お墓への納骨は四十九日に行うのが「常識」?最適な時期や方法を紹介!

お墓への納骨は四十九日に行うのが「常識」?最適な時期や方法を紹介!

お墓の納骨とは?徹底解説

  • 納骨は新規お墓か既存お墓への二通り。
  • 費用は新規で25万~230万円、既存は20~30万円が目安。
  • 納骨式の持ち物には袱紗、数珠、ハンカチが必要。
  • 納骨時期は特に決まりなく、四十九日や年忌法要の際に行うこと多い。

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この記事の目次

  1. 納骨をとり行うのは「喪主」
  2. 【納骨先の検討】から【実際納骨する】までの手順
  3. お墓に納骨するのに適切な時期~条件別で解説~
  4. お墓への納骨に必要な費用
  5. 納骨式当日の準備(持ち物と服装について)
  6. 納骨式当日の流れ
  7. お墓以外へ納骨するときの選択肢
  8. まとめ
  9. 監修者コメント

納骨をとり行うのは「喪主」

既存のお墓がある・ないに関わらず、納骨のとり行いは基本的に喪主がすることが多いです。

とはいえ絶対的な決まり事項ではないため、もちろん兄弟や子に協力を仰いでもかまいません。

しかし、将来的にそのお墓に入る人か・そうでないか、を考えると、主として納骨をとり行うのは「喪主」であるのが良いでしょう。また、納骨をとり行うのは喪主ですが、実際カロートに遺骨を納めるのは「お寺の人」や「石材店の人」であったりします。よって喪主が、墓石を移動させて遺骨を納めるところまでする必要はありません。

お墓の名義人が代わる時は必ず届出をすること

お墓を主として管理する人(お墓の名義人)が変わるときには手続きが必要です。

今までは父がお墓を管理していたが、その父がなくなり自分がお墓の管理者にならなければいけなくなる、という人もいらっしゃるでしょう。

その際は、霊園の墓地管理者へ連絡をし、変更手続きを行ってください。万が一、お墓の名義人が変わったにも関わらずそれに従わずに届出を怠った場合は、その墓地の使用権を失われる可能性もあります。面倒がらずに行うようにしましょう。

誰が納骨をとり行うのかわかったところで、次は納骨するまでの手順について紹介します。一体どのような手順を踏んで、納骨日を迎えるのでしょうか。

【納骨先の検討】から【実際納骨する】までの手順

納骨するまでの流れは、以下のようになっています。

  1. ①納骨先の検討
  2. ②納骨先の石材店(霊園)に彫刻を依頼
  3. ③お寺に納骨の法要を依頼
  4. ④再度石材店(霊園)に納骨式の準備を依頼
  5. ⑤納骨に必要な書類の準備
  6. ⑥納骨式参列者への連絡
  7. ⑦供物、会食、引き出物の準備

なお、お墓を新規購入せず、先祖代々受け継がれているお墓に納骨する場合は、①をとばして②からご覧ください。

①納骨先の検討

代々受け継がれているお墓がない場合は、納骨するお墓を検討する必要があります。

お墓をこれから検討している方は、希望エリアでまずはどんな選択肢があるか情報収集してみましょう。

気になる霊園・墓地があればお気軽にパンフレットを取り寄せてみてくださいね。

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②納骨先の石材店(霊園)に彫刻を依頼

納骨するお墓が決まったら、その墓石に故人の名前を彫刻してもらう必要があります。霊園の管理者やお墓を購入した時の石材店に相談をしましょう。

③お寺に納骨の法要を依頼

納骨とは、ただお墓に遺骨を納めればそれでいい、という話ではありません。遺骨をお墓に納めるときには「納骨法要」の法要をしてもらう必要があります。

「納骨法要」はお寺の僧侶にしてもらうため、納骨したいという意思を伝え、いつ納骨を行うかの日程調整をしましょう。また、お寺さんは他の行事と被ることもあるため、早めに予定を合わせるとスムーズに進めることができるでしょう。

④再度石材店(霊園)に納骨式の準備を依頼

納骨する日程が決まったら、再度石材店に伝える必要があります。

それは納骨式当日の準備を依頼するためです。お墓に納骨する時、一般的には石材店に石を移動させてもらい納骨します。

最近では自力で納骨できるお墓もありますが、代々受け継がれているお墓は石材店の手助けを必要とする場合が多いでしょう。そのため、納骨する日程が決まり次第、石材店に伝えなければなりません。

⑤納骨に必要な書類の準備

納骨に必要な書類は「埋葬許可証」と「墓地の受入許可証」です。これらの書類を準備する必要があります。

「埋葬許可証」とは火葬許可証に火葬執行済の印が押されたものです。原則として役所への死亡届出書の提出と同時に、火葬許可申請書を提出して取得します。死亡届が受理されると「火葬許可証」が交付されます。

「墓地の利用証明書」に関しては、墓地の管理者に問い合わせをして手に入れてください。

⑥納骨式参列者への連絡

石材店とお坊さんと話し合いの後、納骨する日程が決まったら、次は納骨当日に参列する人へ連絡をしましょう。

またこの時、誰に声をかけよう、と悩まれる方もいらっしゃるかもしれません。その場合、迷ったら誘う、と判断するとよいでしょう。誘われて気分を悪くする人は少ないでしょう。またお誘いは最低でも2週間前までにすると段取りがスムーズです。

また、納骨当日とり行われる法要のことを「納骨式」といいます。

⑦供物、会食、引き出物の準備

参列人数が決まれば、次はお供物や会食、引き出物の準備をしましょう。これらは参列人数によって準備するべき個数がことなるため、人数が分かり次第動き出しましょう。

以上、納骨するまでの手順について紹介しました。イメージすることはできましたでしょうか。

次は、納骨する時期について説明していきます。いつのタイミングで納骨するのが適切か、悩まれている方はぜひ読んで参考にしてみてください。

お墓に納骨するのに適切な時期~条件別で解説~

お墓に納骨する時期は、四十九日の法要と同じタイミングでできるとよいでしょう。

しかし納骨先があらかじめ決まっていない方は、四十九日までに納骨の準備をすることは難しいかもしれません。
納骨のタイミングは決まりはないため、一周忌や三回忌・お盆やお彼岸に納骨することも可能です。

自宅に遺骨を置いておくことに対して法的な規制はないため、納骨タイミングまで置いておくことができます。

元々お墓がある方は「四十九日」に納骨するこお彼岸が多い

四十九日の法要と同じタイミングで納骨を行う人は多いです。しかし四十九日はあっという間にくるため、既に納骨先が決まっている方、又は納骨堂等を検討している方でないと、なかなか難しいでしょう。

こんな人は「四十九日」がおすすめ

  • 既に納骨先が決まっている方
  • 納骨を早く済ませたい方

新しくお墓を検討する方は「一周忌」に納骨することが多い

一周忌とは、故人がなくなってから1年後の命日のことです。1周忌の法要と合わせて納骨をする人も多くいらっしゃいます。

こんな人は「一周忌」がおすすめ

  • 新しいお墓に納骨する予定で、家族としっかり話し合いたい方
  • しばらくは家に遺骨を保管したい方

遺骨をしばらく家に保管したい方は「三周忌」に納骨することが多い

三回忌とは、亡くなって2年後のことをさします。一周忌は亡くなった翌年のことを言いますが、三回忌はその翌年の2年後のことを言うので、注意が必要です。

こんな人は「三回忌」がおすすめ

  • しばらくは家に遺骨を保管したい方
  • どこに納骨するか悩んでいて、長い期間をかけてじっくり決めたい方

納骨の時期について、より詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

次は納骨に必要な費用について紹介します。

お墓への納骨に必要な費用

以下の表に、お墓の納骨に必要な費用をまとめます。

納骨するのに必要な費用は合計20万円~30万円(新規でお墓を購入する場合、25万円~230万円程度)です。

納骨に関する費用

お墓にかかる費用 (※新規のお墓)

5~200万円程度

彫刻にかかる費用 (※既存のお墓に納骨)

5万円

納骨する時お墓を開ける作業にかかる費用 (※既存のお墓に納骨)

2万円(自分で開けられるタイプは無料)

供養に関する費用

開眼供養のお布施

5万円

その他会食・供物にかかる費用

供物にかかる費用

5000円

会食費

10万円程度(親族20名1人あたり5000円として)

引き物代

5万円(親族10家族、1軒あたり5000円として)

ここではお墓の納骨に必要な費用を「納骨に関する費用」「法要に関する費用」「その他会食・供物にかかる費用」と分けて、詳しく紹介をしていきます。

納骨に関する費用は5~7万円(お墓新規購入の場合+5~150万円)

納骨に関する費用については以下の通りです。

  • 新しくお墓を購入する際にかかる費用 ※新規で購入する場合のみ必要
  • 彫刻に掛かる費用
  • 納骨のためお墓を開ける作業費用

それぞれ詳しく説明します。

お墓の費用5万~150万円(新しくお墓を準備する場合)

新しいお墓を購入する場合は、そのための費用が5万円~150万円ほどかかってきます。費用にこれほど差があるのは、近年は墓石を用いたお墓だけでなく、「納骨堂」や「樹木葬」「共同墓地」といった新しいタイプのお墓も増えてきているからです。

お墓の値段について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

彫刻にかかる費用5万円

亡くなられた方の戒名、没年月日、俗名、享年を墓石に彫刻するために必要な費用です。

いまあるお墓の棹石や墓誌に追加で名前を彫刻する場合の費用は次のようになります。

  • 彫刻費:約3万円~5万円(1名分の費用、二人目以降は追加料金が発生します)
  • 運搬費:約1万円~3万円(現場彫刻ではなく工場に持ち帰る場合)

お墓に彫刻する名前について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

納骨するためにお墓を開けてもらう作業料金2万円(自分で開けられるタイプは無料)

納骨するためにお墓を開けてもらうのは、通常石材店の方にしていただきます。最近のお墓であれば自分で開けられるものもありますが、代々受け継がれている昔からのお墓は、業者の方に開けてもらう場合が多いでしょう。

法要に関する費用は5万円前後

法要に必要な費用は、開眼供養のお布施5万円(車代、御膳料含む)となります。

納骨とは、お墓に遺骨を納めればそれで終了、という話ではありません。墓石に魂を入れる「開眼供養」をする必要があります。その際、お布施として5万円ほどが目安でしょう。

また、追加で塔婆を建てる場合は、お布施として加えて5000円ほど支払うとよいでしょう。

その他会食・供物にかかる費用

人数によって変動するのが、会食と引き物に関する費用です。

人数が多ければ多いほど費用が膨らみますが、そのぶん香典がもらえるため、相殺できるという利点があります。 よって持ち出しの予算には含めなくても構いません。

会食費10万円程度(親族20名、1人あたり5000円として)

納骨式後、参列者で会食する際の費用です。一人当たり5000円程度が妥当でしょう。

引き物代5万円(親族10家族、1軒あたり5000円として)

引き物とは、納骨式の参列者に配られる贈呈品のことです。参列者は、香典(もしくはお供え)を持参する方が多く、それに対するお返しと捉えてしまってかまいません。引き物は、食品、タオル、洗剤などの消耗品やカタログギフトが一般的です。

なお、「香典返し」と「引き物」の違いは、「香典返し」はお通夜や葬儀に参列してくださった方へ香典のお返しとして送るもの、「引き物」は法要に参列してくださった方へのお礼として送るものです。

以上、納骨に必要な費用についてのまとめでした。

また納骨に費用に関して、より詳しく知りたいという方は以下の記事をご覧ください。

ここまでは、「納骨式当日を迎えるまで」の手順や費用、納骨に適切な時期について紹介してきました。

ここからは「納骨式当日」のことについて、話を進めていきます。

まずは、納骨式当日の準備物を見ていきましょう。

納骨式当日の準備(持ち物と服装について)

まず、納骨式当日の持ち物と服装の紹介をします。

当日の持ち物

当日の持ち物には以下のようなものがあります。基本的にはお通夜や葬儀と同じです。

  • ふくさ
  • 数珠
  • 黒か白のハンカチ
  • 予備ストッキング(女性)

上記に加え、参列者特有の持ち物、喪主特有の持ち物もありますので、紹介します。

参列者特有の持ち物

参列者は「香典」の準備をする必要があります。香典に関しては、5000円前後で用意するとよいでしょう。また、もし納骨の後に食事がある場合は、1万円程度準備するとよいでしょう。この時、4000円や9000円、4万円など「4」「9」がつく金額は「死」や「苦しみ」を連想させてしまうため、避けるようにしましょう。

喪主(主催者)特有の持ち物

喪主の方は、参列者の持ち物に加えて、僧侶へのお布施を準備する必要があります。お布施の金額は、5万円ほどが一般的です。

また、参列者から香典を受け取る場合は、香典のお返しとなる引き物を用意する必要があります。

当日の服装

納骨式の服装は時期によって異なります。目安となる時期は「四十九日」です。

四十九日までの納骨式の場合

亡くなってから四十九日までの納骨式は、基本的に喪服です。

四十九日以降の納骨式の場合

四十九日以降の納骨式に参列する場合には、喪服を着ないことが多いでしょう。地味な色の平服が一般的です。

「平服」とは、男性の場合はダークスーツ、落ち着いた色味のネクタイ、靴・ベルト・靴下は黒にする。女性の場合は地味な色のワンピースに同系色のジャケット、又はスカートかパンツのダークスーツ、鞄・バッグ・ストッキングは肌色か黒にする。といったものです。

納骨式当日の服装に関してより詳しくは以下の記事をご覧ください。

納骨式当日の準備物がわかったところで、当日の流れについて見ていきましょう。

納骨式当日の流れ

納骨式当日の流れは、以下の通りです。

  1. 遺族挨拶
  2. 読経
  3. 納骨
  4. 焼香

納骨式は、平均して30分前後のシンプルな儀式となります。会食を設ける場合は、その後会食会場に向かいましょう。

ここまで読んでいただいたら「納骨」にまつわる手順や費用、時期、納骨式当日の準備や流れについてはかなり理解していただけたのではないでしょうか

しかし、もしかしたら「お墓を買う踏ん切りがつかず、納骨をためらっている」という方もいらっしゃるかもしれません。ここからは墓石を用いたお墓以外へ納骨するときの選択肢について紹介します。

お墓以外へ納骨するときの選択肢

お墓への納骨をためらう理由はさまざまですが、以下のような理由に当てはまる方もいるのではないでしょうか。

  • 「お墓は費用がかかるので買いたくても買えない」
  • 「納骨せずずっと手元に遺骨を置いておきたい」
  • 「お墓の必要性を感じない」

上記のような悩みを持っている方は、墓石を必要とするお墓以外の選択肢を検討してみてもよいかもしれません。

納骨堂

納骨堂とは、故人の遺骨を納めるための収蔵スペースを備えた建物のことです。墓石を必要とするお墓と比べると格段に費用が下がり、また継承者を必要としない埋葬方法であることから近年人気が高まっています。

樹木葬

樹木葬とは、墓標を「石」の代わりに「樹木」を用いたお墓のことです。こちらも「石」を必要としないことから費用が抑えられることが多いです。

共同墓・合葬墓

共同墓、合葬墓とは、複数の人の遺骨を同じ土中に埋葬するかたちのお墓のことです。

手元供養

手元供養とは、自宅に骨壺を置いたり、アクセサリーにして肌身に着けたりと自分のそばで供養をする方法です。

以上、墓石以外のお墓の選択肢について紹介しました。

お墓や供養で大切なことは、「どれほど高い費用をかけてお墓を建てるか」ではありません。

「先祖を想い、供養できるか」が大切です。よって供養にかかる費用の「高い」「安い」で判断せず、その家庭において最善の供養方法は何か?で判断をするようにしましょう。

まとめ

納骨方法や費用、流れについて説明しました。

また、お墓以外に納骨する方法についても、併せてご案内しました。

一般的には、納骨は四十九日法要に合わせることが最適とされていますがさまざまな要因によって、四十九日にはできないことがあるでしょう。自分にとって納骨に最適なタイミングを計ることが大事です。

準備するものや費用、流れについてあらかじめ知っていれば、自分のペースで納骨時期を決めることができるでしょう。

現代は、お墓をつくらないという選択肢も、堂々と選び取れる時代です。また、納骨堂や合祀墓など、お墓のバリエーション自体もたくさんあります。

納骨にためらうようなら、お墓以外の選択肢も頭に入れて、最適なお墓を選びましょう。

四十九日の意味や四十九日法要で行うことについて詳しく知りたい人は、「四十九日の意味・目的・法要についてがわかる」の記事も参考にしてください。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

納骨のタイミングですが、結論から言えば、決まりはありません。四十九日法要後でも、一周忌、三回忌でも、お盆やお彼岸といったタイミングでも可能です。家に置いておくことに関しては、法的に規制がありませんので、いつまでも置いておくことができます。そうはいっても、一周忌や三回忌などの祥月命日を目安に、親戚が集まりやすいタイミングを見計らって納骨式・法要等を計画する家が多いように思います。

よく聞かれるのは、納骨時の服装です。一周忌や三回忌まででしたら、喪服または喪服に準じた黒服を着用するケースがほとんどです。亡くなってから少し間が空いているようでしたら、落ち着いた色合いの平服でも許容範囲内です。

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