葬祭場の設備やサービスは?通夜・葬儀などどこまで対応可能か紹介
近々、喪主になるかもしれないと考えている人は、葬祭場を探し始めなければなりません。
とはいえ、葬儀はめったにないことですから、良い葬祭場はどこかと考えても、あまりピンときませんね。
検索してみたところで、よく似た葬祭場の情報がたくさん出てきて、どれを選べばよいか迷ってしまいます。
この記事ではこのような疑問を解消!
- 「葬祭場ってそもそも何をする場所?葬儀の他に、火葬もできるの?」
- 「葬祭場以外にも葬儀ができる場所があるのだろうか?」
- 「葬儀の場所をどうやって選べばいい?」
この記事では、上記のような疑問におこたえするべく、葬祭場の全てを余すことなくお伝えします。
葬祭場の意味や内部施設の詳細、葬儀をする場所の選び方までご案内するので、安心して葬儀を任せられる葬祭場を、自らの判断で選べるようになりますよ。
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- お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい
など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
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葬祭場とは通夜や告別式、や火葬、会食、法事を行う場所
葬祭場とは、葬式や火葬、会食、法事などを行う場所です。「葬儀会館」や「セレモニーホール」など、別の呼び方もあります。
ただし、どんな葬祭場でも、全てのことができるとは限りません。どちらかといえば火葬を含めた葬儀いっさいのことができる葬祭場は少ないのです。
この章では葬祭場の種類についてご案内します。
通夜・葬式・火葬・会食ができる葬祭場
一般的に「葬祭場」と聞いて思い浮かべるのが、通夜、葬式、火葬、そして会食までを同施設で実行可能な施設でしょう。
「○○斎場」といった名称がついていることが多いのが、このタイプです。
通夜の前に遺体を運び込めば、あとは火葬をして遺骨になるまで遺体の移動がありません。
故人にとっても遺族にとっても移動が一番簡単でスムーズです。
ただ、東京都以外の地域には民営の火葬場がなく、すべて公営となります。
公営の火葬場は都市部でなければ1つの自治体に1つということも珍しくありません。
また、公営の葬祭場は、「葬儀場」というよりも「火葬場」の性格が強く、火葬のみで葬式ができないところも多いのが現状です。
よって火葬まで同施設内で行える葬祭場は、全国的に見てもそれほど多くありません。
通夜・葬式・会食ができる葬祭場
全国的に一番数が多いのが、通夜・葬式・会食ができる葬祭場です。
火葬以外の全ての儀式と会食を、1つの施設内で行えます。
「○○葬儀会館」「○○ホール」など、名称はさまざまです。
通夜の前に遺体を運び込み、通夜と葬式を済ませたら、火葬場へ向かうために出棺を行います。
利便性を考えて、火葬場の近くに葬祭場を構える葬儀社が多いでしょう。
安置もできる葬祭場
通夜や葬式、会食の他に、遺体の安置もできる葬祭場があります。
通常、安置ができるのは通夜の一晩だけですが、別料金で逝去から通夜までの数日間も預かってくれるのです。
温度・湿度が最適に保たれた安置室で、遺体の傷みが進まないよう管理されます。
火葬場不足といわれ、葬式までの日数が伸びている現代にあっては、頼もしいサービスです。
法事も行える葬祭場
大小いくつかの式場を抱えている大きな葬祭場のなかには、法事が行えるところもあります。
小さな葬儀ホールや、畳敷きの小部屋で四十九日法要など回忌法要を行い、葬祭場内の会食場で会食をします。
葬祭場にはさまざまな機能があること、また、葬祭場によってできることが違ってくることをお分かりいただけたかと思います。
次章では、葬祭場の設備について詳しくお伝えします。
とくに通夜の日は、家族が宿泊することもありますから、どの程度まで設備が充実しているかを知っておければ、いざというときも安心です。
葬祭場の設備
葬祭場の設備には、大きく次のようなものがあります。
- 葬儀ホール
- 会食ホール
- 親族控室
- 僧侶控室
- 安置室
それぞれ詳しく説明します。
葬儀ホール
葬祭場には、祭壇とイス、司会席、受付等を完備した葬儀ホールがあります。
規模は葬祭場によってさまざまで、200人もの人が入れるホールもあれば、20人程度の家族葬用ホールもあります。
自分が行いたいと考えている葬儀の規模に、最適な葬儀ホールがあるところを選ばなければなりません。
会食ホール
葬祭場には、会食ホールがあります。
通夜後の通夜ぶるまい、葬式後の精進落としなどを、会食ホールで行います。
親族控室
葬祭場には、親族控室があります。
遺族や親族は控室で着替え、休憩、葬儀の打ち合わせなどを行います。
お茶の準備ができるよう、簡易キッチンがついている控室が多いでしょう。
また、通夜の晩は遺族数人が宿泊できるよう、オプションで貸布団のオーダーがある葬祭場がほとんどです。
洗面所のほか、シャワーがついているところもあります。
僧侶控室
葬祭場には、僧侶など宗教者が待機するための小さな控室が用意されています。
宗教者は控室で身支度をし、司会者と打ち合わせをし、喪主と謝礼のやり取りを行います。
安置室
通夜終了後や葬式が始まるまでの間、柩は安置室に運ばれます。
「安置室」「安置所」「霊安室」など、呼び名はさまざまです。
遺族が望めば、いつでも対面できるとしている葬祭場がほとんどです。
また、遺族からの希望があれば、遺族控室に柩を安置する葬祭場もあります。
とくに親族控室の設備については、葬祭場によって変わってくるため、確認が必要です。
以上のように、葬祭場は葬儀をするために設備が整えられた施設ですが、葬祭場の他にも、葬儀ができる場所はあります。
葬祭場以外の選択肢について、次章でご案内します。
葬儀を行える場所は葬祭場以外にもある
葬祭場以外で葬儀を行う場所は、次のようなところが考えられます。
- 自宅
- 寺院
- 公民館
それぞれ詳しく解説します。
自宅
自宅でも、葬儀は行えます。
現代では、葬儀といえば葬祭場で行うものという意識が広まっていますが、ひと昔前は自宅での葬儀は珍しくありませんでした。
自宅で葬儀を行う場合、遺族は勝手の分かる家のなかで全てを行えることになりますが、人を招き入れるため、掃除や貴重品の管理は大変です。
日常空間にたくさんの人が訪れ、葬儀の間は気が休まる暇がありません。
そのため、だんだん便利な葬祭場が選ばれるようになったのです。
ただ、最近では、主な親族だけの家族葬も多くなってきました。
家族葬であれば、たくさんの人を招き入れる必要はありません。
これにより、アットホームな自宅葬が見直されつつあります。
自宅ならではの温かい葬儀を提供したいと、自宅葬を専門に提供している葬儀社もあるほどです。
寺院
葬儀のできる寺院は全国的にたくさんあります。
本堂の立派な本尊の前で見送られるため、熱心な仏教徒にとってはありがたいことです。
ただ、菩提寺が葬儀に対応しているかどうかは、それぞれの事情によりますから確認が必要です。
法事は行えても、遺体が持ち込まれる葬儀はできないとしている寺院も少なくありません。
公民館
最近ではあまり意識されなくなりましたが、葬儀のできる公民館は意外とたくさんあります。
ただ、公民館で葬儀を行うと、近所の人たちのお手伝いが必要不可欠になります。
地域のつながりが強く、お世話になった地域の人と一緒に故人を見送りたいと考える人なら、
公民館で葬儀を行う意義は十分あるといえるでしょう。
以上のように、葬祭場以外にも複数の選択肢があることを知ったうえで、葬儀の場所を選びたいものです。
「いろいろ考えたけれど、やはり葬儀に特化した施設である葬祭場が一番いい」と結論付けた人のために、次章では葬祭場の選び方についてご案内します。
葬祭場の選び方
次のことを順序よく行うのが、スムーズに葬祭場を選ぶコツです。
- エリアを絞る
- 口コミを集める
- 見学に行く
- 見積もりを依頼する
順に解説します。
1. エリアを絞る
葬祭場を検索すると、かなりの数がヒットしますから、まずはエリアを絞ることから始めましょう。
エリアを絞るポイントは、自宅や火葬場からの距離が近い葬祭場をピックアップすることです。
公営の火葬場の場合は、構成員でなければ大幅に火葬料金がアップすることも少なくありません。
まずは自分の属する自治体が運営している火葬場の場所を調べましょう。
火葬場からの距離が近く、かつ自宅からの移動もあまり負担にならないエリア内で葬祭場の候補を絞ります。
火葬場に併設の葬儀ホールがあるなら、もちろん火葬場も葬祭場の候補に入れます。
2. 口コミを集める
候補をいくつか選んだら、それぞれの葬祭場について、知り合いや親族からの口コミを集めましょう。
インターネットで情報を得るのもいいですね。
口コミを参考にするポイントは、自分が共感できるかどうかを大事にすることです。
家族葬を望む人は、「身内だけで静かに葬儀ができる、こぢんまりとした空間」であることに共感を覚えるでしょう。
大きな葬儀を予定している人は、「立派な葬儀をしっかり行ってもらえた」というコメントを参考にしたいものです。
3. 見学に行く
口コミを集めて、気になった葬祭場があったら、どんどん見学に出かけましょう。
ほとんどの葬祭場で、予約を行えば使用中でない限りは中を見せてもらうことができます。
通夜や葬式のためのホールだけでなく、親族控室の設備や会食ホールについてもしっかり確認しましょう。
4. 見積もりを依頼する
見学をして気に入ったら、葬祭場を持っている葬儀社に見積もりを依頼しましょう。
希望する葬儀のだいたいの人数を告げ、またパンフレットなどから祭壇や棺を選び、見積もりを提出してもらいます。
比較のためには、複数の葬祭場に同じ規模で見積もりを出してもらうのがいいでしょう。
ただ、火葬場併設の葬儀ホールは公共のものですから、エリア内であればほとんどの葬儀社が使用可能です。
口コミで集めた情報をもとに、どの葬儀社に見積もりを出してもらうかを決めるのがおすすめです。
以上のように、葬祭場を選ぶときには、エリア、口コミ、見学したときのフィーリング、予算などを参考に、総合的に判断して決定しましょう。
葬儀はかなり細やかな神経が必要なサービス業の1つですから、案内してくれるスタッフの対応を見るのも大事です。
まとめ
葬祭場にはさまざまな種類があり、通夜から火葬まで一括でできるところもあれば、火葬はできないところもあります。
親族控室にミニキッチンやシャワーがついているところもあれば、畳の部屋が広がっているだけ、というところもあります。
どんな機能や設備があるかは見た目ではわからないので、ホームページを参照したり、パンフレットを確認したりしなければなりません。
ただ、そのうち葬儀を依頼するかもしれないということを考えると、なるべく葬祭場に訪れ、見学と見積もりを早めにとることをおすすめします。
現代人には時間がなく、また日頃から訪れることの少ない葬祭場へ行くのをためらう気持ちもあるかもしれませんが
いざというときに慌てないためにも、望む葬儀に対応する葬祭場を見つけておくことが大事です。
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監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
葬儀を行う場所は、「斎場」「葬儀場」「セレモニーホール」等の呼び方がありますが、呼び方の違いであって、定義はありません。結婚式場が「〇〇ハウス」「〇〇殿」「〇〇閣」などさまざまな名称があるのと同様です。
葬儀式場は世間一般に「迷惑施設」と捉えられがちで、建設する際には地域住民に対する説明会等を実施し、場合によっては同意を得ておく必要があります。地域の協力をもってはじめて葬儀式場として運営できるのです。