墓地について詳しく知りたい!意味や種類、墓地選びのポイントまで徹底解説
墓地の意味とは?徹底解説
- 墓地は法的に許可されたお墓のエリア。
- 公営、民営、寺院の墓地があり、それぞれ利点と欠点がある。
- 墓地選びはアクセス、環境、宗教制限、管理の質、費用を考慮。
- 「みなし墓地」は旧来からの墓地。新規開発は許可が必要。
お墓を建てるためには必ず墓地を取得しなければなりませんが、そもそも墓地とはどんな場所で、どんな意味があるのでしょうか。
この記事では、墓地の法的な定義、墓地の種類とそのメリットとデメリット、墓地選びのポイントなどを詳しく分かりやすくまとめました。
参考にしていただければ幸いです。
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墓地とはお墓のある場所のこと
墓地とは、お墓のある場所のことです。
法律的には「墳墓(死体の埋葬や遺骨の埋蔵をするための施設)を設けるために、墓地として都道府県知事の許可を受けた区域」とされています。
「墓地」ということばの使い方は実に曖昧で、霊園全体を指して「墓地」と呼ぶこともあれば、その中の1区画ごとを「墓地」と呼ぶこともあります。
墓地と霊園の違い
「墓地」と「霊園」。実は呼び名の違いに明確な基準はありません。
「市営墓地」と呼ぶ所もあれば「市営霊園」と呼ぶ所もあります。
一般的によく言われているのは、寺院墓地を「墓地」、そうでないところを「霊園」と呼ぶそうです。
この説をもう少し深堀してみるならば、江戸時代までの墓所を「墓地」、明治以降の近代的な墓所を「霊園」と呼ぶのではないかと思われます。
江戸時代の墓制は仏教寺院を中心に形作られていましたが、そもそも仏教には「霊」の概念がありません。「霊」は「みたま」とも読み、神道の概念です。
明治以降、新政府は神道中心の国家作りを目指していきますが、それにあわせて神道による葬儀(神葬祭)の普及にも努めます。
現在の都営霊園の一部(青山霊園・雑司ヶ谷霊園・谷中霊園・染井霊園)が、もとは神葬祭専用墓地として作られたことからも合点が行くのではないでしょうか。
神葬祭そのものはそこまで庶民の間に浸透しませんでしたが、以降の近代的な墓所を「霊園」と呼び、江戸時代からある寺院の境内の墓所のことを「墓地」と呼ぶようになったのだと思われます。
日本初の公営墓地は多摩霊園
ちなみに近代的な公営霊園の先駆けは都立多摩霊園です。
江戸時代や明治初期は、寺院墓地や村はずれの墓地が当たり前でしたが、都心部の墓地不足に悩む東京市は、かつてはまだ広大の土地の残る武蔵野郊外(現在の府中市)に公園の役割も兼ねるような新しいタイプの霊園を作ります。
ドイツやオーストリアの霊園を参考にしてできあがった多摩霊園をきっかけに、千葉、横浜、大阪などでも近代的な公園墓地が作られていき、時間をかけて全国に波及していくのです。
墓地は3種類!各々の特徴まとめ
墓地は経営主体の違いによって3つに分けることができます。
墓地はたくさんありますが、どこでお墓を建てるかによって、その後の管理の方法や墓地との付き合い方が大きく変わってきます。
またお墓を建てる時にも墓地によっては制限や条件が異なり、それぞれにメリットやデメリットがあります。
特徴の違いを事前に頭に入れた上で、自分たちにとって一番よさそうな墓地を選びましょう。
公営霊園
公営霊園とは地方公共団体が管理する墓地のことで、「市営墓地」や「都立霊園」などがこれにあたります。
自治体が管理運営するという安心感と公平性からもっとも人気が高く、同時に人気が高い分、取得しづらいというのが最大の特徴です。
国(当時の厚生省)の指針でも墓地の経営は本来地方自治体がするべきだとしており、利用者が安心を感じる理由はここにあるといえるでしょう。
以下に指針を引用します。
墓地の永続性及び非営利性の確保の観点から、従前の厚生省の通知等により、営利企業を墓地経営主体として認めることは適当ではないとの考え方が示されている。
この考え方を変更すべき国民意識の大きな変化は特段認められないことから、従来どおり「市町村等の地方公共団体が原則であり、これによりがたい場合であっても宗教法人、公益法人等に限る」との行政指針にのっとって行うことが適当であり、具体的な運用に当たっては、こうした要件を条例、規則等に定めておくことが望ましいと考えられる。
人は誰しも必ず亡くなり、遺された家族は亡き人を偲び供養します。
そう考えると墓地とは私たちの生活に欠かせない場所、つまり、公共インフラとして捉えることができます。
そのためには「永続性」や「非営利性」や「公共性」が求められ、経営主体は地方公共団体であるのが望ましいとされており、利用者もそれを望んでいます。
大変人気な公営霊園ですが、その特徴をメリットとデメリットの両面からご説明します。
公営霊園のメリット
公営霊園のメリットには、次に挙げるものがあります。
公営霊園のメリット
- 自治体の経営という安心感
- 比較的安価な永代使用料
- 宗教や石材店などの制約がない
自治体の経営という安心感
なによりも一番のメリットは、市などの自治体が管理経営しているという安心感です。
民営霊園では経営破綻してしまった前例もありますし、寺院墓地の場合は廃寺や無住(住職不在のこと)となるお寺もたくさんあります。
自治体はその町に住む住民の税金によって成り立っているため、基本的には経営破綻や管理者不在のような心配はありません。
「永続性」が担保されており、利用者は世代を超えて墓地にお参りができます。
比較的安価な永代使用料
公営霊園は、民営霊園や寺院墓地よりも安価な傾向にあります。
ただし、墓地の価格は土地の価格によって大きく左右されるため、地域によっては公営霊園の方が高いこともあります。
宗教や石材店などの制約がない
地方公共団体による経営なので、どこか一定の宗教や業者に加担するようなことは絶対にありません。
公営霊園はルールを守り永代使用料や管理料を支払いさえすれば、どんな宗教の人でも利用できますし、どの石材店に依頼しても構いません。
公営霊園のデメリット
一方、公営霊園には次のようなデメリットがあります。
公営霊園のデメリット
- 人気が高くて取得が困難
- 利用資格や建立条件に制限がある
- 手続きがきめ細かく煩雑
人気が高くて取得が困難
なによりも一番のデメリットは人気が高いゆえに取得が困難ということです。
多くの自治他の公営霊園ではすでに区画が埋まっており、墓じまいなどで返還された墓地が再貸付されます。
申込も期限が決められ、複数の申し込みがある場合には抽選となってしまいます。
また、そもそも再貸付された返還墓地自体を嫌う人もいます。
人気の区画は倍率も高く、公営霊園の取得がいかに大変かが分かるかと思います。
利用資格や建立条件に制限がある
公営霊園は原則として、その自治体に住む住民向けの霊園です。
住民以外の人は申し込みができなかったり、できるにしても細かい条件が設けられたりしています。
また、納骨するべき遺骨がある世帯が優先される(生前墓は認められない)など、申し込みには一定の基準を満たしていないといけません。
手続きがきめ細かく煩雑
公営霊園は自治体の出先機関です。
そのため、工事や納骨、承継や修繕などさまざまな場面で手続きをしなければなりません。
手続きを律儀にきちんとしなければならないのは、安心である反面、融通が利かないという側面もあるでしょう。
民営霊園
民営霊園とは、宗教法人や公益法人が経営する事業型の霊園のことです。一定の収益性が求められるため費用は若干割高ですが、利用者のニーズに沿った霊園が数多く見られます。
民営霊園のメリット
民営霊園のメリットには次のようなものが挙げられます。
民営霊園のメリット
- 誰でも利用することができる
- 利用者のニーズに沿った霊園がたくさんある
- 墓地を入手しやすい
誰でも利用することができる
民営霊園は利用者を制限しません。公営霊園であればその自治体の住民しか原則利用できませんし、寺院墓地はそのお寺の檀家向けのものです。しかし民営霊園であればよほどのことがない限り、どんな人でも申し込みできます。
利用者のニーズに沿った霊園がたくさんある
民営霊園の素晴らしい点は、利用者のニーズに沿った霊園作りやサービス提供しているところです。
経営が営利企業であるために、その目的に収益性があるのは否めません。
収益を上げるためにはそれに見合うだけのサービスの提供が求められますが、付加価値をいかに高めるかという点においては事業型であるがために、公営霊園や寺院墓地などと比較しても、最も意識が高いものだと思われます。
今では公営霊園でも行われるようになった樹木葬は元々は民営霊園から始まっていますし、ペットと一緒に入れるお墓や最寄りの駅からの送迎など、利用者がお墓参りしやすいサービス提供を行なうところが多いようです。
墓地を入手しやすい
民営霊園は比較的墓地を入手しやすい傾向にあります。公営霊園は人気が高く、わずかな空きも抽選で高倍率になってしまいます。寺院墓地は古くからの檀家が優先的に利用しています。それに比べて民営霊園は空き区画がたくさんあり気に入った場所があればすぐに手に入るでしょう。
民営霊園のデメリット
一方、民営霊園のデメリットには次のようなものがあります。
民営霊園のデメリット
- 費用が比較的高い
- 石材店が決められている
費用が比較的高い
他の霊園や墓地に比べて民営霊園は費用が比較的高めです。もちろん墓地の価格は地価に大きく反映されるので、東京都心などの場合では公営霊園の方が費用面で上回ることもありますが、全体的に見ると民営霊園の方が割高でしょう。
石材店が決められている
民営霊園では墓石工事をする石材店が決められています。これは霊園を造成する際に、開発業者や石材店の資本投下が行われているためです。石材店としては土地を販売するだけでなく、墓石を建立してもらうことではじめて利益が出ます。業者が指定されているということは複数の業者との比較や相見積りができません。石材店の選択の余地がないというのは、よりよいお墓作りから考えると大きなデメリットです。
寺院墓地
寺院墓地とは菩提寺(先祖代々の供養をしてくれるお寺)が檀家向けに割り当てた墓地のことです。寺院墓地を利用するためには原則として、そのお寺の檀家とならなければなりません。
ただ永代使用料や年間管理費を支払って墓地利用の権利を取得するのではなく、檀家としてお寺とのさまざまな付き合いをしなければなりません。
寺院墓地のメリット
寺院墓地にはどのようなメリットがあるのか、まとめました。
寺院墓地のメリット
- お寺の境内にお墓があることの安心感
- 法事とお墓参りがまとめてできる
- 万が一の時もすぐに対応してくれる
お寺の境内にお墓があることの安心感
お寺には本堂があり、その中心には宗派の御本尊が祀られて毎日供養されています。またお寺の境内には住職やその家族が住んでおり常に人の行き来があります。お寺の境内に墓があるということは供養の面でも大きな安心感につながります。またセキュリティ面でも安心です。
法事とお墓参りがまとめてできる
お寺の境内にお墓があるので、お寺の法要やお参りの後にもすぐにお墓参りができます。お寺と霊園が離れているとついついお寺が疎遠な場所になってしまいますが、お墓が境内にあることでお寺そのものが身近な場所に感じられます。
万が一の時もすぐに対応してくれる
境内にあるということはお墓はお寺に守られており、万が一のことがあった時もすぐに対応してくれるでしょう。例えば墓じまいをしなければならなくなった時、住職に相談すれば石材店も紹介してもらえますし、永代供養もそのまま引き受けてもらえます。改装先を新たに探したり、改葬許可を役所に申請する必要もありません。
寺院墓地のデメリット
一方、寺院墓地には次のようなデメリットがあります。
寺院墓地のデメリット
- 檀家付き合いをしなければならない
- お墓の形を周りに合わせなければならない
- 業者が決められていることがある
檀家付き合いをしなければならない
境内にお墓を建てられるのは、原則そのお寺の檀家に限られます。お寺は住職のものではなく檀家全員で支えるものなので、檀家としての義務を努めなければなりません。たとえば、お寺の建物を修繕する際の寄付や毎年行われる法要や行事への参加などがあります。
お墓の形を周りに合わせなければならない
寺院墓地の場合は限られたスペースの中にたくさんのお墓が並びます。古くからの檀家のお墓もあるため和風のお墓が多いでしょう。お墓の形に明確な決まりを設けているところは少ないのですが、周囲との調和を考えた時に洋風のお墓や個性的なデザイン墓は憚れてしまうかもしれません。
業者が決められていることがある
民営霊園と同様に寺院墓地ではお寺によって石材店を決めていることがあります。その場合は原則として他の業者との比較ができないため、費用も割高になってしまう可能性があります。
補足:みなし墓地
みなし墓地とは、昭和23年に施行された「墓地、埋葬などに関する法律」(以下:墓埋法)以前からある墓地のことです。
墓埋法では、墓地を経営するために都道府県知事の許可を得なければならないとされています。
しかし、墓埋法施行前から墓地やお墓はあるわけで、これらの墓地の取り扱いは次のように定められています。
第26条 この法律施行の際現に従前の命令の規定により都道府県知事の許可をうけて墓地、納骨堂又は火葬場を経営している者は、この法律の規定により、それぞれ、その許可をうけたものとみなす。
最後の「みなす」の言葉から「みなし墓地」と呼ばれているのです。
みなし墓地に該当するのは、古くからある共同墓地や個人所有の土地に建てられたお墓などです。
許可を受けていないからといって、行政がそこにあるお墓を撤去していくというのは現実的にはありえません。
現存のお墓へのお参りは問題なく行えますが、新たに墓地を再開発するとなると許可を取り直さなければならないでしょう。
しっかり供養できる墓地を選ぶポイント
せっかく墓地を買うのですから、しっかり供養できる場所を入手したいものです。
お墓の満足度はお墓参りのしやすさが大きく影響すると言われていますが、その他にどのような要素があるのでしょうか。
墓地選びの際のポイントをまとめたので参考にしてみてください。
家からの距離・アクセス
墓地選びで1番重視されているものに家からの距離やアクセスの良さが挙がります。
多くの人は、「すぐにお墓参りに行ける」というポイントを求めていると言えるでしょう。
また、ただ家からの距離だけで考えるのではなく、実際にお参りする時の事をシミュレーションしてみましょう。
例えば、車でお参りに行くのであれば運転しやすい場所にあるか、駐車場がしっかり完備されているかなど。
また、公共交通機関を使うのであれば電車やバスなどの乗り継ぎが楽にできるか、最寄りの駅やバス停から墓地までが行きやすいかなどもしっかり想定します。
いまは元気でも年を重ねることによってお参りの仕方も変わることもある程度頭に入れておきましょう。
環境や雰囲気
気持ちよくお墓参りするためには墓地の環境や雰囲気が気に入るかどうかも大切です。
周囲の環境や雰囲気は現地に行ってみないと分かりません。
日当たりや風通し、騒音などその場に立った時の直感を大切にしましょう。
また、近くに木があると木陰ができて、いい雰囲気でお参りができそうですが、実際には落ち葉に困り、掃除の負担が増します。
その他周囲の墓との調和を含め、直感と想像力を働かせてみましょう。
宗旨宗派
墓地によっては宗旨宗派が制限されているところがあります。
原則、公営霊園では宗旨宗派に関係なくどのような人でも墓地を利用できます。
しかし、寺院墓地はそのお寺の檀家にならなければなりません。
民営霊園の場合も宗旨宗派を問わないところもありますが、宗教法人による事業型の霊園の場合は宗派に制約をかけるところもあります。
例えば仏教は良いがキリスト教や神道は認められないという墓地もあるのです。
管理・設備
墓地によって管理や設備の質は大きく異なります。
自分たちが購入した墓地の区域内は自らの手で綺麗に掃除しなければなりませんが、それ以外の共益部分は管理者側で管理清掃をします。
墓地を見てまわる時には、きちんと清掃がなされているかを確認しましょう。
また、トイレや水まわりなど設備がきちんと整っているか、バリアフリー設備が完備しているかなども注目ポイントです。
永代使用料や年間管理料
墓地を使用するためには、永代使用料と管理料を支払わなければなりません。
管理料は永代管理料として、土地取得時に一括で支払うタイプと年間管理料として毎年決まった額を支払うことタイプとがあり、どちらを採用するかは霊園によって異なります。
条件のいい墓地ほど費用は高くなる傾向にありますが、金銭面であまり無理をしすぎるのは良くないでしょう。
墓地を取得したあとには墓石も建立しなければなりませんし、お墓に費用をかけすぎて生活が逼迫することは、おそらく故人様も望んではないでしょう。
無理のない予算計画を立てて墓地を選んでいきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
では最後にこの記事のポイントをまとめます。
- 墓地とは、お墓のある場所のこと。霊園全体を指して「墓地」と呼ぶこともあれば、その中の1区画ごとを「墓地」と呼ぶこともある。
- 江戸時代までの墓所を「墓地」、明治以降の近代的な墓所を「霊園」と呼ぶ傾向にある。
- 墓地は、公営霊園、民営霊園、寺院墓地に分けられる
- 公営霊園のメリットには、自治体経営の安心感、比較的安価、宗教や石材店の制約がないことなどが挙げられる
- 公営霊園のデメリットには、人気が高いため取得が困難、利用資格や建立条件に制約があること、手続きが細かいことなどが挙げられる。
- 民営霊園のメリットは、誰もが利用できる、ニーズに沿っている、入手しやすい、などが挙げられる。
- 民営霊園のデメリットは、比較的高い、石材店が決められていることなどが挙げられる。
- 寺院墓地のメリットは、お寺の境内にあることの安心感、法事の時にお墓参りがすぐできる、万が一の時もすぐに寺院が対応してくれる、などがある。
- 寺院墓地のデメリットには、檀家付き合いをしなければならない、お墓の形を周りに合わせなければならない、お寺によっては業者が決められているなどがある。
- 墓埋法施行前からある墓地を「みなし墓地」と呼ぶ。
- よい墓地選びでは、アクセス、環境や雰囲気、宗旨宗派、管理が行き届いているか、費用などから、無理なく気に入った場所を選ぶのがよい。
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
墓地は事業主体別にわけると、「公営墓地」「民間墓地」「寺院墓地」に大分できますが、近ごろ都心では、寺院境内の中にあるのに一部が宗旨宗派不問として販売している事業型の民間墓地をちらほら見かけます。
例えば、もともと檀家用の墓地はあったが、最近樹木葬墓地を敷地の一角にオープンしたというような場合、樹木葬墓地は民間墓地として販売されることもあるわけです。このような墓地を購入した場合は、檀家としての義務を果たす必要はありませんが、宗教施設の中に墓地を求めたという点は認識しておく必要があります。つまり、日常の勤行が行われている空間であって、少なくとも寺院の考えと同じ方向を向いていることが条件となるでしょう。「自分は檀家ではないので関係ない」というのではなく、寺院の行事等に参加する等の配慮は欲しいものです。