3分でわかる!忌引き、忌中、喪中の違いと喪中の人への年賀状のルール

3分でわかる!忌引き、忌中、喪中の違いと喪中の人への年賀状のルール

近親者が亡くなり、一定期間喪に服して身を慎むこと忌服と言います。
は、神道では人の死を穢れたものと考えるので、身内の死によって穢れた身を清めるために謹慎することを言い、は、故人の死を悼んで喪服を着て慶事をつつしむことを言います。

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この記事の目次

  1. 忌服期間について
  2. 忌引き
  3. 忌中と喪中
  4. 喪中欠礼(年賀欠礼)状、喪中はがき
  5. 監修者コメント

忌服期間について

忌服期間は何日間?

明治7年に太政官布告の服忌令が出されて、忌中と喪中の期間が細かく定められました。
しかし、それは現代の実情にはそぐわないこともあり、一般的には仏教に従って、忌の期間は四十九日、服の期間は1年とされています。

服忌令による忌服期間(明治7年太政官布告)

死亡した人
父母50日13ヶ月
養父母30日150日
30日13ヶ月
20日90日
嫡子20日90日
養子10日30日
兄弟姉妹20日90日
異父母兄弟姉妹10日30日
祖父母30日150日
曾祖父母20日90日
10日30日
おじ、おば20日90日
いとこ3日7日
おい、めい3日7日

忌服期間にしてはいけないこと

昔は、忌中は家のなかでも喪服を着て過ごし、外出は許可されていませんでした。
現在では、忌服期間でも日常生活では喪服を脱ぎますが、結婚式の出席神社の参拝は控えるのが普通です。
また、年始回り年賀状も控えます。

忌引き

葬儀への出席と喪に服するために会社や学校を休むことを忌引きと言います。

忌引き期間

官公庁服務規程による忌引き期間は次のようになっています。

配偶者夫・妻10日間
血族

(血がつながっている親族)

父母7日間
子ども5日間
祖父母、兄弟姉妹3日間
おじ、おば、孫1日間
姻族

(婚姻による親族)

配偶者の父母3日間
配偶者の祖父母、兄弟姉妹1日間

一周忌など法要は忌引きになるのか?

一周忌法要があるときに、会社や学校を忌引きとして休むことができるのでしょうか?
会社や小学校の規定次第にはなりますが、ほとんどの場合、忌引き扱いになることはないでしょう

忌引き扱いになるのは、葬儀の際だけで、それ以外の法要は忌引きにならないことがほとんどです。
もし、法要で会社を休む場合には、有給休暇を申請しましょう。
また、法要は、葬儀とは異なり、日程の調整ができ、土日に行われることがほとんどなので、サービス業以外の会社、学校は、休暇は必要ないでしょう。

忌中と喪中

四十九日忌までが忌中で、この時期は、結婚式などの慶事への出席は見合わせます。

そして、一周忌までが喪中で、お正月の年賀状、おせち料理、新年会などの祝い事は控えます。
神道では、死を穢れと考えるため、初詣やしめ飾りなども行いません。
なお、喪中に神社へ初詣をしてはいけませんが、寺への初詣はしても構いません。

喪中期間中は、遺族はお祝いごとや遊興の行事を控えています。
そのため、お中元、お歳暮などのやり取りやお祝いごとへのお誘いなどには配慮が必要です。
付き合いの深さなどによって、判断しましょう。

喪中欠礼(年賀欠礼)状、喪中はがき

配偶者、子ども、自分と配偶者の親、祖父母、兄弟姉妹など近親者が亡くなって1年以内の喪中に新年を迎える時には、年賀状は控える旨の喪中欠礼状(喪中はがき)を出します。

通常、欠礼状を出す範囲は、2親等までの親族か故人と同居していた祖父母の場合です。
2親等とは父母、配偶者の父母、子、兄弟姉妹、孫、配偶者の兄弟姉妹です。
しかし、世帯が別ならば、2親等の間柄でも欠礼としないことが多くなっています。

喪中欠礼状は、相手が年賀状を用意する前の12月初旬までには届くようにしましょう。
ただし、仕事関係者への年賀状は、喪中であっても、通常通り出す人が増えています。

欠礼状は、一種の通知なので、文面は簡潔に書きます。
ただし、誰が亡くなったかわかるように、故人の名前と続柄を記しておきます。
亡くなったのが、妻の父親のときは、欠礼状を連名にするケースが多いですが、その場合でも文面は夫主体になります。
「今年○月、義父○○(フルネーム)が他界いたしました」とすれば、妻の父親が亡くなったとわかります。

なお、「年末年始のごあいさつを…」という文面をよく見かけますが、年末のごあいさつであるお歳暮は祝い事ではないので、喪中に行っても構いません。
「年始のごあいさつを…」が正式であることを覚えておきましょう。

欠礼状は、年賀状を出せないお知らせなので、毎年年賀状をやりとりしている方に出しましょう。
欠礼状の本来の目的から考えると、喪中であることを知っている方にも出すのが正式です。

喪中欠礼状の文例

喪中欠礼状の文例1

喪中につき年始のごあいさつを控えさせていただきます

○月○日に 父△△が●●歳で永眠いたしました
ここに本年中に賜りました ご厚情に深謝いたしますとともに 明年も変わらぬご厚誼のほどをお願い申し上げます

二〇XX年 冬
(住所・氏名)

喪中欠礼状の文例2

喪中につき、年始のご挨拶を控えさせていただきます。
本年○月○日、母△△が●●歳にて永眠いたしました。
日頃のご厚情を感謝いたしますとともに、明年も変わらぬ御交誼のほどお願い申し上げます。

平成○年冬
住所・氏名

喪中欠礼状の文例3

今年六月に父が他界致しましたので新年のご挨拶を申しあげるべきところ、喪中につきご遠慮させていただきます。
なお時節柄一層のご自愛の程お祈り申しあげます。

平成○年十二月
○○市○○町○-○   ○○ ○○

喪中の相手には年賀状の代わりに寒中見舞いを出す

年末に、服喪中の人から喪中欠礼状が届いたら、これは相手からの新年の挨拶を控えるという連絡ですので、こちらからも年賀状は出しません。
受け取った側も相手方に年賀状を送らないようにします。
近い親戚に場合は、「知っているだろう」と喪中欠礼状が省略される場合もありますので、うっかりして例年通り出さないように注意しましょう。

寒中見舞いは喪中の人にも出すことができますので、喪中の相手には年賀状の代わりに寒中見舞い(目上の人にはお伺い)を出します。

喪中に年賀状をもらった場合

喪中に年賀状をもらった場合には、次のように返信します

このたびは年始状を頂戴いたしましてありがとうございます。
実は昨年の十一月に父が他界いたしまして、私ども服喪中でございますために年賀のごあいさつを失礼いたしました。
皆様のご健康とご多幸をお祈り申しあげます。

平成○年一月
○○ ○○

年賀状を出した後に喪中欠礼状が届いた場合

年賀状を出した後に喪中欠礼状が届いた場合には、すぐにお詫びとお悔やみの手紙を出すとよいでしょう。
通知を受け取っていたのに、うっかり出してしまった場合も同様です。

喪中はがきへの返事

すでに弔問を済ませている場合には、改めて返信する必要はありません。
ただし、さみしい年末年始を迎えていることを考え、相手を気遣う手紙などを出すと丁寧です。

喪中欠礼状をいただいたお宅へ喪中欠礼状を出してもいい?

喪中はがきをいただいたお宅へこちらからも喪中はがき送っても構いません。
先方へのお悔やみの言葉も一筆添えると丁寧です。

もし喪中欠礼状で初めて不幸を知った時は…

最近は、広い範囲には知らせずに葬儀を行うケースが増えていて、喪中欠礼状で初めて不幸を知ることがあります。

もし、親しい相手で、「不幸を知っていたらお参りに行ったのに…」という間柄ならお悔やみの手紙を出すとよいでしょう。
あいさつをいただいたお礼とお悔やみの言葉を添えて、ご不幸を知らずにいた失礼を詫びる手紙を出します。

手紙だけでは気持ちがすまないなら、香典や線香、供花などの供物を贈れば、より丁寧です。
不幸から日が経っているときは、現金ではなく、品物のほうが相手の負担になりません。

また、年が明けて、松の内(一般に1月7日まで)を過ぎたら寒中見舞いを兼ねて手紙を出して、寂しい年始を迎えた遺族を慰めるのも気持ちを届けるにはよい方法です。

喪中の方へのお中元やお歳暮

お中元、お歳暮はお祝いごとではありませんので先方が喪中でも贈っても差し支えありません
ただし、紅白の水引はかけずに、白無地の奉書紙か白の短冊を使って、お中元、お歳暮の表書きにします。

喪中の上司への年賀の挨拶

お世話になっている上司が喪中のときに、年賀の挨拶に行くのは失礼にあたるのでしょうか?
このケースでは、先方はお祝いごとを控えている期間なので、控えたほうがよいでしょう

喪中の方への結婚式の招待状

本来、喪中の期間には結婚式やパーティなどの晴れやかなことは控えます。
しかし、四十九日忌が過ぎていて、友人の気持ちの整理がついているようなら、誘ってもよいでしょう。
親しくしている間柄であれば、正式な招待状を出す前に、電話やメールなどで一度確認します。

監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

最近、「自分は喪中に該当するのか」という質問をよく受けます。例えば「兄嫁が亡くなった。自分は学生で両親と兄夫婦と同居していたが、この場合は喪中なのか」というケース。世帯として考えると喪中にあたらないのかもしれませんが、同じ家に住んでいたわけですから「穢れ」の概念だと、死者を出した家ですから一定期間謹んで生活をしなければいけないということになります。また「仲の良かったきょうだいが亡くなった。お互い別世帯で子も孫もいる。喪中ではないのかもしれないが、おめでとうという気分ではない」という相談もありました。喪中とは、「喪に服する期間」は死者に対して心を寄せる期間でもありますから、この方の気持ちとしては喪中とするのが適当なのかもしれません。