紅葉がキレイな京都の寺院墓地
京都は紅葉の名所であり、寺院の多い街です。ということで、京都にある紅葉がきれいな寺院墓地をいくつかピックアップしました。京都が好き、紅葉が好き、秋が好きという方は、紅葉が色づく中でお参りできる場所にお墓を探してみてはいかがですか?
京都の紅葉がきれいな寺院墓地を紹介
京都には、たくさんの寺院墓地がありますが、その中でも特に紅葉がきれいな寺院墓地をご紹介いたします。
東山区・鷲峰山 高台寺
高台寺は、東山区にある臨済宗建仁寺派の名刹です。豊臣秀吉の正室である北政所(ねね)が秀吉の菩提を弔うために建てた寺院です。境内の「霊屋」は重要文化財に指定されており、中には秀吉と北政所が安置されています。春は桜、秋は紅葉が見事で、清水寺や八坂神社などが周辺にあり、お墓参りと合わせて観光や見物も楽しめます。
庭園墓地「高台寺墓苑」は美しい緑の上にお墓を建立します。京都の街を眺めながら、明るい雰囲気の中お参りができるでしょう。1聖地は150万円でです。また、お墓を建てられない人には永代供養塔「華厳塔」があります。33年は塔内で遺骨を安置し、その後は合葬となり、費用は30万円です。
高台寺の塔頭である「月眞院」では永代供養墓・樹木葬の納骨が可能です。
右京区・常寂光寺
常寂光寺は右京区嵯峨にある日蓮宗の寺院です。百人一首で詠まれる小倉山の中腹にあり、秋になると全山が紅葉が真っ赤にいろづき、美しく包まれます。小倉百人一首の26番で「小倉山 峰のもみじ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ」と詠われるほどで、古くから紅葉の名所として知られます。また、藤原定家による「忍ばれむ 物ともなしに 小倉山 軒端の松ぞ なれて久しき」という歌から、寂静光寺は「軒端寺(のきばじ)」とも呼ばれています。
境内には墓地がありますが、基本は檀家向けのものです。詳しくは直接お尋ねください。
西京区・勝持寺 花の寺霊園
勝持寺は京都市の西南郊外の大原野(西京区)にある天台宗の古刹です。修験道の開祖として知られる役小角(えんのおづぬ)によって白鳳年間(672年−686年)と言われています。さらには最澄や空海や西行などの名だたる高僧たちのゆかりのお寺でもあります。特に歌人でもある西行は勝持寺で出家し、境内の桜を吟愛していたことが、のちに勝持寺が「花の寺」と呼ばれる所以となったそうです。境内には桜と並ぶほどの紅葉も自生し、11月中旬頃からが美しく色づきます。
天台宗寺院でありながら、宗旨や宗派を問わず利用できます。全区画南向きで日当たりも良く、墓地の端まで車で行ける上に平坦地なので、高齢者や足の悪い人も安心です。1区画50万円という価格の安さも魅力的です。
右京区・仁和寺
右京区にある仁和寺は、世界遺産にも指定されている真言宗御室派の総本山寺院です。皇室ともゆかりが深く、出家後の宇多法皇が住んでいたことから「御室御所」と呼ばれており、長らく門跡(もんせき:皇族や公家が住職を務める寺院)の代表的寺院でした。仁和寺は「春の御室桜」で有名ですが、秋の紅葉も大変見応えがあります。手入れされた庭園越しに望む五重塔と紅葉の景観は見事です。
仁和寺の運営する「御室霊園」では宗旨宗派を問いません。1聖地は100万円より。駐車場も完備されている上に、最寄りの駅からも徒歩5分なのでアクセスにも事欠かないでしょう。
京都でおすすめな樹木葬・永代供養・納骨堂を見たい人は、以下の特集記事をご覧ください。
京都は紅葉がきれいな寺院が多い
秋といえば紅葉、そして紅葉といえば京都。京都が紅葉の名所と言われる所以は2つあります。
ひとつは自然環境です。筆者も京都に住んでいたことがありますが、夏はとても暑く、冬は凍えるほどに寒い。この寒暖差が、紅葉がきれいに色づくために必要なのだそうです。さらには、南方向が開けて高い建物がないために日照時間が長く、鴨川や桂川が流れているため水にも恵まれている、こうした要素も紅葉が色づくのに好条件だと言われています。
もうひとつの理由は、人の手が加わっているということ。長らく日本の都であった京都には多くの貴族や武士や僧侶らが住み、日本庭園の文化が栄えました。特に春の桜や秋の紅葉が好まれ、先人たちはこぞって我が家の庭やお寺の境内にこうした美しい自然を取り入れていったのです。
京都という地理的条件と、長らく都であったという文化的要因から、京都にはいまでもたくさんの紅葉の名所があるのです。そして、紅葉がきれいな場所に眠りたい、お墓参りしたいと思う人も多くいます。
きれいな風景を求めてお墓を建てる場所を選ぶ人もいる
墓地や霊園を選ぶ時に、みなさんは何を重視されますか? 家からの距離や予算などももちろんですが、霊園の雰囲気や環境を挙げる人が大変多くいます。
お墓参りの時にはご先祖さまに向き合って静かに手を合わせたいとは誰もが考えることです。日当たりや風通し、周囲の風景やロケーションは、満足のいくお墓参りのためにはとても大切な要素です。
最近では、園内に色あざやかな植栽を取り入れている霊園が多くなりましたが、これはお参りの人にとって花や緑が心を落ち着かせてくれるからに他なりません。しかも京都のお寺や、そこで色づく紅葉には、百年や千年という長い年月を経てできあがった美しさがあります。もしもきれいな紅葉の中でお墓参りができるならば、より奥深い心持ちの中で手を合わすことができるでしょう。
まとめ
京都を始め、日本全国にはさまざまな紅葉のお寺があります。あなたのお住いのエリアでも、紅葉がきれいな霊園が見つかるかもしれません。利便性や予算からではなく、ぜひとも景観や雰囲気も霊園選びの条件に入れてみることをおすすめします。
参考文献