自分で墓じまいをする場合の流れを解説!必要な書類の行政手続きや注意点まとめ
墓じまいの手続きとは?徹底解説
- お墓の撤去には5ステップあり、関係者の同意がトラブル回避の鍵。
- 改葬には3つの書類が必要で、手続きにはそれらの提出が必須。
- 墓石撤去は石材店に依頼し、魂抜き後に行う。
- 手続きが心配なら代行業者が全面サポート。
墓じまいの行政手続きで必要となる手順は、それぞれお墓が埋葬されている状況によって異なり、役所に足を運んだり、必要書類を手に入れたりする必要があります。
必要書類や受け取り場所、提出場所、手続きにかかる費用などに分けて1つずつ解説します。
墓じまいを検討されている方 今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。 ライフドットでは、墓じまいの複雑な事務手続きの代行、新しい墓地・霊園への引越しの提案・遺骨の供養まで完全サポートします。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。
墓じまいで悩まれている方は、一度お問い合わせください。
この記事の目次
自分で墓じまいをする場合の流れ
墓じまいで必要となる手続きについて、5ステップで解説します。
墓じまいの手続きと聞くと、一見ややこしく思うしれませんが、手順を踏んで手続きを行えばスムーズに終わらせることができます。
親族間や今までの墓地・霊園とのトラブルに発展しないよう、正しい流れで手続きを行いましょう。
1. 関係者への相談
墓じまいをする際は、親族やお寺の住職に墓じまいを考えている旨を相談し、理解を得ましょう。
事前に相談をしておかないと、後々大きなトラブルに発展するケースもあります。
自分がお墓の管理者だからと言って勝手に決めるのではなく、色々な意見に耳を傾け、皆が納得する形で墓じまいを進めましょう。
また、檀家の方は、菩提寺の住職に事前に伝えておくことをおすすめします。
遺骨を別の霊園や寺院に移すのであれば、「離檀」にあたる可能性があるためです。
離断とは檀家関係を解消することです。
お墓の処分にとどまらず、お寺との関係そのものを解消したいということですから、きちんとこちらの意向を寺院に伝えなければなりません。
コミュケーションがうまくいかないまま離檀料トラブルに繋がるケースもあります。
墓じまいをしてから伝えるのではなく、事前に伝えておきましょう。
関係者との理解不足による離檀や墓じまいのトラブルについては「【実例】墓じまいのトラブルと注意点!原因と対策を親族・寺院別に紹介」の記事をご覧ください。
2. 新しい供養先を確保する
墓じまいした後の新しい供養先を確保しましょう。
墓じまいの行政手続きで必要となる「受入証明書」は、この新しい供養先から発行してもらう必要があります。
自分たちがすぐ入りたいと思っていても、墓地によっては募集期間が決まっており、入れないケースも多くあります。
そのため、自分たちに合ったお墓が、募集をしているのか事前に確認しておくと良いでしょう。
墓じまいを検討されている方
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今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。
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3. 墓じまいに必要な行政手続き
墓じまいの行政手続きは、「改葬許可証」を改葬先の霊園や寺院に提出する必要があります。
厚生労働省の「墓地、埋葬等に関する法律」にも、「改葬許可証」は、改葬(お墓の引越し)・墓じまいを行う際に必要だと記されています。
第 14条 墓地の管理者は、第八条の規定による埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を受理した後でなければ、埋葬又は焼骨の埋蔵をさせてはならない。
墓地、埋葬等に関する法律 から引用
この許可申請をもらうこと自体はそれほど難しいものではありません。
しかし申請時には、今の墓地や改葬先の管理者から書類や署名などをもらってから提出する必要があります。
また、注意点として行政手続きは、墓石の撤去を行うまでに必ず終わらせておきましょう。
改葬許可の行政手続きは、次のような流れで行われます。
4. 墓石の撤去
墓石の解体工事については石材店に依頼します。
民営霊園や寺院墓地の場合は、石材店が指定されていることが多いので、まずは管理事務所に相談しましょう。
一方、公営霊園や地域の共同墓地の場合は石材店の指定が無いため、自分自身で石材店を探します。
2社か3社程度相見積もりを取ると比較的費用を安く抑えられるでしょう。
また、工事の前には必ず寺院による魂抜き(閉眼供養)を済ませておくのが基本です。
墓石には仏様やご先祖様の魂が込められているので必ず魂抜きをしてから墓石を解体しましょう。
遺骨の取り出しはお墓の状況によって、魂抜きの時、あるいは石材店の解体工事の時に行います。
不要になった墓石の撤去について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
5. 新しい納骨先で遺骨を供養
新しい供養先へ「改葬許可証」を提出して納骨、開眼供養を行います。
開眼供養は、仏の魂をお墓に迎え入れる儀式となっており、納骨に合わせて行われることが多いです。
墓じまいに必要な書類関係の手続き
「改葬許可証」を含めた5つの書類の受取先や提出先、記載事項、費用まで一つずつ解説します。
1. 改葬許可申請書を役所から入手する
『改葬許可申請書』は、改葬の手続きの際に必要となる申請書です。
「改葬許可申請書」の書式は各自治体で異なりますが、死亡者の情報や、改葬の理由、申請者の情報などを書く場合が多いでしょう。
具体的な「改葬許可申請書」の入手場所・記載項目・費用は以下になります。
入手場所 | 記載項目 | 発行費用 |
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2. 受入証明書を入手する
「受入証明書」は、新しい墓地で遺骨を受け入れることを証明する書類です。
永代供養墓など、墓じまいをした後に供養を行う墓地・寺院などに発行や記載をしてもらいます。
具体的な「受入証明書」の入手場所・記載項目・費用は以下になります。
入手場所 | 記載項目 | 発行費用 |
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お墓から取り出された遺骨が、きちんとした施設に納骨されることを墓地側が証明することで、役所は改葬許可を出せるのです。
事情があって受入証明書を出せない場合は、墓地契約書などの写しでも確認資料としてくれる自治体もあるようです。
3. 埋葬許可証を入手する
埋葬許可証とは、その遺骨がたしかにそのお墓に埋葬されていることを証明する書類です。
現在納骨されている霊園や墓地の管理人に発行してもらうことができ、改葬許可を受ける時に必要な書類となります。
具体的な「受入証明書」の入手場所・記載項目・費用は以下になります。
入手場所 | 記載項目 | 発行費用 |
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4. 改葬承諾書を入手する(※一部条件に当てはまる方のみ)
「改葬承諾書」は、墓地の使用者と改葬申請者が異なるときに発行してもらう承諾書です。
そのため、墓地の使用者と改葬申請者が同じ場合は、発行してもらう必要はありません。
「改葬承諾書」は、墓じまいをする予定のお墓の使用者(契約者など)からもらいます。
具体的な「改葬承諾書」の入手場所・記載項目・費用は以下になります。
入手場所 | 記載項目 | 発行費用 |
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5. 記入した書類を提出し改葬許可証を入手・提出する
「改葬許可証」は、必要事項すべて記入した『改葬許可申請書』『受入証明書』『埋葬許可証』の必要書類を持って役所に提出することで発行できる書類です。
その書類を新しく入る霊園や墓地の管理者に提出します。
書類に不備がなければ『改葬許可証』をもらえ、役所から改葬の許可が下りたことを意味します。
「改葬許可証」の入手場所・発行に必要な書類・費用は以下になります。
入手場所 | 発行に必要な書類 | 発行費用 |
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納骨の際は、改葬先の霊園や寺院に『改葬許可証』を提出して納骨します。
墓じまいを検討されている方
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今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。
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墓じまいの手続きで注意する3つのポイント
墓じまいの手続きや流れでは、注意すべき3つのポイントがあります。
役所に出向いても記載不備があれば、帰宅し記入、再度役所に行くといった手間がかかったり、手続きが終わってないにもかかわらず、墓石の撤去を行ったため納骨先がないといった問題が生じる場合もあります。
手続きは墓石の撤去までに終わらせるのがベスト
墓じまいの行政手続きは、墓石の撤去に取り掛かるまでに終わらせておきましょう。
墓石の撤去工事が完了すると、取り出した遺骨は、引き取りに行くか、石材店に頼んで新しく入る霊園や墓地に発送してもらうことが一般的です。
その際、新しい納骨先が決まっていないと、墓石撤去後の遺骨の納骨先がなくなってしまいます。
墓じまいの手続きはすぐできるものではないので、事前に余裕を持って墓石撤去の1か月前から書類の手続きを始めておきましょう。
改葬許可申請書は本人の記入が必要
改葬許可申請書は、委任状の有無に関わらず本人の記載が必要となる書類です。
改葬許可証を発行するために必要な「受入証明書」「埋葬証明書」は、委任状があれば代行の方に記載して頂くことが可能となっています。
ですが、改葬許可申請書は、本人の記載が必要となるため、忙しい方は事前に記入しておく必要があります。
代行を頼む当日になってから、「やっぱり駄目だった」とならないよう、正しく理解し事前に準備しておきましょう。
改葬許可申請書は遺骨1柱につき1枚記入
改葬許可申請書は1枚のみ提出するのではなく、遺骨1柱につき1枚記入する必要があります。
そのため、お墓にある遺骨の数に比例して記載する紙の枚数も増加します。
役所によっては、1枚の改葬許可申請書に複数柱の遺骨を記載できる仕様もあるため、ホームページから事前に調べておくとよいでしょう。
墓じまいの手続きが不安なら代行業者に依頼しよう
近年、墓じまいの手続きを代行する業者が増えています。
ですが、費用相場や、どこまで業者に依頼すべきか分からない方も多いのではないでしょうか。
墓じまい代行が実施する内容や費用
代行業者が行える内容 | 費用目安 |
---|---|
| 16~30万円 |
この中でも、相談が特に多いのが行政手続きの代行です。
行政手続きは、行政書士法に基づき、他人の依頼で官公署への提出書類の作成や届け出を代行できます。
墓じまいの場合、関係者への連絡や行政手続き、墓石の解体撤去など施主への負担は非常に大きなものとなります。
すべてを代行する必要はありませんが、少しでも負担を軽減するために改葬の手続きを依頼しても良いでしょう。
より詳しく墓じまいの代行業者について知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
墓じまいのことで悩まれている方
今のお墓を撤去するのにかかる費用や手続きに関する疑問は、プロに相談するのがおすすめです。
ライフドットでは、墓じまいに関する一連の流れをサポート。
「なるべく負担をかけずに墓じまいしたい」という方は、ぜひライフドットにご相談ください。
墓じまい代行に依頼するメリット
墓じまいを代行業者に依頼するメリットには下記のようなものがあります。- 行政手続きを行なってくれるため、時間を節約できる
- 細かい手続きを肩代わりしてくれるため、心理的にも不安になりにくい
初めて自分で行う場合には、どれから手をつけてよいかわからず不安になったり、ミスして余計に手間がかかったりすることもありますよね。
代行業者に依頼すれば難しい手続きを進めてもらえます。
費用はかかるものの、日中は仕事で忙しい方には利用する価値があるといえますので、検討してみてください。
墓じまいの手続きでよくある質問
墓じまいをしないとどうなる?
墓じまいをしないまま、お墓を管理する人がいなくなってしまうと「無縁墓」と扱われ、最悪の場合はお墓が撤去されてしまう可能性があります。墓じまいを自分でするのと代行業者に依頼するのはどっちがいい?
墓じまいにかかる費用をなるべく抑えたいのであれば、手続きはすべて自分で行いましょう。
「手間をかけずに進めたい」「仕事で忙しくて手続きする時間がない」「トラブルを防ぎたい」などの要望・状況であれば、代行業者に頼むことを検討しましょう。
墓じまいにかかる費用はどれくらい?
墓石の撤去に必要な工事費用の内訳と総額は以下です。
撤去費用の内訳 | 費用 |
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墓石の撤去費 | 8万~15万円 / 墓地面積1㎡あたり |
閉眼供養のお布施 | 3万~10万円 |
離檀料 | 10万~20万円 |
墓じまいの手順まとめ
墓じまいの流れや手続きは手順や流れを正しく把握すればスムーズに執り行うことができます。
継承者や費用の問題などさまざまな事情があると思いますが、自分たちのお墓が無縁墓になってしまわないようきちんと考えて供養をしてあげましょう。
どうしても分からない場合や解決しない人は、一人で悩まず近くの役所や墓じまいの代行業者に頼みましょう。
墓じまいの手続き・流れ・手順
~墓じまいの流れ~
- 関係者の理解を得る
- 新しい供養先を確保する
- 墓じまいの行政手続きを進める
- 墓石を撤去する
- 新しい納骨先で遺骨を供養する
~墓じまいの行政手続きの詳細~
- 改葬許可申請書を入手する
- 受入許可証を入手する
- 埋葬証明書を入手する
- 3種の書類を提出して改葬許可証を入手・提出する
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
「遠方にあるお墓を墓じまいしたい」「継ぐ人がいないので墓じまいしたい」と、墓じまいに関するご相談が増えています。
しかし、墓じまいを検討していく中で、墓じまいをやめた人もいました。
その人は中国地方の某寺院内に、20年ほど前に両親のお墓を建てたのですが、自分たちには子供がいないため、家としてお墓を守っていくことが難しくなりました。
墓じまいを検討しましたが、寺院の僧侶と相談した結果、自分たち夫婦が亡き後はこの墓に納骨し、しばらくは寺院に守ってもらうということで墓じまいをする必要がなくなりました。
夫婦どちらか最後に残った方が納骨されてから10年経過したら、遺骨を取り出して永代供養墓に改葬しても良いという文書も交わしたそうです。
守っていくことが難しいからといって、「墓じまい」だけが選択肢というわけではありません。
どのように守っていくのがベストな方法なのか、結果も大事ですが家族や親戚、寺院等とよく話し合っていく過程を大切に考えていきたいものです。
墓じまいを検討されている方
- 墓じまいはどこに相談するのかわからない
- 複雑な事務手続きをやりたくない
- 墓じまいにいくら必要なのか知りたい
親族や知人などに墓じまいを経験した人がおらず、不安に感じる人もいるかと思います。
また、今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。
ライフドットでは、墓じまいの複雑な事務手続きの代行、新しい墓地・霊園への引越しの提案までサポートします。
墓じまいで悩まれている方は、まず一度ライフドットにお問い合わせください。