天台宗の納骨堂を探す|おすすめ5選・費用相場・契約前の注意点を解説
天台宗の納骨堂を徹底解説
- 天台宗の納骨堂は10万円から100万円で、タイプにより価格が変わる
- 納骨堂には仏壇、位牌、ロッカーのタイプがあり、メリットとコストが異なる
- 納骨堂選びはアクセスや宗派、タイプ、収蔵数、合祀、費用を考慮
- 墓じまい後の納骨は手順と費用を事前に確認する必要がある
天台宗の納骨堂は全国を見てもそこまで多く存在しません。
そこで本記事では、臨済宗の納骨堂を大本山の比叡山延暦寺を含め、メジャーなものをご紹介します。
また思わぬトラブルにも発展しやすい ”檀家義務” など、天台宗の納骨堂を利用する際の注意点についても解説しています。
希望の天台宗のお寺に納骨ができるよう、さっそく記事を読み進めていきましょう。
都道府県一覧から納骨堂を探す
実際に希望エリアの納骨堂を調べてみたい方は、こちらから検索できます。
この記事の目次
全国の天台宗の納骨堂を探す
以下からご希望の都道府県を選択し、臨済宗の納骨堂を探すことができます。こだわり条件に「天台宗」を入れて検索してみてください。
エリアから探す
天台宗の納骨堂の費用相場
天台宗の納骨堂の費用相場は価格の幅が広く、安いもので10万円前後、高いもので100万円前後です。この開きは、宗派の違いよりも、納骨堂の形状や供養の方法などの違いによって生まれます。省スペースで済むものは安く抑えられますし、きちんと礼拝できるだけの設備を整えたものはどうしても高額になってしまいます。費用の目安は下の表を参考にしてください。
仏壇タイプ | 50万円~100万円前後 |
位牌タイプ | 10万円~30万円前後 |
ロッカータイプ | 20万円~50万円前後 |
仏壇タイプ
位牌タイプ
ロッカータイプ
どのタイプを選ぶかは、利用者次第です。家族関係や将来的な状況によって選ぶべき納骨堂も変わってくるでしょう。次の章段からは、仏壇タイプ、位牌タイプ、ロッカータイプと、それぞれ費用の詳細と、どのような特徴があるのかをまとめました。自分に合った納骨堂を判断するためにも、ぜひとも読み進めてみてください。
仏壇タイプ
仏壇タイプの費用相場は50万円前後~100万円前後です。
仏壇タイプの納骨堂は、文字通り仏壇のような形状をしており、1つの納骨壇の中に、本尊や位牌を祀り、複数の遺骨を納骨できるのがポイントです。1基の納骨段を複数に分ける多段式の納骨壇が多い中、仏壇タイプのほとんどは、1基の納骨壇を1つの家族が利用します。そのため上下を他の家族に挟まれることがありません。
納骨堂は、上下の二段構造になっています。上段に本尊や位牌などを祀り、礼拝します。天台宗ではさまざまな仏様を祀るため、特定の本尊が決められていませんが、特に祀られているのは、釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来などです。ご本尊の手前には位牌やお供え物などを配します(生花や生の食べ物など、お供えには制限があります)。下段に骨壷を安置しますが、他の納骨堂タイプに比べてスペースが広いため、複数世代に渡って納骨できます。
仏壇タイプの納骨堂の一番の利点は、自分たちだけの納骨堂を持てる点です。お参りの時には他の人に気兼ねすることがありませんし、遺骨がある場所に手を合わせられます。ただし、個別に納骨堂を構えるために、他のタイプに比べると費用も割高です。
位牌タイプ
位牌タイプの費用相場は10万円前後〜50万円前後です。
位牌タイプとは、位牌を安置して供養する納骨堂のことで、2つの形式があります。
- 位牌堂形式 10万円~30万円
位牌堂と呼ばれる堂内に位牌を並べて供養します。お堂の中心には仏さまが祀られ、その周囲にさまざまな人の位牌が並べられます。礼拝は本尊に対して行い、遺骨は別の場所に一箇所に集められるところが多いようです。堂内の棚の中に位牌を並べるだけなので、納骨壇のような特別な設備を必要としないために、費用を安く抑えられます。
- 位牌壇形式 20万円~50万円
ロッカータイプの納骨壇の中に位牌を安置して供養します。位牌と遺骨を同じ場所に置くことができ、個別に手を合わせられます。こちらではお寺が用意した納骨壇を1区画買わなければならないため、位牌堂形式に比べて割高になります。
また、位牌タイプの納骨堂ではお祀りする位牌も2つの種類があります。
- 自宅の位牌を祀る
自宅の仏壇の中で祀っていた位牌をそのまま寺院で安置します。
- 統一位牌を作成する
寺院が指定する位牌(統一位牌)を作成して安置します。統一位牌の場合は別途位牌の費用が必要となりますが、納骨堂の利用料金に含まれていることもあるので、事前に確認しておくのが良いでしょう。
ロッカータイプ
ロッカータイプの費用相場は20万円前後~50万円前後です。
ロッカータイプとは、コインロッカーのような形状をした納骨堂のことです。「多段式」とも呼ばれています。同じ大きさの棚が整然と並び、扉を開けた中に骨壺を納めます。骨壷のほかにも本尊や位牌を納めることができますが、スペースに限りがあるため、多くは、お堂の中央に祀られた本尊に礼拝できるようになっています。
ロッカータイプの納骨堂は省スペースでコンパクトであるため、利用料金が安価な部類に入ります。しかし上下を他の利用者に挟まれてしまいまうので、窮屈に感じる人もいるかもしれません。
【コラム】「納骨堂」だけでなく「合葬墓」という選択肢もある
利用者の事情によっては、納骨堂ではなく合葬墓という選択肢もあります。納骨堂ではあくまでも、故人様を個別に供養するため、遺骨は骨壷のまま安置します。
それに対して合葬墓とは、遺骨は骨壷から出して他の人の遺骨と一緒に同じ場所に埋葬します。お参りできる家族がいる内は、納骨堂にしておくのがよいでしょう。もしもお参りの人が近い将来にいなくなるのであれば、合葬墓を選ぶのも方法の一つです。費用も安く済みますし、遺骨が無縁になる心配もありません。
天台宗の納骨堂に納骨する流れ
この章では天台宗の納骨堂に遺骨を納めるまでの流れを解説します。納骨堂探しから、見学、そして契約まで、一連の流れは次のようになります。
- ①情報収集
- ②資料請求・電話問い合わせ
- ③見学
- ④比較検討
- ⑤契約
それぞれの場面での進め方や注意点などについてまとめました。順に解説してまいります。
ステップ①ネットで天台宗の納骨堂に関する「情報収集」
まずは希望するエリアの中で、天台宗の納骨堂を検索してみましょう。【希望のエリア 天台宗 納骨堂】で検索してみると、さまざまな天台宗の納骨堂のページが出てくるでしょう。
また、ここでのポイントは、納骨堂のポータルサイトや比較サイトだけを見るのではないということです。寺院や霊園のオリジナルのサイト、さらには住職のブログ、FacebookやtwitterなどのSNSページなど、さまざまなページをチェックしましょう。
というのも、お寺は基本的に大々的な売り出しや情報発信を得意としない傾向にあります。Google検索の1ページ目に出てくるところだけではなく、2ページ目、3ページ目と探していくことで、いわゆる「掘り出し物」に当たることもあるでしょう。
ステップ②興味のある納骨堂の「資料請求」「電話問い合わせ」
情報収集した納骨堂の中で、興味のあるところには資料請求します。施設、供養、費用などについて、詳しく確認しましょう。資料請求は主にネットか電話から申し込みますが、ぜひとも電話での申し込みをおすすめします。
というのも、その方が「人」に触れることができるからです。電話越しの対応や人柄もその納骨堂を評価する大切なポイントです。私たちは亡くなった人の安寧や私たち自身の気持ちを納得させるために納骨や供養を行います。だからこそ、そこに携わる人の人柄は、納骨堂の満足度においてとても大切な要素になるなのです。寺院によっては資料がないというところもあり、であればなおのこと電話で詳しく尋ねましょう。
ステップ③目星をつけた納骨堂へ「見学」
資料に目を通し、電話で問い合わせをした上で、「ここは悪くないな」と思った場所には、実際に見学に出向きます。現地の雰囲気というのは、実際に足を運ばないと分からないものです。
自宅から納骨堂までのアクセス、お参りのしやすさ、周囲の環境、供養の方法など、くまなく確認しましょう。また、分からないことや気になることがあれば、住職やスタッフに直接尋ねることもできるので、よりその人柄に触れられます。
ステップ④複数の納骨堂を比較
さて、ここまで、ネット検索、資料請求、電話問い合わせ、現地見学という流れでいくつかの納骨堂についての情報を収集できました。あとは、いよいよどの納骨堂にするかを比較検討して決めていきます。何を基準に納骨堂を選ぶかは人それぞれですが、複数の納骨堂を比較をするためには下にまとめたような要素から考えていきましょう。
アクセス | 自宅から納骨堂までの距離やお参りのしやすさを考慮します。車の場合、公共交通機関の場合、自分自身が高齢担った場合など、さまざまなケースをシミュレーションしてみます。 |
---|---|
宗旨宗派 | 過去の宗教や宗派に制限はあるか、天台宗のお寺の檀家にならなければいけないか、護持会への加入義務があるかなど確認します。 |
納骨堂のタイプ | 仏壇タイプ、位牌タイプ、ロッカータイプなど、どのタイプの納骨堂にするかを考えます。使いやすさ、納骨する遺骨の数、礼拝するときの心の納得、費用など、さまざまな観点から考えましょう。 |
収蔵できる遺骨の数 | 何人までの遺骨を納められるか。将来のことも想定しておきます。 |
合祀のタイミングとその後の供養 | 契約期間が満了したり、お参りの人がいなくなった遺骨は最終的には合祀されます。どのようなタイミングで合祀されるのかも事前に確認しておきます。 |
費用 | 納骨堂の利用料金だけでなく、位牌の作成費用や年会費などががいるのか、永代供養料も含まれるのかなども確認します。 |
住職やスタッフの人柄 | お参りに行くたびに顔を合わすことになる住職やスタッフの人柄に安心できるかどうかによって、お参りのときの心持ちが変わります。あまり深く考えずに直感的に判断しましょう。 |
ステップ⑤契約
利用する納骨堂が決まったら、契約を結びます。契約の際には、次のようなものが必要となるため、事前に確認しておきましょう。
- 申込書類
- 本人確認書類(免許証など)
- 認印
- 住民票
- 戸籍謄本
契約と費用の支払いが済んだら、日時を指定して納骨法要を執り行います。法要の際には遺骨と合わせて火葬場から渡された「埋火葬許可証」を忘れないように持参しましょう。その他、寺院が指定するもの(お供え物、塔婆、位牌など)があれば、あわせて持参します。
なお、墓じまいをして天台宗の納骨堂に納骨する場合は、少し手続きが異なります。詳しくはのちほどご紹介します。
天台宗の納骨堂を契約する前に確認したい5つの注意点
納骨堂を契約する前には次に挙げる5つのポイントに注意しましょう。大切な遺骨を納める場所ですから、焦ることなく慎重に選んでもらいたいものです。
- 檀家になる必要があるか否か
- 後継者が必要か否か
- 納骨できる人数は何人か
- 個別で納骨できる期間は何年か
- 交通アクセスは良いか
それでは個別に、どのような点を気をつけなければならないかをご説明いたします。
檀家になる必要があるか否か
納骨堂を利用するためにそのお寺の檀家にならければいけないのか、事前に確認しておきましょう。天台宗の納骨堂の多くは、檀家を強制することはなく、宗旨や宗派を問わずに受け入れてくれます。
しかし一方で、「お寺は檀家のものだ」という考えも根強く、檀家のための納骨堂として一般的に売り出しをしていないお寺もたくさんあります。納骨堂を契約した後にお寺とどのような関係になるのか、きちんと確認しておくことが大切です。
後継者が必要か否か
納骨堂の後継者が必要かどうかも確認しておきます。納骨堂を契約した利用者本人が亡くなったあとに、納骨堂はどのように扱われるのでしょうか。多くのお寺では、利用者が亡くなり、お参りの人がいなくなれば、一定期間を経て、永代供養にされることがほとんどです。
納骨できる人数は何人か
納骨堂に遺骨が何人分納められるかを確認しておきます。それはつまり、将来的に家族が亡くなった時にどこのお墓に遺骨を納めるかを考えることでもあります。夫婦だけでの利用なのか、子どもたちもそこを利用するのか。納骨堂のスペースには限りがありますが、一人当たりの遺骨の量を抑えて骨壷を小さくすることで、納骨する遺骨の数を増やすことはできます。そうした対応も可能かどうかも、あわせて尋ねておくのがよいでしょう。
個別で納骨できる期間は何年か
納骨堂によっては利用期間が決められており、その期間を過ぎると個別に納骨されていた遺骨は合祀されます。一度合祀にしてしまうと、万が一遺骨を返して欲しいとなっても返してもらえなくなるので、個別納骨の期間が何年なのか(契約から何年、お参りの人が来なくなってから何年、など)を把握しておきましょう。最も多いのは、十三回忌(12年)、あるいは三十三回忌(32年)です。
交通アクセスは良いか
お墓や納骨堂選びで一番重要視されているポイントが交通アクセスの良さです。実際に自宅から寺院にまでお参りに行くときのことを想定して、納骨堂を選びましょう。
たとえばいまは車で行けるが、高齢になったら公共交通機関を使わなければならないかもしれません。車であれば、運転しやすい道か、駐車場は完備されているかなど。公共交通機関であれば、最寄りの駅から徒歩で行ける距離か、電車やバスの乗り換えをどれくらいしなければならないかなどを確認します。
天台宗の納骨堂・永代供養墓5選!おすすめピックアップ
天台宗の納骨堂はそう多くはありません。だからこそ、こちらでピックアップしている天台宗の納骨堂をご紹介いたします。
寛永寺 永代供養墓「光明閣」(東京都)
寛永寺は、天台宗の別格大本山で、東の比叡山と呼ばれています。徳川家の菩提寺としても有名です。「上野の寛永寺」として知られていますが、最寄りの駅はJR山手線の「鶯谷駅」で、徒歩3分という距離が魅力的です。さらに、「上野駅」から徒歩10分、車の場合は首都高速「入谷出入口」から車で約2分と、さまざまな交通機関からもアクセスできます。
光明閣には、永代供養墓と納骨堂という2つの施設があります。永代供養墓では、屋外に祀られている聖観音菩薩の元で共同合祀されます。費用は1人につき50万円で、年間管理費は不要です。納骨堂にはロッカータイプの納骨壇が並び、個人型と夫婦型が選べます。50万円の永代供養料とあわせて納骨壇の使用料(1年×10万円)が必要です。
供養は天台宗の作法に則って執り行われます。寛永寺の僧侶が毎日読経をしてくれるだけでなく、毎月15日(阿弥陀如来の縁日)、毎月18日(聖観音菩薩の命日)、さらには春秋のお彼岸や、7月のお盆の法要では、利用者も参列してお焼香ができます。もちろん過去の宗教や宗派は問いませんし、檀家としての制約を受けることはないとのことです。
寛永寺 永代供養墓「光明閣」
住所 | 東京都台東区上野桜木1-16-28 |
---|---|
電話番号 | 0120-973-680 |
納骨堂タイプ | ロッカータイプの納骨堂 / 永代供養墓 |
価格 | ■ロッカータイプ 納骨壇の使用料(1年×10万円)+永代供養料(50万円) 1周忌(1年) 10万円+50万円=60万円 ■永代供養墓 1人 50万円 |
明鏡寺(神奈川県)
明鏡寺は、室町時代から続く天台宗のお寺です。最寄りの駅は東急田園都市線「梶が谷駅」から徒歩約14分。「溝の口駅」からであれば車で5分程度の距離で、駐車場も完備されています。
明鏡寺の納骨堂は平和観音像の台座の中にあり、人が入れるほどの大きさです。納骨堂内にはお釈迦さまに安置され、堂内の棚に遺骨や位牌を並べます。
また、境内には庭園型の樹木葬墓地があります。芝生の中に設けられた円形のカロートの中には3、4の遺骨を納めることができます。利用期間は50年で、その後は合祀墓で永代供養します。
明鏡寺
住所 | 神奈川県川崎市高津区末長2-27-42 |
---|---|
電話番号 | 044-856-2949 |
納骨堂タイプ | 納骨堂 / 樹木葬墓地 |
価格 | ■納骨堂 直接お問い合わせください ■樹木葬墓地 3霊プラン 43万円~70万円(年間管理料2,000円) 4霊プラン 83万円(年間管理料2,000千円) |
長興寺 のうこつぼ(千葉県)
長興寺は、千葉県茂原市にある天台宗の寺院です。駐車場が完備されていて、車でのお参りが便利でしょう。大変人柄の優しい住職が管理するお寺の境内にあるため、安心できます。
「のうこつぼ」と呼ばれる屋外に設けられた石製の棚の中に遺骨を納めます。
長興寺 のうこつぼ
住所 | 兵庫県丹波市春日町東中1569 | ||
---|---|---|---|
電話番号 | 0795-75-0011 | ||
納骨堂タイプ | ロッカー型タイプ(屋外に設置、石製) | ||
価格 | 49万8,000円(別途プレート代3万円、年間管理費1万円) |
永祐寺 のうこつぼ(兵庫県)
永祐寺は、兵庫県丹波市にある緑豊かな自然に囲まれたお寺です。落ち着いた空気の中でお参りができるでしょう。無理に高額な墓石を建てて家族がお墓を守るのではなく、世代を超えて続いていくお寺が見守ることで、利用者にも安心してもらえるコンセプトからのうこつぼを建てられたとのことです。
境内には石でできたロッカー型の納骨壇があり、既存のお墓と同じようにいつでもお参りができます。また、継承者が不在になった場合も、合祀墓で永代供養をしてもらえます。
永祐寺 のうこつぼ
住所 | 兵庫県丹波市春日町東中1569 |
---|---|
電話番号 | 0795-75-0011 |
納骨堂タイプ | ロッカー型タイプ(屋外に設置、石製) |
価格 | 49万8,000円(年間管理費1万円) |
比叡山延暦寺大霊園(滋賀県)
比叡山延暦寺大霊園は、日本仏教の母山である延暦寺が管理する関西最大級の霊園です。比叡山延暦寺は最澄が開いた天台宗の総本山で、のちの日本仏教を支えるさまざまな高僧(法然、親鸞、栄西、道元、日蓮など)を輩出した由緒あるお寺です
山の中腹にある霊園のため、車でのお参りが便利ですが、JR湖西線「堅田駅」から無料送迎バスを毎日運行しているため、車がない人も安心してお参りできます。
こちらの霊園では、いわゆる納骨堂ではなく、永代供養付きの個別墓を選べます。石碑のサイズや広さなどによってさまざまなプランが用意されています。
比叡山延暦寺大霊園
住所 | 滋賀県大津市伊香立上竜華町703 |
---|---|
電話番号 | 077-598-2481 |
納骨堂タイプ | 個別永代供養墓 |
価格 |
|
墓じまいをして天台宗の納骨堂に納骨する場合
いまあるお墓を墓じまいして納骨堂に遺骨を移す人が大変増えています。納骨堂の契約をするということは、あわせてこれまで代々祀ってきたお墓もきちんと処分しなければなりません。墓じまいでは、墓石の撤去だけでなく、性根抜きの法要や、改葬許可申請など、しなければならないことがたくさんあります。墓じまいの手順や費用についても、あらかじめ把握しておきましょう。
墓じまいの手順
墓じまいをするためにはどのような手順を踏まなければならないのでしょうか。ただ墓石を解体撤去するだけではなく、次の5つのことを行わなければなりません。
- 納骨堂の契約
新しくお骨を納骨する天台宗の納骨堂を探し、契約します。 - 改葬許可申請
改葬元の自治体から「改葬許可証」を入手します。改装許可証を発行してもらうためには、改葬元の墓地管理人からの「納骨証明書」と、改葬先の管理人からの「受入証明書」が必要となります。その他、自治体が定める書類の準備もしなければなりません。 - 魂抜き、離檀
墓石の中には仏さまやご先祖さまの魂が込められています。ですから解体工事の前には必ず寺院に魂抜きの法要をしてもらいます。また、墓じまいをすることによって檀家としての関係性が解消されてしまうのであれば「離檀料」の用意が必要となることもあります。 - 墓石の解体撤去工事
石材店に依頼して墓石の解体撤去工事を行います。墓地はきれいな更地にして管理者に返還します。また、墓地によっては施工業者が指定されていることがあるので、事前に管理事務所やお寺の住職に確認します。 - 納骨堂への納骨
新たに契約したお寺の納骨堂に納骨します。お骨とあわせて「改葬許可証」も持参します。
墓じまいの費用
墓じまいをするためには、トータルでも100万円近くの費用がかかると言われています。具体的に、何がどれくらいの費用を必要とするのか、その目安をまとめました。
- 新たに納骨する納骨堂の契約
新たに遺骨を納める納骨堂を契約しなければなりません。納骨堂の費用相場は、ロッカータイプ、仏壇タイプ、位牌タイプなど、形状によってさまざまですが、10万円~100万円程度します。 - 改葬許可申請
改装元の自治体に発行してもらう改葬許可証の申請に特別な費用は掛かりません。役所の窓口で支払う発行手数料はせいぜい数百円程度です。ただし、申請や手続きを行政書士に委託するのであれば、数万円の費用がかかります。 - 寺院による魂抜き、離檀
墓石を解体工事する前に、必ず寺院に魂抜きをしてもらいます。お布施の費用相場は1万~5万円です。場合によっては離檀料も用意しなければなりません。相場は10万円~20万円だと言われていますが、不要とするところもあります。寺院に渡すお布施類については、まずは直接尋ねましょう。 - 墓石の解体撤去工事
墓石の解体撤去工事の費用は、30万円前後ですが、墓地の広さや石塔の大きさ、数によって大きく変動します。まずは石材店とともに現地に出向いて見積もりをしてもらいましょう。目安は墓地の面積1㎡あたり7万円~15万円位だと言われています。
まとめ
個人の生きたいように生きることが推奨されている現代では、世代を超えて受け継がれていくお墓を家族が守っていくことよりも、お寺の中にある納骨堂にお参りする方が、さまざまな意味でメリットも多く、安心です。天台宗にこだわって納骨堂を探されている方はもちろん、天台宗以外にもさまざまな宗派のお寺が納骨堂を持っています。ライフドットでは、宗派を問わず日本全国の納骨堂をご紹介していますので、興味がある方は是非ともリンクをクリックしてみてください。
では最後に、この記事のポイントを箇条書きでまとめます。
- 天台宗の納骨堂の費用相場は、安いもので10万円前後、高いもので100万円前後。納骨堂のタイプによって異なる。
- 仏壇タイプの費用相場は50万円前後~100万円前後。形状が仏壇のようで、上下段に分けて利用できる。自分たちだけの納骨壇が持てて、遺骨も複数納骨できるがその分費用が割高。
- 位牌タイプの費用相場は10万円前後〜50万円前後。位牌堂に位牌を並べるだけなら割安で、ロッカータイプの納骨壇を使用する場合は割高になる。また、寺院が指定する統一位牌を購入しなければならないこともある。
- ロッカータイプの費用相場は20万円前後~50万円前後。コインロッカーのような形状の納骨壇。省スペースである分、費用も割安。
- お参りに来る人がいない場合、「納骨堂」だけでなく「合葬墓」という選択肢もある。
- 天台宗の納骨堂に遺骨を納めるには【情報収集】→【資料請求・電話問い合わせ】→【見学】→【比較検討】→【契約】という流れで進む。
- 納骨堂を選ぶポイントには、アクセス、宗旨宗派、納骨堂のタイプ、収蔵できる遺骨の数、合祀や供養について、費用、住職やスタッフの人柄などがある。
- 納骨堂を契約する前には次の5点に注意する
- 檀家になる必要があるか否か
- 後継者が必要か否か
- 納骨できる人数は何人か
- 個別で納骨できる期間は何年か
- 交通アクセスは良いか
- 納骨堂に遺骨を移すのに合わせて墓じまいをしなければならない場合、最低でも100万円近くかかる。手順とおおよその費用相場は次の通り。
- 納骨堂の契約(10万円~100万円)
- 改装許可申請(数百円)
- 墓石の魂抜き(1~5万円)離檀(10~20万円)
- 墓石の解体撤去工事(30万円)
- 納骨堂への納骨
全国の納骨堂を探したい方は以下からご覧ください。
エリアから探す
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
天台宗を開いた最澄は、日本の仏教を代表する名僧です。本山は比叡山延暦寺。延暦というのは寺院を開いたときの元号によるものですが、「延暦寺」という寺合が許されるのは最澄没後であって、最澄が建てた一乗止観院という草庵が延暦寺の原点になります。
比叡山は平安京の北東という鬼門に位置していることから、王城を護る寺とされ、「南都」の興福寺に対して「北嶺(ほくれい)」とも呼ばれました。
天台宗は日本の名僧を育てる教育機関、つまり総合大学として大きく発展します。「念仏」「禅」「法華経」「密教(台密)」の教えを広め、後に浄土宗、浄土真宗、時宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗の開祖が誕生しました。