葬儀場で行えることを紹介!会場の選び方や注意点を抑えよう
葬儀場は通夜や葬式・告別式以外でも使用できる!用途や選び方を紹介
愛する人を失いそうななか、葬儀場について調べるのは大変つらいものです。
でも、大切な人の葬儀だからこそ、家族みんなが納得できる葬儀場で、理想の葬儀を叶えてあげたいですよね。
葬儀場で行われているのは、もちろん葬儀ですが、そのほかに何ができるのかをご存じでしょうか。
この記事ではこのような葬儀場に関する疑問を解消!
- 「葬儀場でやってくれるのは葬儀だけ?会食、火葬はできない?」
- 「葬儀をするまでの間、葬儀場には遺体を安置できないのだろうか?」
- 「葬儀場の種類や選び方を知りたい」
この記事では、以上のような疑問や悩みを抱える人のために、葬儀場の種類や選び方、葬儀場での葬儀の流れを一挙にご紹介します。
いざというとき、すぐに安心・納得できる葬儀場を選べるようになりますよ。
また、葬儀場での参列者のマナーや、ペット葬儀の葬儀場についてもご案内します。
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葬儀場とはお通夜やお葬式を行う会場のこと
葬儀場とは、お通夜やお葬式を行う会場のことです。
なかには、お通夜やお葬式のほかに、お通夜を行うまでの安置や、儀式後の会食、遺族の宿泊ができる葬儀場もあります。
ひと口に葬儀場といっても、できることは会場によって違いますので、種類別に詳しく解説します。
安置、宿泊、お通夜、お葬式、会食ができる葬儀場
一般的なのが、安置、宿泊、お通夜、お葬式、会食ができる葬儀場です。
病院から直接葬儀場へ向かい、お通夜まで安置室で遺体を安置し、お通夜の日には遺族数人が宿泊できます。
お通夜の後の通夜ぶるまい、お葬式の後の精進落としも、同じ会館内で行えます。
車による遺体の移動は、病院から安置室へ搬送するときと、葬儀場から火葬場へ搬送するときの2回です。
お通夜まで自宅で故人を休ませるよりも、移動の回数が少なくなります。
火葬を除いたすべての葬儀行程が行えるこのタイプは、葬儀社が運営する葬儀場に多い形です。
お通夜とお葬式、会食を行い、安置や宿泊はできない葬儀場
葬儀にまつわる儀式と会食だけが可能な葬儀場があります。
お通夜やお葬式、通夜ぶるまいや精進落としは行えますが、お通夜までの安置や遺族の宿泊はできません。
お通夜までは故人を自宅や民間の安置施設に安置することになります。
このタイプの葬儀場は、葬儀社運営ではない貸しホールや、公民館を葬儀場に使用するときに多い形です。
安置、宿泊、お通夜、お葬式、会食、火葬までできる葬儀場
火葬場に併設されている葬儀場のなかには、安置、宿泊、お通夜、お葬式、会食に加え、火葬までが同じ建物内で行えるタイプのものがあります。
車による遺体の移動は、病院から葬儀場への搬送の一度だけです。
利便性は最高ですが、全国的に見ても、数はあまり多くありません。
火葬場は公共施設であることがほとんどで、お通夜やお葬式、会食はできても、お通夜までの安置はできない場合が多いためです。
なお、宿泊についても、「お通夜のときに夜通し故人を見守る」という目的のため、布団はあってもシャワーやお風呂がないケースが珍しくありませんので、注意が必要です。
以上、何ができるかという観点から、葬儀場の種類について解説しました。
では、それぞれの種類の葬儀場で葬儀を行ったとき、便利な点や不便な点は具体的にどんなことなのでしょうか。
次章では、それぞれの葬儀場での葬儀の流れを、具体的に説明します。
葬儀場での葬儀の流れ
葬儀場での葬儀の流れは、その葬儀場で何ができるかによって変わってきます。
前章で述べた種類別に、葬儀の流れを解説します。
安置、宿泊、お通夜、お葬式、会食ができる葬儀場
安置、宿泊、お通夜、お葬式、会食ができる葬儀場の場合、葬儀の流れは以下の通りです。
日数(目安) | 儀式などの流れ | 場所 | 概要 |
---|---|---|---|
1日目 | 臨終・安置 | 葬儀場 | 病院から葬儀場の安置室へ遺体を搬送し、安置する 僧侶に枕経をあげてもらう場合は安置室まで来てもらう |
打ち合わせ | 葬儀場か自宅 | 葬儀社と遺族とで、葬儀場の控え室や自宅で葬儀日程について打ち合わせをする | |
知らせ | 葬儀日程が決定したら親族・参列者らに日程を知らせる | ||
2日目~6日目 | 納棺 | 葬儀場 | お通夜の前までに故人を棺へ休ませる 安置室などで納棺の儀式を行う |
お通夜 | 葬儀場 | 葬儀場内の式場でお通夜を行う | |
通夜ぶるまい | 葬儀場 | 葬儀場内の会食会場で通夜ぶるまいを行う 通夜ぶるまい後、故人を見守る遺族はそのまま遺族控え室に宿泊する | |
3日目~7日目 | お葬式 | 葬儀場 | 葬儀場内の式場でお葬式を行う 多くはお通夜と同じ式場がお葬式の式場となる このとき初七日法要が合わせて行われる場合がある |
火葬 | 火葬場 | 火葬場にて火葬が行われる 先に初七日法要が終わっていれば、火葬場で精進落としをする場合がある | |
出棺 | 棺に花を入れて最後のお別れをした後、霊柩車とバスで火葬場へ向かう | ||
初七日法要 | 葬儀場 | 葬儀場へ戻り初七日法要が行われる | |
精進落とし | 葬儀場 | 葬儀場の会食会場で精進落としを行う |
安置や宿泊が可能なので、移動回数が少ないのが特徴です。
お通夜とお葬式、会食を行い、安置や宿泊はできない葬儀場
お通夜とお葬式、会食を行い、安置や宿泊はできない葬儀場の場合、葬儀の流れは以下の通りです。
日数(目安) | 儀式などの流れ | 場所 | 概要 |
---|---|---|---|
1日目 | 臨終・安置 | 自宅や 民間の遺体保管施設 | 病院から自宅や民間の遺体保管施設へ遺体を搬送し、安置する 僧侶に枕経をあげてもらう場合は自宅や民間の遺体保管施設まで来てもらう |
打ち合わせ | 自宅や葬儀社 | 葬儀社と遺族とで、自宅や葬儀社で葬儀日程について打ち合わせをする | |
知らせ | 葬儀日程が決定したら親族・参列者らに日程を知らせる | ||
2日目~6日目 | 納棺 | 自宅や民間の遺体保管施設 | お通夜の前までに故人を棺へ休ませる 自宅や民間の遺体保管施設で納棺の儀式を行う |
葬儀場へ移動 | お通夜のため、自宅や民間の遺体保管施設から葬儀場へ遺体を搬送する | ||
お通夜 | 葬儀場 | 葬儀場内の式場でお通夜を行う | |
通夜ぶるまい | 葬儀場 | 葬儀場内の会食会場か、葬儀場を一部片づけて通夜ぶるまいを行う 通夜ぶるまい後、遺族は故人を見守れるが、布団などはない | |
3日目~7日目 | お葬式 | 葬儀場 | 葬儀場内の式場でお葬式を行う 多くはお通夜と同じ式場がお葬式の式場となる このとき初七日法要が合わせて行われる場合がある |
出棺 | 棺に花を入れて最後のお別れをした後、霊柩車とバスで火葬場へ向かう | ||
火葬 | 火葬場 | 火葬場にて火葬が行われる 先に初七日法要が終わっていれば、火葬場で精進落としをする場合がある | |
初七日法要 | 葬儀場 | 葬儀場へ戻り初七日法要が行われる | |
精進落とし | 葬儀場 | 葬儀場の会食会場か、近くの料亭、自宅などで精進落としを行う |
安置や宿泊ができないので、故人も遺族も移動回数が多くなります。
安置、宿泊、お通夜、お葬式、会食、火葬までできる葬儀場
安置、宿泊、お通夜、お葬式、会食、火葬までできる葬儀場の場合、葬儀の流れは以下の通りです。
日数(目安) | 儀式などの流れ | 場所 | 概要 |
---|---|---|---|
1日目 | 臨終・安置 | 葬儀場 | 病院から葬儀場の安置室へ遺体を搬送し、安置する 僧侶に枕経をあげてもらう場合は安置室まで来てもらう |
打ち合わせ | 葬儀場や自宅 | 葬儀社と遺族とで、葬儀場の控え室や自宅で葬儀日程について打ち合わせをする | |
知らせ | 葬儀日程が決定したら親族・参列者らに日程を知らせる | ||
2日目~6日目 | 納棺 | 葬儀場 | お通夜の前までに故人を棺へ休ませる 安置室などで納棺の儀式を行う |
お通夜 | 葬儀場 | 葬儀場内の式場でお通夜を行う | |
通夜ぶるまい | 葬儀場 | 葬儀場内の会食会場で通夜ぶるまいを行う 通夜ぶるまい後、故人を見守る遺族はそのまま遺族控え室に宿泊する | |
3日目~7日目 | お葬式 | 葬儀場 | 葬儀場内の式場でお葬式を行う 多くはお通夜と同じ式場がお葬式の式場となる このとき初七日法要が合わせて行われる場合がある |
出棺 | 棺に花を入れて最後のお別れをした後、火葬炉まで徒歩などで移動する | ||
火葬 | 葬儀場併設の火葬場 | 併設の火葬場にて火葬が行われる 先に初七日法要が終わっていれば、この間に葬儀場の会食会場で精進落としをする場合がある | |
初七日法要 | 葬儀場 | 葬儀場へ戻り初七日法要が行われる | |
精進落とし | 葬儀場 | 葬儀場の会食会場で精進落としを行う |
出棺で霊柩車を利用する必要がないため、時間的にも経済的にも余裕ができます。
ただし火葬場と葬儀場が同じ敷地内でも、建物が離れているときは、一時的に霊柩車を使う場合もあります。
以上、葬儀場の種類ごとに葬儀の流れを紹介しました。
火葬まで行える葬儀場で全てを済ますのが一番スムーズですが、葬儀場を選ぶときには流れのスムーズさだけでは決められません。
次章では、葬儀場の選び方のコツをお伝えします。
葬儀場の選び方
葬儀場の選び方には、ポイントが3つあります。
- 自宅と火葬場から近いか
- 会場の大きさが参列者の数に見合うか
- 希望する流れを実現できるか
それぞれ詳しく説明します。
自宅と火葬場から近いか
葬儀場を決めるとき、自宅と火葬場から近いかどうかは、真っ先に注目しなければならないポイントです。
なぜなら、とくに葬儀場へ遺体を安置すると、お葬式までに打ち合わせなどで何度も葬儀場へ出向くことになるためです。
また、火葬場まで距離が遠ければ、そのぶん出棺の時間が早まってしまい、お別れの時間をたっぷりとれないかもしれません。
遺体搬送の金額はメーター数によって違うので、遠ければ遠いほど移動の金額が跳ね上がります。
葬儀場を決めるときは、自宅と火葬場の位置を意識し、どちらからも近いところを選びましょう。
会場の大きさが参列者の数に見合うか
どんなに近くて便利な葬儀場でも、会場の大きさが参列者の数に見合わなければ、選ぶべきではありません。
参列者が300人は来ることが見込まれるのに、150人規模の葬儀場を予約してしまっては、人が溢れることになります。
一方で、30人程度の小ぢんまりとした葬儀なのに、100人規模の葬儀場を予約してしまったら、お葬式が寂しい印象になりますし、式場の費用もかさみます。
葬儀場は、自分が希望する規模の葬儀に対応しているかどうかを確かめて決めましょう。
希望する流れを実現できるか
希望する葬儀の流れを実現できるかどうかも、大事なポイントです。
安置から火葬まで全てお任せしたいと考えるなら、まずは火葬場併設の葬儀場を探すのがいいでしょう。
一度は自宅へ帰してあげたいと希望するなら、安置室のある葬儀場を探す必要はありません。
どんな流れを希望するのかを考え、それを叶えてくれる葬儀場を選びましょう。
葬儀場を選ぶときは、以上の3つをしっかり押さえれば、自然と候補が絞られてきます。
さて、ここで、「葬儀に参列する側は、葬儀場で何に気をつければいいの?」と思った人もいるでしょう。
次章では、葬儀場における参列者のマナーについてお伝えします。
葬儀場における参列者のマナー
葬儀場では、参列者は次の3つのマナーを守りましょう。
- 喪服のマナー
- 持ち物のマナー
- 振る舞いのマナー
それぞれ詳しく説明します。
喪服のマナー
参列者が葬儀場で行われる葬儀に参列するときは、お通夜とお葬式に分けて考えましょう。
お通夜の席では、衣料店のいわゆる喪服コーナーに売られているスーツやワンピースを着用するか、地味な平服で参列します。
地味な平服とは、グレー、紺、茶色など暗い色のスーツやワンピースのことです。
いずれの場合も、バッグや靴など身につける小物を、黒で揃えます。
お葬式の席では、平服ではなく、全ての人が喪服を着用します。
喪服については、買い揃えるのが難しければ、レンタルを考えてもいいでしょう。
喪服のレンタルは通販でも行っており、急ぎの手配が可能です。
持ち物のマナー
葬儀場へ持っていくのは、香典、ふくさ、白か黒のハンカチ、仏式であれば数珠です。
香典は、白黒の結び桐の水引が巻かれた不祝儀袋を使い、表書きは仏式で浄土真宗以外であれば「御霊前」、浄土真宗であれば「御仏前」とします。
宗派がわからなければ、「御霊前」でけっこうです。
キリスト教式は「御花料」、神式は「御榊料」と書きましょう。
他の持ち物があり、バッグが大きい場合は、クロークなどに預けましょう。
預けられるところがないなら、式が終わるまでイスの下などに置いておきます。
振る舞いのマナー
葬儀場での振る舞いは、気をつけるべきシーンが2つあります。受付と焼香です。
受付では、「このたびはご愁傷さまでございます」などと言って一礼し、袱紗から香典袋を出して渡します。
「ご愁傷さま」という言葉がとっさに出てこなければ、「このたびは……」と言葉を濁すだけでも十分です。
受付に到着するまでに、コートなどを脱いでおきましょう。
クロークがあれば、クロークにコートを預けます。
焼香のときは、席にバッグを置いて数珠を持って祭壇前まで進みます。
遺族と僧侶の前で一礼してから、故人の遺影に向かって一礼し、抹香を額におしいただいて香炉にくべたら合掌しましょう。
席に戻るときは、故人の遺影に再度礼をし、遺族と僧侶の前で一礼してから戻ります。
参列者のマナーは、ポイントを押さえれば難しいものではありません。
最後に、「ペットの葬儀場についても知りたい」という人のために、ペットの葬儀場での葬儀の流れについてお伝えします。
ペット葬儀の葬儀場では短時間のお葬式と火葬が行われる
ペット葬儀の葬儀場では、短時間のお葬式と、火葬が行われます。
葬儀というよりは火葬が主で、葬儀は希望する飼い主がいる場合に行います。
葬儀の内容は、飼い主の希望や火葬場の運営方針によりさまざまです。
僧侶によるお経があげられることもあれば、棺に想い出の品を納める儀式をすることで葬儀とすることもあります。
人間と同じように、一般参列者などの見守る中で戒名が授けられたり、弔辞が述べられたりといった本格的な葬儀をすることはなかなかありません。
ただ、「ペットも家族の中の大事な一員」という認識が広がるなか、いつ人間並みの葬儀が当たり前になっても珍しくないでしょう。
ペットの葬儀場を探すときは、どのような葬儀サービスを行っているかに注目し、家族の望む対応をしてくれるところを選ぶのがポイントです。
ペットの火葬・葬儀について詳しく知りたい人は、「ペット火葬に関する基本情報まとめ!火葬場の選び方や供養方法まで」「ペット葬儀の流れを解説!愛する家族との後悔しない別れ」の記事を参考にしてください。
まとめ
以上、葬儀場について、その定義や種類、葬儀場での葬儀の流れ、葬儀場の選び方をお伝えしました。
ひと口に葬儀場といってもできることはそれぞれ違うということが、お分かりいただけたと思います。
家族と親族が安心して故人を預けることができ、内容に納得できる葬儀を行うため、葬儀場を選ぶときには、その葬儀場でできることをしっかり確認して判断しましょう。
ライフドット推奨
後悔しないお墓のために今から準備してみませんか?
終活といっても、生前整理、葬儀、お墓の検討などさまざまです。
そのなかでも「お墓」は、一生に一度あるかないかの買い物ですね。
- 自分のライフスタイルに合ったベストなお墓はどういうものなのか知りたい
- お墓選びで複雑な手順を簡単に詳しく理解したい
- お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい
など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。
情報収集するために、まずは気になる霊園・墓地の資料請求をしてみましょう。
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
葬儀場は、どの葬儀社でも使用できる貸斎場と、葬儀社が自社で保有する自社斎場があります。貸斎場であれば業者指定がない限り、他の葬儀社も使用できます。最近は、葬儀が小型化、簡素化しているため、大きな式場で豪華さを競うよりも、ゆっくりと過ごすことができる空間のある斎場にニーズがあります。キーワードは「安置」。安置するスペースが整えらえていて、お別れまでのひとときをしっかりと故人と共有できる、そんな安置室が求められています。