納骨堂でもお参りに行ける!友人が墓参りに行くときのマナーや注意点

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友人の納骨堂のお墓参りとは?徹底解説

  • 納骨堂は親族以外も参り可。友人も故人に敬意を表せる。
  • 納骨堂には様々な型があり、お参り方法も異なる。
  • お参りの服装は自由だが、他人への配慮が必要。
  • 納骨堂へは数珠を持参。お供えや火の使用は施設次第で制限あり。
  • お参り前には家族や寺院への確認が望ましい。

お墓参りは誰もがしたことがあることかと思うのですが、納骨堂へのお参りをしたことがないという人はたくさんいるのではないでしょうか。

「納骨堂に眠っている友人にお参りがしたい」
こう思い立った時に、ルールやマナーや作法について不安に思うことはありませんか?
不慣れな納骨堂へのお参りだけで分からないことばかりです。

その上、親戚ではなく友人の立場でお参りしていいのかどうか気になりますよね。

この記事では、友人が納骨堂にお参りするときのマナーや注意点について分かりやすく解説いたします。

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この記事の目次

  1. 親族でなくても納骨堂へのお参りは可能
  2. 納骨堂へのお参りするときのマナー
  3. 納骨堂へのお参りに必要な持ち物
  4. 納骨堂へのお参りの流れと注意点
  5. まとめ
  6. 監修者コメント

親族でなくても納骨堂へのお参りは可能

お墓参りの経験のある人は多くいるかと思いますが、納骨堂へのお参りに慣れているという人は少ないのではないでしょうか?

親戚であればまだしも、友人のお参りに行きたいとなると、まずは故人様がどこの納骨堂に納められているかを確認しなければなりません。

その上で、お墓は野外にあるので基本的にはいつでもお参りができますが、納骨堂の場合は屋内なのでその施設がどの時間帯にお参りできるかなども事前に把握しておかなければならないでしょう。
納骨堂へのお参りを友人がする場合について詳しくご説明いたします。

そもそも納骨堂とは

そもそも納骨堂とは屋内に設けられた納骨施設のことです。

多くは寺院の境内に設けられています。境内でなくても専用の建物を設け、屋内でお参りします。
納骨堂の中には「納骨壇」と呼ばれる遺骨を納める祭壇状のものがありますが、この納骨壇にもいくつかの種類があり、それぞれによってお参りの方法が異なります。

ロッカー型の場合

納骨堂のロッカー型とは、ロッカー状の棚の中に遺骨を安置するタイプの納骨壇です。
コインロッカーのような形をイメージすれば分かりやすいでしょう。

同じ大きさのロッカーが整然と並び、それぞれに各家族の遺骨が安置されています。
そのため、遺骨が入っているロッカーに向かってではなく、共有の礼拝スペースに手を合わせます。

室内の中央や奥に、その宗派のご本尊(釈迦如来や阿弥陀如来など)が祀られていることが多く、お参りの際はそこでお線香を焚き、手を合わせます。

もちろん、個別に遺骨のあるロッカーの前で手を合わせても構いませんが、お線香やお供えなどはできません。

友人関係にあたる人がお参りする時は、まずはお寺の人を訊ねて故人がどのロッカーに安置しているか教えてもらいましょう。

仏壇型の場合

仏壇型とは、ご本尊が祀られている仏壇部分と遺骨を収蔵する納骨部分が一体となったタイプの納骨壇です。
高さにすると190㎝くらいあり、上段が手を合わす仏壇部分、下段が納骨部分に分かれています。

仏壇部分の奥にはご本尊が祀られていて、その周りには位牌やお供え物などを置きます。
お線香やローソクを立て、りんを叩いて手を合わすこともできます。

共有の礼拝スペースだと、どこに向かって手を合わせばいいのか分からなくなりますが、仏壇型の場合はそこ納骨されている故人に向かって手を合わせられるので、よりお墓参りに近く、心を込めてお参りができるでしょう。

友人関係があたる人がお参りする時は、どこに故人の納骨壇があるか分からないと思うのでお寺の人に確認してからお参りしましょう。

マンション型の場合

マンション型の納骨堂とは、ビル一棟がすべて納骨堂として作られているタイプのものです。
土地が不足している東京や大阪などの都心部で広まっています。

マンション型の特徴は、限られた土地を有効利用するために、礼拝スペースと納骨スペースが完全に分けられている点です。
遺骨はバックヤードに並べて保管されています。

お参りの人が参拝ブースに来て、ICカードをかざすことで遺骨が自動搬送されるシステムになっています。
建物は、文字通りモダンで静かな、マンションのロビーのような雰囲気です。

マンション型の特徴は、建物への出入りもICカードが必要で、誰もが自由には入れない点です。
セキュリティ面では安心なのですが、友人関係に当たる人が気軽お参りにというわけにはいかないかもしれません。

もちろん、マンション型の納骨堂へのお参りは家族以外の友人でも可能です。
システムは納骨堂によって異なるので事前に確認しておきましょう。

ある納骨堂では、受付カウンターに申し出ると当日カードを発行してくれます。
ただし、有料であることと、参拝者本人の名前や納骨堂の契約者(施主)の名前伝えなければなりません。

納骨堂へのお参りするときのマナー

納骨堂にお参りするときの服装や時間などマナーについてまとめました。
あまり神経質にはならずに他人に迷惑がかからない程度であれば自由にお参りしても構いません。

お参り時の服装は基本的に自由

納骨堂へのお参りは、お墓参りと同じです。
服装は基本的に自由で構いません。

喪服はあくまでも葬儀や法事の時に着用するものなので、あまり気を使うことなく、楽な服装で出向きましょう。

ただしお参りに行く先は寺院という参拝施設です。
周囲に違和感を抱かせない服装を心がけましょう。

お参りする時期・時間は決められていない

納骨堂へのお参りに関して特に時期や時間の決まりはありません。
これは、お墓参りに時期や時間の決まりがないのと同じ感覚で捉えればいいでしょう。

ただし寺院には開門時間と閉門時間があるため、開園時間内にお参りするようにしましょう。
納骨堂によっては24時間お参りが可能なところもあるようです。

しかし、夜間のお参りは周囲の人たちの迷惑になりかねません。
ちょっとした話し声や人の出入りの音などは、近隣住民の人たちに不安感を与えるかもしれないためになるべく控えましょう。

また、寺院で大きな行事や法要がある時など、お参りが困難なことがあるかもしれません。
ですので、お参りに行く前には事前に寺院に連絡して確認しておくと良いでしょう。

納骨堂へのお参りに必要な持ち物

納骨堂に持参する必要な持ち物は、お墓参りとは少し勝手が異なります。
これはお墓と違って納骨堂が屋内の参拝施設だからこそのことです。
どんなものが必要で、どんなものが不要かをまとめました。

数珠は持参する

お参りの場所が屋内であれ屋外であれ、数珠は持参しましょう。
数珠は祈りのための法具で、数珠を介すことで神仏や故人とつながりあえると信じられています。

花やお供え物はスペースへの配慮が必要

納骨堂はスペース的に限りがあります。
また、個別の納骨壇と共有の礼拝スペースとではお供えのスペースも異なるでしょう。
他のお参りの人もお供えできるような配慮が必要でしょう。

掃除はほとんどしなくてもよい

納骨堂は掃除がほとんど必要ありません。
ですからお墓参りの時のようにバケツや桶や柄杓、あるいはタオルやブラシなどの掃除道具は持参しなくてもよいでしょう。

もしも掃除をしたいのであればしてもらっても構いませんが、お墓のように大掛かりなことはないでしょう。

納骨堂は屋内にあるため屋外に置かれるお墓ほど汚れません。
納骨壇の表面を拭き、内部の埃を払う程度で十分きれいになります。

線香やローソクは施設によって使えないこともある

納骨堂では施設によって線香やろうそくなど火の扱いが禁止されているところが多々あります。
このような場合、電気式のろうそくや線香が用いられます。

気持ちとして、ろうそくに火をつけて線香の煙をたかないとお参りした気分になれないという人も多くいるかもしれません。
しかし施設側としては、あくまでも火事の危険を恐れてのことなのでルールは守りましょう。

生花のお供えもできないことが多い

施設によっては生花のお供えもできないことがあります。
せっかく用意してもお花を無駄にしかねないので事前に納骨堂の管理者に確認しておきましょう。

納骨堂へのお参りの流れと注意点

家族に確認して納骨堂の場所を聞く

お参りに行くべき納骨堂がどこにあるのか故人の家族に確認をしましょう。
納骨堂はお墓と違って、お参りするために寺院の山門をくぐり、寺院によっては靴を脱いで本堂に上がらなければなりません。

そういった意味でも普通の墓参りに比べて敷居が高く感じられるかもしれません。
親戚であればまだしも友人のお参りの場合、事前に遺族に連絡をしておくべきかもしれません。

マンション型の納骨堂だと、入り口で自分自身の名前と利用者(施主)の名前を答えなければなりません。
友人のお参りに納骨堂に行くときは予め家族に連絡をして同意を取っておくと安心です。

寺院に連絡して参拝時間などをあらかじめ聞いておく

納骨堂にお参りに行くときは予め施設に連絡を取っておくと安心です。
開門時間や閉門時間を聞いておく、あるいは希望の日にお参りができるかどうかを確認しておくのが良いでしょう。

納骨堂は屋内の施設であるために線香やろうそくなどの火の使用やお花や食べ物などのお供え物に制限があるかもしれません。
ですから事前に連絡を取って確認しておきましょう。

お寺に挨拶してから納骨堂に向かう

納骨堂に到着したら寺院の人に挨拶をしておくのが礼儀です。
たとえ親戚でなく友人のお参りだとしても挨拶をするのが丁寧な対応でしょう。

納骨堂の場所はさまざまですが、寺院と離れた場所に専用の建物を設けている場合、寺院の境内に専用の納骨堂を建てている場合、本堂内部の一角に納骨壇を並べている場合などがあります。

特に寺院の境内の場合は、寺の家族の生活空間でもあるため迷惑がかからないようにしましょう。

お経を読む際には控えめに

個人様の前でお経読むのはとても良いことです。しかし納骨堂は屋内の施設であるために声が思いの外よく響いてしまいます。読む際は控えめを心がけ他のお参りの方に迷惑がかからないよう配慮しましょう。

まとめ

これまでの重要ポイントをおさらい

いかがでしたでしょうか?

では最後にこの記事のポイントを箇条書きでまとめます。
大切なご友人の眠る納骨堂。怖がることなどなく、心を込めてお参りしましょう。

親族でなくても納骨堂へのお参りは可能

この記事のポイン

  • 納骨堂とは、屋内に設けられた納骨施設のこと。ロッカー型、仏壇型、マンション型などがある。
  • ロッカー型の納骨壇は遺骨の収蔵のためのみに設置されているため、遺骨が入っているロッカーに向かってではなく、共有の礼拝スペースに手を合わせる。
  • 仏壇型とは、ご本尊が祀られている仏壇部分と、遺骨を収蔵する納骨部分が一体となったタイプの納骨壇。故人様に向かって手を合わせられるので、よりお墓参りに近く、心を込めてお参りができる。
  • マンション型の納骨堂とは、ビル一棟がすべて納骨堂として作られている。館内はコンピュータ制御で、遺骨は参拝ブースまで自動搬送される。セキュリティ面がしっかりしているため、友人のお参りの時は本人確認が求められる。
  • お参りの時期や時間、服装は自由。迷惑がかからないよう配慮する。
  • お供え物や、火の使用(ろうそくや線香)に制限されているところもある。
  • 納骨堂にお参りの際は事前に家族に連絡を取って同意を得るのが理想。
  • あらかじめ寺院に連絡して、開園時間やルールを聞いておけば安心。

監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

納骨堂は、立地の良い場所にあり、セキュリティー完備、建墓費用よりリーズナブルというメリットがあり注目されていますが、ごく限られた人以外は参拝しにくいというデメリットもあります。機械式の納骨堂ならカードキーが必要ですし、ロッカー型や仏壇型なら扉を開ける鍵が必要になってきます。鍵を持っていない場合は、友人・知人はもちろん、親戚でさえも気軽に参拝というわけにはいきません。

某機械式の納骨堂の場合、「家族(名義人)の許可があれば、ICカードの貸し出しはしている」との回答があった。しかし別の機械式納骨堂の場合は、「ICカードの貸し出しはしていない。個別参拝するのではなく、本堂へお参りしていただくことにしている」と機械式納骨堂の中でも対応は違っています。