かりいただけるのはもちろん、その場での立ち振る舞いマナーも紹介します。

最後まで読んでいただくと「斎場」という言葉の意味がわかるだけではなく、突然のご不幸な場面に立ち会うことになっても落ち着いて対応するためのヒントを得られます。

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など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
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この記事の目次

  1. 斎場とは
  2. 斎場の種類
  3. 斎場の利用方法
  4. 斎場の利用費用について
  5. 斎場で行われること
  6. 斎場での葬儀当日の流れ
  7. 斎場での振る舞いで気をつけること
  8. まとめ
  9. 監修者コメント

斎場とは

斎場とは、葬儀を執り行う施設のことです。

「斎」の文字は「いつき」と読み、物忌み(飲食など日常的な行為を控えること)をして神に仕えることを意味します。

その「斎」を行う場所が「斎場」なのです。斎場とは、葬儀に限らす、儀式全般を執り行う場所を指していたのであり、「祭場」とも書きます。

ちなみに神道では、通夜を「通夜祭」や「遷霊祭」、葬儀を「葬場祭」と呼び、いずれも”祭”という言葉を用います。

さて、物忌みをするということは、その場をより清浄な空間にするということ。特に神道では死をけがれとして忌み嫌います。
葬儀を行う「斎場」は、「祭場」と比べてより清浄な場所、というニュアンスがあるようです。


ここまでは、「斎場」という言葉の本来の使われ方の話をしました。次の章では、現在「斎場」がどのように用いられ、どのような場所となっているのか、解説していきます。

斎場と葬儀場との違い

葬儀を執り行う施設は、斎場のほかにも、”葬儀場”、”葬儀式場”、”セレモニーホール”などと呼ばれています。
これらの違いはどこにあるのでしょうか?
実は、明確な線引きこそありませんが、傾向はあるようです。

公営の葬儀場は「斎場」「聖苑」

公営の葬儀場は「斎場」が用いられていますが、これは火葬場に葬儀場が併設されるようになってから用いられたようです。
葬儀はもともと自宅や、地域の公民館や集会所などで行われていました。

葬儀社が主導するのではなく、家族や共同体やお寺が中心となって行うものでしたから、いまで言うところの斎場、つまり火葬場併設の葬儀場が登場したのはこの数十年のことです。

しかし、核家族化が進行し、人々が葬儀を自宅で行うことに無理が出だした頃から、葬儀専門の斎場があちこちで生まれ、自治体もこの流れに乗る形で火葬場に葬儀場を併設しだします。

ただし、「火葬場」や「葬儀場」という、露骨に死を連想させる呼び方は、周辺住民にとっては聞こえのいいものではありません。
そこで「斎場」や「聖苑」という言葉が用いられたのだと思われます。

民営の葬儀場は「会館」「セレモニーホール」「メモリアルホール」

民営の葬儀社が保有する葬儀場、あるいは寺院が経営する葬儀場には「式場」「会館」「セレモニーホール」「メモリアルホール」などの呼び方が用いられています。

これらも、周辺住民や利用者への感情を刺激しないためのものだと思われます。
「式場」や「会館」だと、結婚式場でも使用できますが、そのあたりを混同しないためにも、カタカナ表記の葬儀場も多数見られます。

斎場の種類

斎場にもさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。

公営斎場

自治体が運営する斎場のことです。

▼ メリット

  • 地域住民向けの斎場であるために、利用料が安い
  • 火葬場併設の場合、移動の手間が省ける
  • 建物の設備が充実している
  • 祭壇を常設している斎場もあり、利用料が安い
  • どの葬儀社でも施行が可能

▼ デメリット

  • 人気が高く、予約が空くまでに日数がかかる
  • 地域住民以外の利用や、費用が高くなる
  • 利用上のルールから、祭壇のデザインや式場演出など自由な形式で葬儀ができないこともある
  • BGMなど、式場内で音楽を流せないこともある

民営(貸し斎場)

貸し斎場とは、主に首都圏で多く見られる形態で、寺院が境内に設けた葬儀専用会館を自由に貸し出しています。
その寺院の檀家でなくても、料金を支払えば誰でも利用可能の斎場です。
一部、寺院でなく民間業者が経営しているところもあります。

▼ メリット

  • 自宅に近い場所で葬儀ができる
  • 予約の空きを待つことが比較的少ない
  • 公営斎場に比べると、自由に葬儀をアレンジできます
  • どの葬儀社でも施行が可能

▼ デメリット

  • 公営斎場に比べて利用料が比較的高い
  • どこまでの宗教を受け入れるかは斎場によって異なる
  • 斎場設備の充実度は斎場によって優劣がある

民営(葬儀社の自社斎場)

葬儀社が保有する斎場です。
利用するためにはその葬儀社に依頼することが条件です。

▼ メリット

  • 自宅に近い場所で葬儀ができる
  • アクセスが便利
  • 利用者目線に立った設計がなされている
  • 葬儀社と斎場運営が一体なので、融通が利く

▼ デメリット

  • 葬儀社の選択ができない
  • 利用料金はプラン料金などに組み込まれているために分かりづらい

宗教施設(寺院・神社・教会など)

宗教施設での葬儀は、あまりみかけません。
というのも、昔から、檀家の先祖を祀る寺院と、死者を供養する葬儀場は分けて考えられていました。
最近では、本堂での葬儀を勧める寺院も増えて来ており、安価に済ませることができます。

また、神道では死をけがれと考えるために、聖域である神社の敷地内で葬儀を執り行うのは極めてまれなことです。
キリスト教の場合、カトリックは原則として教会でミサをします。
プロテスタンテは考え方が柔軟で、斎場で執り行うことも多々あります。

その他

自宅や、地域の集会所でも葬儀を執り行えます。
自宅の場合は、家の中の整理や近隣住民の理解が求められます。

また、集会所や公民館は、その地域によって考え方が異なります。
まずは自治会長などに相談してみましょう。

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終活といっても、生前整理、葬儀、お墓の検討などさまざまです。
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  • 自分のライフスタイルに合ったベストなお墓はどういうものなのか知りたい
  • お墓選びで複雑な手順を簡単に詳しく理解したい
  • お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
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しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
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斎場の利用方法

斎場は葬儀社に申し込んで利用しましょう。

斎場の利用費用について

斎場の利用費用は、当然斎場によって異なります。

公営斎場は比較的安く、2日間利用で数万円で済むでしょう。
数十名程度収容の式場でも、数百名収容の式場でも、地域住民への行政サービスなので、法外な費用はかかりません。
むしろ、貸し斎場は式場の規模によって費用が異なります。

首都圏であれば、家族葬規模の会館でも10万円前後から。
一般葬を執り行う斎場だと20万円以上はするでしょう。

また、葬儀社の自社斎場は、葬儀プランの中に式場利用料金が含まれていることが多く、その内訳が分かりづらいという側面があります。

斎場で行われること

当たり前のことですが、斎場とは葬儀を行うための場所です。
しかし「葬儀」という言葉の中には、葬儀という”儀式”、親族や参列者が集う”食事”、”火葬”、”法要”など、さまざまなことが含まれます。

具体的に斎場で何ができるのかをまとめました。

  • 通夜や葬儀の儀式
    まずはこれが一番の基本です。
    斎場は、通夜や葬儀などの儀式を執り行う場所のことです。

    従来は、自宅で葬儀を行い、葬列で葬場(埋葬する墓地や、火葬する焼き場)まで移動し、埋葬や火葬をしました。
    いまでは、自宅葬が減り、斎場で通夜葬儀を行うのが一般的です。
  • 火葬
    最近の公営斎場は、火葬場が併設されているところが増えています。
    厳密に言うならば、これまでの火葬場に、式場が併設されたと表現した方が正確でしょう。

    火葬場併設の斎場は、出棺などの手間が省ける。そのほとんどが公営であるために費用が安い。
    これらの理由から、大変人気です。
    そのために予約が空くまで数日待たなければならないこともあります。
  • 通夜ぶるまいや精進落としなどの会食
    斎場は、儀式を執り行う式場に、親族が休んだり参列者をもてなすことができたりする控え室が併設されています。

    料理は、葬儀社が仕出し料理を手配して配達したり、最近ではケータリングサービスを提供したりする葬儀社もあります。
  • 法事・法要
    法事や法要のために式場を貸してくれる斎場もあります。
    四十九日法要や一周忌法要など、場所に困っている人は問い合わせてみてもうよいでしょう。
    法要後の食事も利用可能です。
  • ご遺体の一時預かり
    遺体の預かりを受け付けてくれる斎場もあります。
    形式は斎場によってさまざまです。

    霊安室に横たえて、通夜の日までお参りや付き添いができる形。
    同じ部屋の中で、他の人のご遺体と一緒に預かる形。

    この場合、付き添いはできませんし、お参りの時間や方法にも制限があります。
    自宅にご遺体を連れて帰ることができない人などに利用されています。

斎場での葬儀当日の流れ

葬儀当日の流れです。

  1. 斎場に集合
  2. 葬儀・告別式
  3. 出棺
  4. 火葬〜拾骨
  5. 斎場へ戻る
  6. 初七日法要
  7. 精進落とし
  8. 散会

※出棺は通常、霊柩車やマイクロバス等を用いて移動します。
火葬場併設の斎場の場合は、建物の中を移動して火葬棟へと向かいます。

※初七日法要は、本来は死後7日目に執り行う法要です。
最近は、火葬後、あるいは葬儀式の中に組み込んで執り行います。

※精進落としのタイミングは地域や、葬儀や火葬の時間帯によって異なります。
火葬が早く済む首都圏では火葬後に斎場に戻って精進落としをします。
他の地域では、火葬中に食事をしたり、葬儀前に食事をしたりすることもあるようです。

斎場での振る舞いで気をつけること

斎場は故人様を悼む厳粛な場所です。
もちろん、葬儀はしめやかに送り出すだけではありません。
久しぶりに会う親戚たちと昔話に花を咲かせることもあるでしょう。

常識の範囲内で、場の秩序を乱さないように努めましょう。

また、複数の式場を持つ斎場では、同時にいくつもの葬儀が執り行われます。
さらに、火葬場ではその地域で葬儀を行った複数の家族が集まります。
葬家にとって葬儀に対する想いは異なります。

迷惑かかる行為は控えるよう、心がけましょう。

まとめ

いかがでしたか?

斎場と言っても、さまざまな呼び名があり、さまざまな種類の斎場があります。
いずれにせよ、葬儀社を通して申し込みます。

自分たちにとって、どの斎場がいちばんいい葬儀を行うことができるのか。
担当者と相談しながら進めていきましょう。

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監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

斎場とは、もともと神仏をお祀りし、礼拝する清浄な場所という意味でした。しかし現代では、葬儀が行われる葬儀場のことを総じて斎場といいます。

1980年代以降、葬祭業者が「自社斎場」として斎場を保有する動きがみられ、1990年代以降、全国各地で建設されるようになりました。近年は葬儀の小型化を背景に、家族葬用のコンパクトな斎場が好まれています。各斎場も、リビングを模したもの、結婚式場のような華やかなイメージ等、多様化しています。

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