遠方のお墓管理も解決!お墓の管理の悩みを解決する3つのポイント
お墓の管理とは?徹底解説
- お墓の管理は自分で行うか、遠方なら他者に委託可能。
- 遠方からの墓参りにはネット利用や永代供養墓が便利。
- 新しいお墓を建てるには予算と場所選びがカギ、都心は特に高額。
- お墓の習慣は変化中、供物や檀家関係も変わりつつある。
「親のお墓のことを考えなければいけないけれど、遠方にいるから管理していける自信がない……」
「近距離に住んではいるけれど、今まで親任せだった。どうやって管理をしていけばいいの?」
「今と昔では、お墓のあり方も管理の方法も違うと聞いた。いったいどれが正解なの?」
「現在では業者にお願いすることもできるって聞いたけど、それって本当?」
「もう2度と実家のあたりには戻らない。どうやって管理をしていけばいいの?」
このようなことで悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
「お墓の管理をすること」は、多くの人にとって初体験のことです。
そのため、悩みも大きいもの。
ここでは、終活カウンセラーの資格を持ち、葬儀会社に勤務していた私が、こんな悩みを解決するためのポイントをお教えします。
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今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。
ライフドットでは、墓じまいの複雑な事務手続きの代行、新しい墓地・霊園への引越しの提案・遺骨の供養まで完全サポートします。
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お墓から近い距離に住んでいる場合の管理方法
近距離に住んでいたとしても、「お墓の管理は初めてだから、どんなことをすればいいのかまったくわからない」というケースもあるでしょう。
そこで、ここではまず、「お墓の管理」はどんなことをするのかについて考えていきましょう。
現在のお墓の管理は掃除が中心
現在は「お墓の管理」もある程度システム化しています。そうなった理由の一つが、「管理費用を払っている」ということでしょう。
霊園・墓地に支払う年間管理費は、敷地内を綺麗に保つための基本管理をお寺や霊園などにお任せする対価として支払うお金です。これを支払うことにより、家族は、共用部分の掃除などが免除されます。
また、共用部分が破損したり、墓地全体が汚れたりした場合は、施設管理者がそれを改善してくれます。このように、施設が管理をある程度受け持ってくれるため、個人がやらなければいけないことというのは、現在では非常に少なくなっています。
まずは、お墓の清掃です。 「毎日やる」という人はそう多くはありません。年に数度しかやらないという家庭も増えています。
現在の墓石は耐久性に優れていることもあり、手入れの頻度が少なくても、ある程度美しさは保たれます。ただ、お墓の周りに落ちた葉や、供えたお花などで周りが汚れることはあります。
各区画の掃除は墓地の清掃を行う管理者の仕事ではなく、そのお墓を有する人の責任で片付けなければなりません。また、管理の一環として、「墓じまい(お墓としての役目を終わらせること)」の決定を行ったり、上で挙げた「管理費用の支払い」を行ったりします。
もちろん埋葬までの手続きや、法事のときにやらなければいけないことはありますが、現在では、個人がやらなければならないことは、決して多くはありません。
近場に住んでいる人であるのなら、難なく行えるでしょう。
新しくお墓を建てるときの注意点
「お墓を建てた後」「お骨を埋めた後」にやらなければならないことは、そう多くはありません。しかし、「自分たちが新しくお墓を建てるのだ」というときには、気を付けなければならないことがいくつかあります。
まず、値段の問題。現在は新しくお墓を建てようとすると、だいたい200万円くらいの出費は覚悟しなければなりません。特に、都心部ではこの金額が跳ね上がります。墓地もまた「土地」ですから、土地代が高い東京などでは価格が高騰します。
データでは、「東京都の場合、永代使用料と墓石値段をあわせて250万円を超える」という数字も出ています。そのため、新しくお墓を建てる予定があるのであれば、きちんと予算組みをしておかなければなりません。
それ以外にも注意点はあります。「お墓建てる場所をきちんと選ばなければならない」ということです。
「親は富山にいて、自分は東京。離れて暮らしている」という場合は、特に、「どこに建てるべきか」ということが重要になってきます。
親が生活をしていたところで建てようとなるとあまり面倒を見に行けないという問題が出てきます。離れて暮らしている人には、「弔う場所」をどこにするべきかをじっくり考える時間が必要です。
親も自分も近い所に住んでいる、しかしお墓はまだ建っていないということであれば、菩提寺に相談しましょう。菩提寺の所有する墓地に空きがあれば、そこにお墓を建立することができます。
なんらかの事情で菩提寺の墓地が使えなかった場合はほかのところを探す必要が出てきますから、確認をしておきたいものです。
遠方に住んでいる場合は管理を任せるのも手?
「近くに住んでいれば自分で手入れができるが、遠方に住んでいるので、どう管理をしたらいいかわからない」という人もいるでしょう。その解決策を探っていきます。
お寺に頼む
まずは、「お寺に頼む方法」について見ていきましょう。既に述べた通り、墓地の年間管理費用を払っている場合、その清掃などは管理者側がやってくれます。
しかし、管理者側はあなたの家の墓の専属の世話人ではありません。そのため、行き届かないところも出てくるでしょう。
親戚に頼む
近場の親戚にお願いしてしまう方法です。ただこの方法は、「自分たちがやるべきこと」を親戚に投げていることになります。
そのため、うまくいっているときはいいのですが、感情的ないさかいが起きる可能性もあります。
業者に頼む
現在は、墓参り代行の会社もたくさん運営されています。
これらの業者の多くは、墓参りとお墓の掃除などをパックにして打ち出しています。ある程度ビジネスライクに接することができるため、感情的な摩擦が起きにくいのが魅力です。
また、個人から依頼されて、その個人の所有するお墓に対してだけアプローチするため、お墓の清掃も丁寧に行ってくれることでしょう。
値段は実にさまざまです。1回の代行で70,000円を超えることもあれば、その10分の1の値段で価格設定がされていることもあります。よって、複数社から見積もりを取るのをおすすめします。
インターネットを介した墓参り
個性的な方法としては、「インターネットを介してお墓参りをする」というものがあります。お墓参りの画面が出てくるので、そこでお花などを育寝る、というものです。
個人の写真や情報を事前に渡しておくことで、実際のお墓参りに近いかたちでお参りができます。登録~1年間の利用までの場合、金額は10,000円を切るでしょう。
永代供養墓
永代供養墓は、他のお骨と一緒に弔うことを前提としたお墓のあり方です。いくつかのパターンがあり、最初から合祀というかたちにする場合もあれば、個人で墓をつくる場合もあります。
後者の場合も、一定期間が過ぎれば「合祀」というかたちをとることが多いのが、このやり方の特徴だとも言えるでしょう。
合同で供養されることになるので、「家の墓」という認識は極めてあいまいになります。
人によっては、「最後のときまで他の人と一緒くたにされるのか、まるで無縁仏のようだ」として、強い忌避感を抱くこともあります。しかし個別安置型を選択すると、他の人の遺骨と混ぜられるまでにはだいたい30年程度は分けられたスペースで保管されます。
また、この方法の場合は、お寺が責任を持って供養をし続けてくれるというメリットがあります。
墓の引っ越し
現在あるお墓から、近場にお墓を移すという方法です。ほかの方法とは違い、「近場で、いつでも弔うことができる」というのが大きなメリットです。
ただ、これはとてもお金がかかります。値段はまちまちですが、引っ越すだけでも50万円程度はかかると考えておいた方がいいでしょう。
墓じまいのことで悩まれている方
今のお墓を撤去するのにかかる費用や手続きに関する疑問は、プロに相談するのがおすすめです。
ライフドットでは、墓じまいに関する一連の流れをサポート。
「なるべく負担をかけずに墓じまいしたい」という方は、ぜひライフドットにご相談ください。
移り変わる「墓地の管理の方法」
ここまでの墓地の管理の方法について見てきましたが、従来の「墓地の管理」と現在のそれとでは違うということも知っておきましょう。
お供え物に適したもの・不適切なもの
かつては、お墓にお饅頭などの食べ物を供えていました。しかし現在は、鳥害や虫害を防ぐため、これらのお供えは禁止している墓地が基本となっているので注意が必要です。
お供え物は、花を中心としましょう。また、現在では食べ物をかたどったろうそくもあるので、故人の好きだったものを象ったろうそくをお供えするのもよいでしょう。
お寺と檀家の関係
昔は檀家とお寺の結びつきは非常に強固なものでした。しかし、現在は「自分の菩提寺が分からない」という人も増えてきています。
また、菩提寺を知っていたとしても、毎年お盆の時期にしか足を運ばない、という人も多くなっています。
菩提寺にこだわらずに葬儀を挙げる人も増えてきており、この点でも、現在と昔では大きく変わっています。ただ、葬儀のときには菩提寺のお坊様を呼ぶのが基本というかたちは今も変わっていません。
また、檀家の場合、お寺の繁忙期でもスケジュールの調整をお願いしやすくなっています。
納骨堂
納骨堂とは、屋内にお骨を収容するスペースがある物を指します。シンプルなロッカー型や位牌型、仏壇型や従来のお墓の形をしたものなどさまざまあります。
基本的に管理・運営者が参拝スペースを綺麗に保つために掃除をしてくれるため、常に安全で快適なところを終の住処とすることができるというメリットがあります。
まとめ
お墓の管理の方法や、お墓が遠距離にある人のための解決策、そして様変わりしていく弔いのかたちについて見てきました。
弔いのかたちは、場所と時代によって異なります。
現在は「お墓を継いだ人」がやることはそう多くなく、遠距離の人であってもお参りができるさまざまなサービスが整っています。
もちろん、このように様変わりしていくお墓の管理の方法を、好ましくないと考える人もいるでしょう。
しかし、大切なのは「お墓参りをしたい」という気持ちです。
「お墓参りをしやすい環境」「やりやすいお墓参りのかたち」を選択していくことは、決して悪いことではありません。
それぞれのライフスタイルにあった、無理のないお墓参りのプランを考えたいものですね。
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
昨今、お墓の管理ができずに放置され、無縁仏(無縁墳墓)として処理されてしまう墓が増えています。
枯葉で埋め尽くされ、雑草で覆われているようなお墓を目にすると、今後このお墓はどうなってしまうのだろうと気になってしまします。
こういった悩みを解決するために、墓掃除や墓参を家族に代わって行う「墓清掃・墓参り代行」サービスが注目されていますが、数年前より「ふるさと納税」でも同様のサービスがラインナップされるようになりました。
寄付額は、墓地の区画の大きさや、内容、回数によって異なり、年1回の簡単な清掃プランだと1万円から。
地元のシルバー人材センターや就労継続支援施設(障がい者施設などが墓地清掃等の作業を行いますが、高額サービスの場合は民間業者が関与するここともあります。