「高い?妥当?」お墓の費用相場は約150万円!費用の内訳を解説
お墓の費用とは?徹底解説
- お墓の平均コストは約150万円、これには使用料、墓石費、管理料が含まれる。
- 立地や石材、霊園タイプでお墓の価格は変動する。
- 費用節約のため外国石材選択や公営墓地利用、小さな区画や地方選びが有効。
- お墓選びは予算とスタイルに合わせ、家族との協議が大切。
お墓って、一体いくらぐらいかかるのかイメージできますでしょうか?
「そんなの、買ったことがないからわかるわけない」という人が大半ですよね。
実際にお墓の価格って、ピンキリなのです。
自動車が買える金額150万円くらいのお墓もあれば、自転車の金額と同じくらいの3万円のお墓もあります。
この記事は、以上のような悩みを持つ人たちに、お墓を買うときにかかった平均金額をお伝えします。
しかし、平均はあくまで「平均」。値段がピンキリなお墓の種類と相場を、徹底的に解説します!
さまざまなお墓の費用と、どのくらい用意すると安心なのか参考になるはずです。
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この記事の目次
お墓の建立費用は平均150万円前後!その内訳とは
お墓の平均費用は150万円と言われています。
その内訳は、主に以下の3項目となっております。
- 永代使用料
- 墓石建設費
- 年間管理料
各項目ごとに、費用相場と、費用が上下する要因についてまとめた表を紹介します。
また、各項目の詳細についても一つずつ紹介していきます。
大項目 | 中項目 | 費用相場 | 費用が上下する要因 |
永代使用料 | ― | 数十万円 (東京23区は100万円以上のところが多い) | ・立地やアクセス ・区画の広さ ・墓地・霊園の種類(公営・民営・寺院の違い) ・墓地や霊園の設備・環境 |
墓地建設費 | 石材費 | 約60万円 | ・墓石の種類(国産・外国産) ・墓石の大きさ |
墓石の加工・彫刻代 | 約5万円 | ・墓石の形状・デザイン | |
墓地の整備・工事費 | 約20万円 | ― | |
外柵・カロート(納骨棺)などの設置にかかる費用 | 約10万円 | ―
| |
墓石の付属品(花立、水鉢、香炉、塔婆立など)の設置にかかる費用 | 約2万円 | ― | |
年間管理料 | ― | 1万円~10万円 | ・墓地・霊園の種類(公営・民営・寺院の違い) ・墓地や霊園の設備・環境 |
永代使用料
永代使用料とは、契約購入した区画を永代にわたって供養するためにかかる費用のことです。
価格の相場は、立地や区画の広さ、また公営の霊園か民営の霊園かによって、かなり差があります。
目安では、郊外や地方の霊園なら数十万円のところが多く、東京23区内なら100万円以上、といったところが目安となります。
墓地建設費
永代使用料を土地代と考えると、墓石建設費は建物代、工事代と言えます。
墓石建設費の内訳は、以下のようになります。
- 墓石本体にかかる石材費
- 石材の加工・彫刻にかかる費用
- 墓地の整備・工事にかかる費用
- 外柵・カロート(納骨棺)などの設置にかかる費用
- 墓石の付属品(花立て、水鉢、香炉、塔婆立など)の設置にかかる費用
墓石建設費用の目安に関しては、
一般社団法人の全国優良石材店の会(全優石)が行ったアンケートから見ると、お墓建立費用の全国平均額164.6万円です。
墓石建設費用の中で、墓石本体にかかる石材費の価格相場は、
- 和型墓石:60万円~180万円(平均価格90万円)、外柵約100万円
- 洋型墓石:50万円~180万円(平均価格90万円)
- デザイン墓:100万円~200万円
であると言われています。
年間管理費
年間管理料とは、毎年お寺や霊園の管理者に対して支払う料金です。
先祖代々受け継いでいく「継承墓」を持つ人は、全員払わなければなりません。
ただし継承墓ではなく永代供養墓であれば、年間管理料はかからない場合が多いです。
年間管理料の目安は、1万円から10万円と言われています。
目安が1万~10万と開きがある理由は、事業主体、管理の方法、地域等によって大きく異なるためです。
都市部では高く、地方では安い傾向にあります。また公営も数千円に設定されています。
寺院墓地以外の公営墓地や民営墓地の多くは、年間管理費で2万円を超えることはあまりありません。
なぜお墓の費用には違いがあるのか?
お墓を購入する費用には、さまざまなものが含まれています。
それらの費用は地域や宗教・宗派、墓地・霊園などによって違います。
またお墓の形状や形式、サイズなどによっても値段には大幅な違いがあります。
以下、お墓の費用を左右する要因について詳しく紹介していきます。
墓地・霊園の立地やアクセス
お墓の値段は、墓地・霊園の立地やアクセスが大いに関係してきます。
立地条件のいいところや、通いやすい場所にあれば、必然的にお墓の値段も高くなります。
墓地・霊園の種類(経営主体)
墓地・霊園には、経営主体によって種類が分かれます。
経営する主体が公営か民間かによって、お墓の値段には大きな違いがあります。
また寺院墓地では檀家になる必要があるため、その分の費用についても考えておかなければなりません。
公営霊園
公営霊園は、都道府県や市町村などの地方自治体が経営の主体となっている霊園のことです。
主体が公営であるため、安心して利用することができ、また値段も安いため、とても人気があります。宗教を問わず利用することができる場所が多く、お墓の形もさまざまです。
民営霊園
宗教法人や財団法人などが経営の主体となっている霊園のことです。値段は公営霊園に比べると、比較的高めとなっています。
区画ごとに建てられるお墓の形が制限があったり、墓石の注文が可能な石材店が限られたりしているケースが多いです。
寺院墓地
寺院墓地は、寺院が経営の主体となっている墓地のことです。
利用するには、そのお寺の檀家になること、また宗派が違う場合には改宗しなければならないといった条件がつくことの多いのが特徴です。
またお墓を建てる費用以外にお寺へのお礼としてお布施をしなければならないなど、さまざまな費用が含まれてきます。
墓地・霊園の環境や設備
墓地や霊園の環境によっても、お墓の値段は変わります。
休憩所やさまざまな草花が植えられてお散歩にぴったりな雰囲気がある。バリアフリーのために道が整備されているなど、墓地内・霊園内の設備が充実したものであればあるほど維持費にあたる管理料なども必要ですし、区画使用料は割増しになります。
墓石の種類・産地
墓石の種類や産地は、墓石の値段を決めるのに、とても大きな要素となります。
石にこだわりたい人は必見です。
国内産の墓石
国内産の石材は、希少価値が高く、どうしても値段は高くなります。
しかし最高品質の石材であるため、手触りや質感、見た目の美しさ、耐久性に優れています。
また国内でも産地によって特徴がありますので、色々と検討することができます。
外国産の墓石
外国産の石材は国内産に比べると、かなり安価で購入することができます。
最近では、安いながらも高品質な石材もあり、人気があがっています。
墓石の種類・産地について詳しく知りたい方は、「墓石の種類は300種類以上!定番やおすすめの墓石をピックアップ紹介」の記事をご覧ください。
墓石の大きさ
墓石のサイズによっても、値段は違います。
石材の量が増えればその分、当然値段は高くなります。
墓石の形状・デザイン
墓石を通常とは違った形状やデザインなどを施した場合には、手間がかかるため特別注文として余分に費用がかかります。
霊園内のお墓の位置(日当たりのよさなど)
霊園内の区画の位置によっても、値段は違います。霊園内は広いため、日当たりのいい場所や見晴らしのいい場所など、どうしても違いは出てきます。
お墓を建てる位置は、値段を決める重要なポイントといえます。
宗教による違い
日本では仏教のお墓が現在でも主流ですが、神道やキリスト教のお墓なども多くあります。
宗教によってお墓の形状も違いますし、しきたりなどによっても、お墓の値段は違ってきます。
お墓の建立代以外にかかる費用
お墓は建てて終わりではありません。
ここからは、お墓建立後にかかる費用について紹介していきます。
お墓建立代以外にかかる費用には、以下のようなものがあげられます。
- 開眼法要
- 納骨式
- その他、法要時のお布施
- お墓参り
- お墓の維持
開眼法要
開眼法要とは、お墓を新しく購入し、完成したときに行われる儀式のことです。
僧侶にお経を読んでもらうことが、主な構成となっています。
開眼法要を行うことで、お墓に霊験が宿るとされているのです。
開眼法要にかかるお金として、まず大切なものは読経への謝礼です。
お布施の額に決まりはありませんが、3万円~5万円が相場だと言われています。
開眼法要についてより詳しく知りたい方は「【3分でわかる】開眼供養・開眼法要とは?開眼供養のお布施などを徹底解説!」の記事をご覧ください。
納骨式
たいていは四十九日の忌明けと同時に行いますが、納骨式は文字通り、お墓に遺骨を納めるためのセレモニーです。
一般的には、僧侶に読経をしてもらって法要のあと、会食などを行います。
僧侶に渡すお布施、またセレモニー、会食などの費用が必要になります。
その他、法要時のお布施代金
お葬式が終わったあと、しばらくは法要を続ける必要があります。
四十九日や、忌明け、初盆、一周忌など、いくつかの法要があり、そのたびに僧侶に読経を依頼することになります。
そしてそのたびにお布施を用意します。
お墓参りにかかる費用
お墓参りは、できればこまめに行うのが望ましいでしょう。
遠い場所にあってなかなか行けなくても、お盆とお正月くらいには必ず行きたいものです。
お墓参りにかかる費用は、交通費、お供え用のお花や、お供え物、お線香、ロウソクなどです。
また掃除するための、洗剤や除草剤などの掃除用品も必要です。
お墓の維持に必要な費用
墓石は基本的には、長年風雨にさらされても、簡単には崩れないようにしっかりとできてはいます。
それでもやはり汚れや経年劣化は避けることはできません。
少しでも長持ちをするためには、常に手入れをするよう心がけることが大切です。
お墓の掃除・磨きなおし
こまめにお墓参りをして、掃除をすることでお墓の持ちは全然違います。
また定期的に業者に頼んでプロに磨き直してもらうことで、お墓の寿命は格段に長くなります。
お墓の建て替え・リフォーム
こまめに掃除をしていても、古いお墓や、また災害などによって、お墓が崩れてしまうことがあります。
そういった場合には、建て替えやリフォームをしなければなりません。その工事費用にもお金は必要です。
お墓の引っ越し・移動・改葬
お墓を守っていく人が、遠くに移住することになってしまった場合など、やむなくお墓自体を移動させなければならない場合、お墓の引っ越しにも費用がかかることを忘れてはいけません。
改装には手続きが必要ですし、僧侶に読経してもらう必要もあり、それぞれに費用もかかります。
お墓の維持費についてより詳しく知りたい方は「お墓の維持費を大公開!年間管理料からメンテナンス費用の相場まで」の記事をご覧ください。
3万円のお墓もある!さまざまなお墓の形と費用相場
実は、最も一般的な代々受け継ぐタイプの継承墓が、一番高価なお墓といえます。
次に価格が抑えめなのが個別にお墓を設ける永代供養墓で、これは一定期間だけ個別の墓を作り、期間が過ぎたら他の遺骨と一緒に合祀墓へ埋葬されるシステムです。個別にお墓を作らない永代供養墓なら、もっと割安です。
他に、墓石を建立せず樹木を墓標とするため墓石代がかからない樹木葬、お寺に骨壺を送る送骨などがあります。送骨は、3万円でサービスを行うところもあります。
それぞれの特徴と費用について、順に紹介していきます。
代々受け続く継承墓の費用相場は約150万円から250万円
親から子、子から孫へ受け継がれ、家族みんなが入ることができる継承墓の費用相場は、150万円から250万円です。これに、年間管理料がかかります。継承墓の特徴は、一度買えば代々で使えることです。
ただ、代々で使えることはオトクかもしれませんが、困った面もあります。継承者がいなくなれば、お墓参りに来る人も年間管理料を支払う人もいなくなるためです。全国的に、年間管理料の滞納により無縁墓となったお墓が増え、問題になっています。
継承墓を買うことは、家を継ぐ人が明確になっていれば問題ありませんが子どもがいない、いても遠方に住んでいるなどの場合は、他のタイプのお墓を検討することも考えなければなりません。
個別にお墓を設ける永代供養墓の費用相場は70万円から150万円
一定期間、個別のお墓の形でお参りができ、そのあとは他の遺骨と合葬される永代供養墓の費用相場は、70万円から80万円です。
ただ、これは1人のみを埋葬する場合で、夫婦2人でお墓に入りたいなら、追加料金として数10万円を支払うことになります。契約時に一定期間の管理料まで支払ってしまうので、年ごとに管理料を支払う必要がありません。
都心に行けば行くほど、個別にお墓を設ける永代供養墓は価格が高くなる傾向にあります。都心からアクセスがかなり良い場合には、150万円程度になることもあるでしょう。
個別にお墓を設ける期間は、33回忌をめどに設定しているところが多い傾向にあります。
個別にお墓を設ける永代供養墓の特徴は、次の2つです。
- 一定期間は個別にお参りできる
- 合葬された後は墓地の管理者が供養するため、継承者がいなくても無縁にならない
個別にお参りができ、継承者がいなくても安心な、いいとこ取りのお墓といえるでしょう。
個別にお墓を設けない永代供養墓の費用相場は10万円から30万円
個別にお墓を設けず、はじめから他の人と合葬となる永代供養墓の費用相場は、10万円から30万円です。10万円から30万円というのは1人当たりの料金であることが多いですが、夫婦で一緒に入るのであれば、少しだけ割引になる永代供養墓もあります。
個別にお墓を設けない永代供養墓の特徴は、次の2つです。
- 墓地の管理者がまとめて供養するため無縁にならず、継承者が不要
- 一度埋葬したら、遺骨を個別に取り出すことはできない
個別にお墓を設けない永代供養墓は、格安で継承者も必要ありませんが、埋葬した後で「個別のお墓に入れ直したい」と思っても、それはかないませんので、注意が必要です。
個別にお墓を設けない永代供養墓、合同墓の費用について詳しく知りたい方は「【おひとり様でもOK】人気上昇中の「合同墓」はどういうお墓?費用や供養方法を紹介!」の記事をご覧ください。
樹木葬の費用相場は30万円から70万円
墓石ではなく樹木を墓標とする樹木葬の費用相場は、30万円から70万円です。費用にかなり開きがありますが、これは樹木葬にさまざまなタイプがあるためです。
樹木葬のタイプを、安い順に並べてみましょう。
- 墓地が整備されておらず、各々が埋葬場所を決め、好きな木を植える。銘板などはない
- 整備された墓地に一本の大樹があり、その周りに多くの遺骨を埋葬する。連名用の大きな銘板がある
- 整備された墓地に個別の区画があり、そこへ自分だけの好きな木を植えられる。個別の銘板がある
以上のように、通常のお墓の形に近くなるほど、樹木葬の価格は高くなります。
また墓地継承できるタイプとできないタイプもあります。
樹木葬の費用についてより詳しく知りたい方は「樹木葬の費用は安価?人気の理由と思わぬ落とし穴を分かりやすく解説」の記事をご覧ください。
お寺に骨壺を送る送骨の相場は3万円から5万円
全国各地の受け入れ寺院に遺骨をゆうパックで発送し、永代供養をしてもらえるのが送骨です。送骨の相場は3万円から5万円程度です。
骨の特徴は、お寺でしっかり供養してもらえること、手軽であることです。お墓を買う必要性を感じないという、一部の現代人のニーズに合わせた、新しいシステムといえるでしょう。
ここまで、さまざまなお墓の特徴と相場をみてきました。
自分のスタイルと予算に合ったお墓は、見つかったでしょうか。
次に、お墓を購入するにあたっての流れとポイントを具体的に紹介します。
お墓にかかる費用をできるだけ抑えるポイント
お墓にかかる費用の内訳には大きく4項目、永代使用料、墓石建設費、年間管理料、開眼法要があります。
開眼法要に関しては、僧侶に払うお布施になるので削減はできませんが、それ以外の費用は安く抑えることができます。
いくつか紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
墓石にかける費用を抑える
お墓にかかる費用は、墓石の種類によって大幅に異なります。
例えば国産石材は、外国産石材と比べて高い値段がつくと言われています。
理由は、硬度や耐久性が外国産石材と比べて日本産の方が優れているからです。
国内産の代表的な種類の石は特に値が張ります。
墓石に特にこだわりがなく価格を重視したい方は、外国産の石を選ぶと良いでしょう。
寺院墓地や民営墓地よりも、公営墓地を選ぶ
公営墓地は、民営墓地や寺院墓地よりも費用が安く抑えられると言われています。
その理由は、「永代使用料」や「年間管理料」が一般的に安いからです。
一方で公営墓地は、倍率が高かったり条件が厳しかったりして取得するのが困難な場合もあります。
様々な霊園を比較して、申込の検討をつけましょう。
墓地の区画面積を小さくする
墓地の区画面積を小さくすると費用はその分安く抑えられます。
理由は、お墓の建立にかかる「永代使用料」は、墓地の区間面積に比例して変わるからです。
もちろん区画面積が広いと、その分かかる費用も高くなります。
都心ではなく、都心から少し離れた地方よりの土地にお墓を建てる
都心から離れた地方にお墓を建てると安くなり理由は、「永代使用料」は、地価に比例して変わると言われているからです。
地価が高い都心の墓地は、当然かかる費用も高くなります。
よって、都心から少し離れた地方にお墓を建てたほうが、お財布にはやさしくなるでしょう。
お墓の費用はだれが負担するべきなのか?
お墓を建てるときに、費用は誰が負担すべきなのか、のちに揉めることのないように、はっきりと決めておく必要があります。
費用の負担者が決まっていない場合
急なことで、準備がまったくできていない場合、まず一般的には誰が費用の負担をすべきかを考えます。
費用の負担者が決まっている場合
あらかじめお墓を建てる費用の負担者が決まっていれば、当然その人が負担すべきです。
ただし、その人が他人であるとか、相続権がない、または未成年者などの場合には、それぞれに対応は違います。
入るお墓を生前に建てる場合
生きている間に建てるお墓のことを生前墓、または寿陵墓といいますが、相続税の節税対策として最近とても人気があります。
そのため、これは本人が負担者となります。
お墓を継承する人がいない場合
お墓を継承する人がいないのにお墓が残ってしまう場合には、いずれそのお墓は無縁仏となってしまいます。
前もって寺院などに費用を支払っておいて、一定期間ののち永代供養墓にしてもらうといいでしょう。
お墓の料金はいつ支払うものなのか
お墓を建てるときの費用は、一般的には家を建てるときと同じで、着手金として工事前にいくらか支払っておいて、完成時に全額を支払います。
業者によっては、工期の途中でいくらか支払う場合もあります。
お墓の費用をローンで支払うことはできるのか
お墓の金額は高価なので、現金で一括支払いはなかなか難しいものです。
石材店によっては、ローンの取り扱いをしているところも多く、一度相談してみるといいでしょう。
お墓の相続の時に税金はかかるのか
家族が亡くなると、その人の相続財産についての手続きがとても大変です。
いったい亡くなった人にはどれくらいの財産があり、どのくらいの税金がかかるのか、あとあともめないためにもしっかりと確認しておく必要があります。
お墓は祭祀財産のため相続税はかからない
お墓については、祭祀財産といって一人の人だけが受け継ぐものとされており、みんなに分配されるものではないので、課税の対象にはなりません。
そのため相続税はかからないのです。
生前に建てると節税になる?
生きている間にお墓を建てると、相続税の対象となる現金が少なくなります。
お墓は税金がかかりませんので、結果的には節税になるというわけです。
お墓を購入するまでの流れとポイント
お墓を購入するまでの流れとポイントを、それぞれみていきましょう。
お墓を購入するまでの流れ
お墓を購入するまでの流れは、次のようになります。
- どのようなお墓を買いたいか検討し、候補を決めてパンフレットを取り寄せる
- お墓の候補が絞れたら、現地へ見学に出かける
- お墓が決定したら契約に出かけ、墓石の種類、彫刻する文字、完成予定日などについて打ち合わせる
- 完成
より詳しくお墓を建てるまでの流れについて知りたい方は【お墓を建立する流れを知ろう!希望に叶うお墓を建てるには?】をお読みください。
お墓を購入するためのポイント
お墓の候補を絞り、自分に合ったお墓をスムーズに決めるためには、以下をポイントにしましょう。
- まずはお墓参りのしやすさを重視し、アクセスの良さを第一条件に絞り込む
- アクセス重視で絞り込んだエリア内で、継承墓・永代供養墓・樹木葬など好みのスタイルを検索
- 寺院墓地は檀家になる必要があるかどうかを確認し、檀家になる気がなければ避ける
- 見学時は見晴らし、バリアフリー、トイレや売店など設備の充実度をチェックする
- 最後の決め手は管理者の対応。感じの良いところを選ぶ
立地、お墓のタイプ、設備、対応、全てにおいて合格点を与えられるところを絞り出し、最終的には家族と話し合って決めましょう。
実際にお墓を使うのは、お墓参りをする家族だからです。
まとめ
以上、お墓の種類とそれぞれの費用相場、そしてお墓選びの流れとポイントについてご紹介しました。
費用が高いといわれるお墓ですが、決して高いお墓ばかりではなく、さまざまな選択肢があることをお分かりいただけたかと思います。家族のライフスタイル、自分自身の考え方によって、どのようなお墓がふさわしいかはまさに十人十色といったところです。
今は、幸いにして、いろいろなお墓のタイプを選べる時代といえます。家族制度が生きていた昭和の頃には、お墓といえば継承墓のことだったためです。
以前は「誰も遺骨を引き取ってくれる人がいないから仕方なく埋葬する」というマイナスなイメージのあった合祀墓は、今や「継承者がいなくても、管理者がずっと供養してくれる」プラスの意味のお墓に生まれ変わりました。
樹木葬も、1990年代に初めて生まれたお墓です。
自由にお墓を選べる時代になったことにありがたみを感じつつ、それぞれのお墓の特徴をしっかり捉え、最適なお墓選びを実現させましょう。
墓石全般の基礎知識ついて詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
お墓の費用は、ピンからキリまでありますが、ご相談の段階で「200万円前後、できれば以内で建てられたら良いのだけれど」という声をよく耳にします。200万円といっても、地域によって購入できる広さは違います。残念ながら、この金額では、都市部で1㎡程度のお墓を建てることは難しく、せいぜい0.5㎡といったところでしょうか。区画が小さい分、使用する石材の量が少なくてすむため、デザインにこだわる人もいます。
石種は、予算によって選んでいきます。区画が広い地方の場合は、外柵も必要になってきますので、予算内で納めるとしたら外柵や安価な石種にし、メイン石塔は少しグレードアップすることも可能です。