ペット霊園を選ぶポイントと注意点を解説!愛する家族を安心して見送る準備をしよう
ペット霊園とは?徹底解説
- ペット霊園選び:アクセス、墓の種類、管理状態、葬儀サービス、宗教の有無をチェック
- お参り・供養:個別・合同墓や納骨堂あり、ペット専用か共葬を選べる
- 臨終から納骨:霊園連絡後、火葬して埋葬か持ち帰りを決める
- 弔い方の注意:土葬は小動物限定、散骨は環境への配慮が必要
関西のとあるペット霊園が突然閉鎖したニュースをご存知でしょうか。
閉園した敷地内には、個別のお墓から掘り出された遺骨が放置されていたそうです。
ペットがいる方は、この時の飼い主の気持ちはわかるのではないでしょうか。
愛する家族が安らかに眠れるように選んだお墓が、突然なくなってしまったのですから。
ペットの幸せを願うのであれば、元気に生きた後のことを考えるのは飼い主の勤めだと筆者は考えます。
この記事では、そんな愛するペットにとって一番ふさわしいペット霊園の探し方をお伝えします。
また、ペット霊園に納骨する以外の供養方法もご紹介します。
さまざまな方法から、希望がかなうペットの弔い方を比較検討して選びましょう。
都道府県一覧からペット供養ができる霊園を探す
実際に希望エリアのペットが入れるお墓を調べてみたい方は、こちらから検索できます。
ペット霊園を選ぶための5つのポイント
ペットのお墓も人のお墓と同様に、方針をあらかじめ決めておくことで、効率よく情報を探すことができます。
- お墓タイプ
- アクセス
- 園内の管理状況・雰囲気
- 葬儀や火葬の実施有無
- 宗教・宗派(仏式と宗教フリー)
それぞれの詳細について、具体的にご紹介します。
自宅からのアクセス
人間のお墓と同様に、ペットのお墓もアクセスの良さで選ぶと良いです。
アクセス決めるうえで、以下3つのことを考えておきましょう。
・頻度
・お墓参りに行く人
・移動時間
アクセスは「お参りに行く頻度」「主にお参りに行く人」によって「移動時間」考えると良いです。
「頻度:月1回」「お参りに行く人:主に20代」などであれば、お参りに行く人が月1回のお墓参りにどれくらいの移動時間を費やせるのかで判断すると良いでしょう。
ペットにとって、高価なお墓を作ってもらうよりも「家族のみんながお墓参りに来てくれる」ことが最も嬉しいことではないでしょうか。
お墓タイプ
ペットを霊園で供養する方法として、次の3つが一般的です。
個別のお墓
人間同様に個別のお墓を建てる供養方法です。費用は、小さいものなら数万円、人間と同じくらい大きなお墓を望むのであれば数十万円になることもあります。
個別のお墓は、昔からある墓石のお墓だけでなく樹木葬などのお墓もあります。
ペットの樹木葬について詳しく知りたい人は「樹木葬の特徴とは?ペットと一緒に眠れる場所や選ぶ時のポイントを紹介」の記事をご覧ください。
合同墓
骨壺から遺骨を取り出し、他のペットといっしょに眠る方法です。
数千円から1万円程度で納骨できます。
納骨堂
骨壺のまま、ペット霊園やペット火葬場併設の納骨堂に骨壺を安置する方法です。
1万円ほどの年間契約とするのが相場です。
園内の管理状況・雰囲気
園内に見学に行くタイミングで、管理状況や雰囲気をチェックしましょう。
管理状況は、お墓の清掃状況(雑草の除去・植木の剪定・手洗い場の清潔度など)や管理事務所の対応などを確認すると把握しやすいです。
管理事務所がない霊園も多くあるため、清掃状況をメインに確認するとよいでしょう。
園内の雰囲気は、人それぞれの好みがあるので「周りに住宅街があるほうが良い」「閑散とした静かな環境が良い」「緑が多い霊園が良い」など事前に考えておくと良いです。
管理状況や雰囲気について、自分たちである程度の水準を決めておけばお墓選びもスムーズに進むでしょう。
火葬や葬儀に対応しているか否か
ペットの火葬や葬儀も併せて検討している場合は、火葬や葬儀に対応しているかどうかも確認しましょう。ペットは、ペット用の火葬場で火葬してもらいます。
注意点:個別火葬をしてくれる火葬場は遺骨を持ち帰ることが可能ですが、他のペットたちと合同火葬している火葬場は遺骨の持ち帰りができないため、事前に確認しておきましょう。
火葬に始まるペットの弔い方には、次の3つのパターンがあります。
- 公営の斎場で火葬してもらい、遺骨を引き取って納骨する:2,000~3,000円程度
- 民営のペット火葬場や移動火葬車で火葬を行い、遺骨を引き取って納骨する:1.5万~5万円程度
- ペット火葬場や移動火葬車で火葬をしてもらい、遺骨を引き取って納骨する:5万~7万程度
どのパターンがよいかを考え、ペット霊園を探すなら、火葬から納骨までのプランを同時に練りましょう。
宗教・宗派(仏式と宗教フリー)
ペット霊園には、お寺が管理する仏式の霊園と、宗教不問の霊園の2種類があります。
お寺が管理する霊園は、卒塔婆(そとば)が飾ってあったりと仏教色が強い霊園が多いです。
あまり仏教色の濃い霊園では供養したくないという人は、お寺が直接運営する霊園は敬遠しがちですが、永続性が保たれやすいという点で安心感があります。
ペット霊園を探す前に決めておきたい5つの指針について紹介しました。
次章では、ペット霊園でのお参りや供養について解説します。
ペット霊園でのお参りと供養について
この章では、ペット霊園のお参りと供養について紹介していきます。
人と同じようにお参りできる
霊園という明確な場所があって、そこにお墓を建てていればいつでもお墓参りができます。
ペット専用霊園の場合は、基本的にペットしか納骨できません。ペット専用霊園の場合、使用期間があらかじめ5年、10年等決められている場合があるので確認しておきましょう。
また、墓地・埋葬等に関する法律を根拠としていないので、将来にわたって永続性が保たれる保証がない点には注意しましょう。
墓石は、人間と同じような縦長のお墓もありますが、ペットをイメージした犬や猫の姿の彫刻を墓石として設置するケースもあります。
墓石を建てる以外に、納骨堂や人間の遺骨とともに埋葬することができる霊園もあります。
このような霊園でも、基本的には供養スペースでお墓参りをすることができます。
近年はペットと一緒に納骨可とする人間用の墓地区画も増えてきましたので、こういったお墓を購入する人もいます。詳細が気になる場合は、霊園を1度見学してみるとよいです。
合同墓タイプは月例法要や供養祭のある霊園もある
動物霊園では、個人墓よりも合同墓を中心に受け入れている霊園が多いといえます。
通常合同墓を取り扱っている霊園は、慰霊塔のような象徴的なお墓を設置してあります。お墓参りをする場合には、この慰霊塔や参拝スペースにお花や線香を供えられます。
また、合同墓(他の遺骨と一緒に埋葬されるお墓)は、月例法要や定期的に供養祭行うことが多く、指定された日にお知らせを届けてくれることもあります。
月例法要や供養祭には僧侶を招き、読経を唱えてもらいます。お花やお供え物をし、合同で眠るペットたちを一度に供養します。
ペットの臨終から納骨までの流れ
ペット霊園では、ペットが臨終をすると、ペットの遺体の引き取りや弔いなど、その後の対応をとってもらえます。
- ペットの臨終
- ペット霊園に連絡
- 火葬(葬儀)をする
- 埋葬もしくは家へ持ち帰る
このように人間が臨終を迎えた場合と、ほぼ同じような流れとなっています。
ペットは家族と同じですから、臨終を迎えたらどのように遺体を扱えばいいのか、悩むところです。まずは、自分がどうしたいかということをよく考えてから、ペットの葬儀を扱っているところに連絡をするようにします。
ペット霊園などによって遺体の扱い方や、その後の葬儀や埋葬なども、さまざまな特徴を備えていますので、自分が本当に望む方法を探します。あとで後悔することのないよう、慎重に決めることが大切です。
まずペット火葬場に電話などで連絡をします。そして担当者と、火葬日程を決めたり、遺体の持ち込み(引き取り)方法などを確認します。
火葬の方法は、業者によって移動火葬車を扱っているところもあります。移動火葬車だと遺体の引き取りをしてくれたときに、その場で火葬を行うことも可能です。ペット火葬場利用で遺体を持ち込む場合、その交通手段等も考えておきましょう。
葬儀の開催も希望に応じて行ってくれます。そしてお墓に納骨をするという流れになります。
ペット専用霊園以外にもある、さまざまな弔い方
ペット専用の霊園以外にも、さまざまな弔い方があります。4つの方法をご紹介します。
人と入れるお墓でいつまでも一緒
人間とペット、両方納骨できるお墓があります。
愛するペットと同じ霊園に眠り、いつまでも一緒にいられる方法です。
こちらの地図から、お住まいに近いエリアでペット埋葬できる墓地を探すことができます。
ペット供養できるを探す
遺骨をミニ骨壺に入れて自宅で供養
自宅で遺骨を供養する「手元供養」用として売られているミニ骨壺のなかには、ペットの納骨にぴったりなものが少なくありません。
ミニ骨壺や遺影をリビングなどに置いて供養すれば、おはようからお休みまで、愛するペットと一緒です。
遺骨をアクセサリーに入れて肌身離さず身につける
遺骨をペンダントトップの中に入れて供養するカロートペンダント、ストーンの代わりに樹脂加工を施した遺骨を込める指輪など、遺骨供養ができるアクセサリーがあります。
とくにペット愛の強い人は、アクセサリーにして肌身離さず身につけてみてはいかがでしょう。
遺骨や遺毛をオリジナルのぬいぐるみに仕込む
犬や猫の遺毛をとっておいたのであれば、遺骨と一緒にぬいぐるみに仕込むことが可能です。
生前のペットそっくりのぬいぐるみを作り、そのぬいぐるみのなかに遺骨を込めてくれたり、遺毛を縫い付けてくれたりするサービスがあります。
以上、ペット専用の霊園に弔う以外の方法を紹介しました。
「庭に埋めるのはだめなの?」「散骨できないの?」と疑問に思っている方もいることでしょう。
次章では、違法ではないけれど、周りへのちょっとした気遣いが必要になる弔い方について解説します。
注意が必要な2つの弔い方
マナーを守らないと周囲とトラブルになってしまうような弔い方があります。
その弔い方は、土葬と散骨の2つです。順に、何が問題なのかをみていきましょう。
敷地内に土葬するのは小動物に限るのが無難
持ち家の場合は、火葬ではなく、敷地内に土葬して供養をしたい人もいるかと思います。小動物なら、庭に埋葬しても差し支えありません。
しかし、猫や犬などを土葬する場合は注意が必要です。
かつては庭にペットを埋めても違和感がありませんでしたが、人間の火葬率が100%近くになったこともあり、死生観や衛生面等でペットといえども土葬に対して嫌悪感を覚える人が増えたように感じます。
広い庭があるならともかく、都市部での土葬については庭であっても小動物程度にしたほうが無難です。
散骨するときは周囲に配慮して
ペットの遺骨を散骨することについては、法律で禁止されていません。
しかし、法に触れないからといって、いつでもどこにでも散骨して良いというわけではないでしょう。
海や人目のつかない山などに散骨を検討してみてはいかがでしょうか。
以上、気をつけるべき弔い方についてお伝えしました。
まとめ
自分と愛するペットに一番ふさわしい供養方法が、見つかったでしょうか。
限りある命を精一杯生きてくれた家族を最良の方法で供養するために、さまざまな選択肢について考えてみましょう。
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