【大切なペットのために】最適なペット霊園の探し方から紹介まで

【ペット 霊園】アイキャッチ

ペット霊園とは?徹底解説

  • ペット霊園はペット専用のお墓で、火葬後の遺骨を埋蔵する場所。
  • 費用は5千円〜250万円で、合祀、個別、人間共用のタイプが存在。
  • 霊園選びはタイプ、エリア、受入れ確認、宗教、予算の5ステップが重要。
  • 注意点は合祀の遺骨取出し不可、管理問題、開園時間、雰囲気、経営主体の確認。

愛するペットがそろそろ寿命を迎えるかもしれないと感じたとき、頭をよぎるのは、お墓のことではないでしょうか。
ずっと家族として暮らしてきたペットですから、できれば人間と同じように供養してあげたいですよね。

ペット霊園なら、人間と同じようにお墓を建て、お墓参りをすることもできます。

この記事では、ペット霊園について、場所や費用感、選択時の注意点をご案内します。
ペット霊園を選ぶときの流れについても解説するので、ペットを安心して預けることができる霊園を、探せるようになりますよ。

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この記事の目次

  1. ペット霊園とはペット専用のお墓がある霊園のこと
  2. ペット霊園の埋葬方法は火葬後の遺骨を収蔵する
  3. ペット霊園の費用は5,000円~250万円
  4. ペット霊園を選ぶときの5ステップ
  5. 希望エリアからペット霊園を探す
  6. ペット霊園を選ぶときの注意点5つ
  7. まとめ
  8. 監修者コメント

ペット霊園とはペット専用のお墓がある霊園のこと

ペット専用のお墓

ペット霊園とは、ペット専用のお墓がある霊園を指します。
ただ、施設によっては、「●●ペット霊園」とあっても、ペット火葬やペット葬儀が主な業務である場合も多いものです。

ペットのお墓だけを探している人にとっては、ちょっと紛らわしいですよね。
でも、ペットのお墓について考えるなら、当然、火葬や葬儀についても考えなければなりません。
ペット火葬から葬儀、お墓までフォローしている霊園は、ペットが亡くなってから生じる全てをサポートしてくれる、頼もしい存在といえるでしょう。

この記事では、「ペット霊園」=「ペット専用のお墓がある霊園」としてご紹介していきます。

そのうえで、まずは、3つのペット霊園とペットの埋葬可能区画がある霊園について解説し、埋葬方法や費用相場についてお伝えします。

ペット霊園がある場所は4タイプ

ペット霊園がある場所は、次の4タイプに分かれます。

【ペット霊園で3タイプ】

  • 【タイプ1】ペット火葬場に併設されているタイプ
  • 【タイプ2】霊園の一角にペット用エリアがあるタイプ
  • 【タイプ3】ペット霊園として独立しているタイプ

【ペット埋葬可能区画がある霊園で1タイプ】

  • 【タイプ4】ペットも一緒に眠れる人間の霊園

それぞれ説明します。

ペット火葬場に併設されているタイプ

ペット火葬場に併設されているペット霊園があります。

この場合、施設の名称は「●●ペット霊園」だったり、「ペット火葬の●●」だったり、
「ペット葬儀の●●」だったりと、さまざまです。「ペット火葬や葬儀を行っている施設のなかには、ペット霊園もやっているところがある」と認識しておきましょう。

ペット霊園として独立しているタイプ

ペット用のお墓ばかりが並んでいる、ペット霊園として独立しているタイプがあります。ペット火葬場との併設タイプに比べると、数はあまり多くありません。

霊園の一角にペット用エリアがあるタイプ

人間用の霊園の一角に、ペット用エリアが設けられているタイプがあります。

「ペットと眠れる霊園」と銘打っている霊園の一部が、このタイプです。一頭ずつ個別のお墓を作ることができる場合もあれば、ペット用の合同供養塔が用意されている場合もあります。

合同供養塔へは、たくさんのペットと一緒に葬られることになります。

ペットも一緒に眠れる区画がある人間の霊園

人間用のお墓に、ペットも一緒に埋葬できる霊園があります。ペット用エリアがあるタイプと同様、「ペットと眠れる霊園」と銘打っている霊園の一部が、このタイプです。
一つの区画を契約すれば、その区画内にペットも人間も埋葬することができます。

ペット霊園の埋葬方法は火葬後の遺骨を収蔵する

遺骨、納骨や埋葬を考える

ペット霊園の埋葬方法は、ほとんどが火葬後の埋骨です。
火葬後、骨壺を霊園へ持ち込んで埋葬することになります。
多くの場合、火葬をせずに土葬を行うことは想定されていないので、注意しましょう。

ペット霊園の費用は5,000円~250万円

ペット霊園の費用相場は、5,000円から250万円程度です。
「やけに価格に差があるな」と思われることでしょう。
ここまでかけ離れていると、相場の意味がなさそうですが、これはお墓の形によって、だいぶ費用が決まってくるためです。
詳しく説明しましょう。

お墓のタイプ費用相場
合祀型5000~2万円
個別型10万~30万円(+年間管理料5000~1万円)
人間と一緒のお墓50万~250万円(+年間管理料5000~2万円)

合祀型なら5,000円~20,000円

合同供養塔など合祀型を選ぶのであれば、費用相場は5,000円~20,000円です。
大きな区画に建てられた供養塔内に、他のペット達と一緒に葬られます。

個別型なら10万円~30万円

一頭ずつ個別にお墓を建てるのであれば、費用相場は10万円から30万円です。
人間用よりもかなり小さな区画が使われます。
区画内にはペットの名前や写真を刻んだプレートを埋め込んだり、小さな墓石を建てたりします。

お墓の費用のほか、5,000円から1万円ほどの年間管理料がかかるのが一般的です。
また、一頭用ではない場合は、埋葬のたびに数万円の手数料がかかります。

人間と一緒に入れるお墓なら50万円~250万円

人間と一緒に入れるお墓であれば、費用相場は50万円から250万円です。
墓石ではなく樹木を目印にする樹木葬であれば50万円ほどからあり、比較的安価です。

一般的なお墓を建てるのであれば、人間専用のお墓と同程度の費用が必要になります。
お墓の費用のほか、5,000円から2万円ほどの年間管理料がかかることがあります。
また、埋葬のたびに数万円の手数料がかかります。

以上、ペット霊園の特徴をざっとご紹介しました。
様々な選択肢があるため、「どうやって選んだらいいかわからなくなってきた」と感じる人もいることでしょう。
次章では、ペット霊園の選び方について、流れに沿ってご案内します。

ペット霊園を選ぶときの5ステップ

ペット霊園を選ぶときは、次の5つのステップを意識するとスムーズです。

  1. まずは4タイプの霊園から自分に適したタイプを選ぶ
  2. エリアを絞る
  3. 自分のペットが受け入れ可能かを調べる
  4. 宗教・宗派を検討する
  5. 予算を検討する

それぞれ説明します。

1. まずはペット霊園やペット埋葬可能区画がある霊園の中からタイプを選ぶ

まずは前述した3つのペット霊園と1つのペット埋葬可能区画がある霊園の中からタイプを選びます。

【ペット霊園で3タイプ】

  • 【タイプ1】ペット火葬場に併設されているタイプ
  • 【タイプ2】霊園の一角にペット用エリアがあるタイプ
  • 【タイプ3】ペット霊園として独立しているタイプ

【ペット埋葬可能区画がある霊園で1タイプ】

  • 【タイプ4】ペットも一緒に眠れる人間の霊園

お墓だけではなく火葬についても悩んでいるなら、ペット火葬場に併設された霊園がふさわしいかもしれません。
火葬場の利用者であれば、墓地利用料金が割安になるプランを提供している施設もあります。

2. エリアを絞る

気軽にお墓参りに行ける範囲を考えて、エリアを絞ります。

車や交通機関で1時間程度が目安をするとよいでしょう。

今は家を出ている子どもたちなど、他にペットのお参りをしたい人がいるなら、その人たちの交通の便も考えましょう。
ペットと眠れるお墓にするならなおさら、子世代などからのアクセスを考えることは重要です。

3. 自分のペットが受け入れ可能かを調べる

珍しい動物を飼っている場合はとくに、自分のペットが受け入れ可能かを調べましょう。
犬や猫といった一般的なペットであればもちろんどこでも受け入れ可能です。
また、すでに遺骨になっていれば、ほとんどのペットが受け入れ可能でしょう。

問題は、ペット霊園に火葬からお願いする場合です。
ペットの種類や重量に制限がある施設も珍しくないため、個別の問い合わせが必要になります。

4. 宗教・宗派を検討する

ペット霊園は宗教不問がほとんどですが、お寺が経営している場合、火葬や葬儀、供養時にお経が唱えられる場合があります。
ペットの供養をする際にお経をあげられることに違和感があるなら、お寺が経営するペット霊園は避けたほうが無難です。
ホームページで経営主体を調べたり、電話で問い合わせたりして確認しましょう。

5. 予算を検討する

ここまでで霊園候補はかなり絞られているでしょうから、候補内で予算を検討しましょう。
忘れてはならないのが、ペット霊園にかかる費用はお墓を建てるための費用ばかりではないということです。

年間管理費や埋葬時の手数料、また命日などに供養をしてもらいたいなら、そのための費用について確認する必要があります。

費用は必ずトータルで比較しましょう。

流れに沿って取捨選択していけば、きっと理想のペット霊園が見つかるはずです。
ただ、選ぶときの注意点は他にもあります。
次章で説明しましょう。

希望エリアからペット霊園を探す

以下から希望エリアを選択していただくと、ペットと入れる霊園を探すことができます。

なお、ペット専用の霊園ではなく、「人間とペットが一緒に入れる霊園」又は「人間の霊園の一区画がペット霊園」というタイプの霊園を紹介します。

ペット霊園を選ぶときの注意点5つ

人差し指を立てて注意しましょうと言っている女性

ペット霊園を選ぶときは、とくに次の5つについて注意しましょう。

  • 合祀型は後から遺骨を取り出せない
  • 自分が管理できなくなったらどうするかを確認する
  • アクセスのほかに開園時間にも注意が必要
  • 必ず見学して雰囲気や対応を見る
  • 経営主体をしっかり確認する

それぞれ説明します。

合祀型は後から遺骨を取り出せない

合祀型は他の形と比べてかなり安価ですが、合祀後は遺骨を個別に取り出すことができません。
骨壺などから遺骨を取り出し、他のペットの遺骨と一緒に埋葬されるためです。
後で「やっぱり、自分たちと一緒のお墓に入れてあげたい」と考えても、それは不可能なので注意しましょう。

自分が管理できなくなったらどうするかを確認する

年間管理料が発生するお墓の場合は、自分が管理できなくなったらどうするかを確認しましょう。
子世代などに引き継げれば安心ですが、引き継げる人が誰もいない場合、霊園側と打ち合わせておかなければなりません。
管理ができなくなれば個別のお墓を整理し、ペットの遺骨は合祀の形をとるのが一般的です。

身寄りがないなど、自分が管理できなくなったことをペット霊園側に知らせるすべがないのであれば、最初から契約期間が決まっている永代供養形式のお墓も存在するので、検討するのがいいでしょう。

アクセスのほかに開園時間にも注意が必要

お墓参りのため、アクセスの良さはもちろん重要ですが、開園時間にもとくに注意が必要です。
ペット霊園のなかには、管理人が常駐していて、開園時間が設けられているところもあります。
あまりに早くカギがかかってしまうような霊園の場合、「会社帰りに立ち寄りたい」と考えても、それが不可能になります。

必ず見学して雰囲気や対応を見る

サイトや広告でペット霊園の写真を見ただけで「素敵だから、ここに決めよう」と即決せず、必ず見学しましょう。
「日当たり良好」とあるのに、実際はビルの隙間だったり、スタッフの対応がそっけなく寂しい思いをしたりなど、実際に見学しないとわからないことはたくさんあります。

見学時はまだペットを失っていませんが、いざ霊園を使うときは、悲しい気持ちでいっぱいのはずです。そのさなかにスタッフの対応が冷たいと、平常時よりもかなりショックを受けますから、対応はとくに大事に見ましょう。

経営主体をしっかり確認する

ペット霊園の経営主体をしっかり確認し、信用のおけるところかどうかを必ず自分で判断しましょう。

平成29年、大阪のペット霊園が突然閉鎖され、ニュースで大きく取り上げられました。

閉鎖の事実は個別に通知されなかったため、遺族らは閉鎖後、供養塔から撤去され野ざらしになった大量の遺骨を見ることとなりました。
愛するペットの遺骨が無残にさらされた心の傷は、遺族の心に一生残り続けるでしょう。

問題のペット霊園は、借地で業務を行っており、地権者から返還を求められていたとのこと。
なかなか防ぎきれない被害ではありますが、少なくとも経営主体については自分なりに調べ、信用に足ると思えるところを選ぶのが重要です。

それぞれの注意点に気をつけながら、本当に納得できるペット霊園を見つけましょう。

まとめ

この記事では、ペット専用のお墓がある霊園について、費用感や場所などの特徴、選び方、選ぶときの注意点をお伝えしました。

以下にポイントをまとめます。

ペット霊園とは、ペットのお墓がある霊園のこと。

ペット霊園のタイプは4つ

【ペット霊園で3タイプ】

  • 【タイプ1】ペット火葬場に併設されているタイプ
  • 【タイプ2】霊園の一角にペット用エリアがあるタイプ
  • 【タイプ3】ペット霊園として独立しているタイプ

【ペット埋葬可能区画がある霊園で1タイプ】

  • 【タイプ4】ペットも一緒に眠れる人間の霊園

ペット霊園の費用相場

お墓のタイプ費用相場
合祀型5000~2万円
個別型10万~30万円(+年間管理料5000~1万円)
人間と一緒のお墓50万~250万円(+年間管理料5000~2万円)

ペット霊園を選ぶときの5ステップ

  1. まずは4タイプの霊園から自分に適したタイプを選ぶ
  2. エリアを絞る
  3. 自分のペットが受け入れ可能かを調べる
  4. 宗教・宗派を検討する
  5. 予算を検討する

ペット霊園を選ぶときの注意点5つ

  • 合祀型は後から遺骨を取り出せない
  • 自分が管理できなくなったらどうするかを確認する
  • アクセスのほかに開園時間にも注意が必要
  • 必ず見学して雰囲気や対応を見る
  • 経営主体をしっかり確認する

いかがでしたでしょうか。この記事が、自分とペットにとって最もふさわしいお墓を選ぶ一助となれたなら幸いです。

合同供養塔でシンプルに葬るか、個別のお墓を作って供養するか、はたまた自分と一緒のお墓に眠ってもらうか。

考え方は人それぞれで、いずれも大事な家族の一員を弔うことに変わりはありません。

ぜひ、人間の家族を供養するのと同じ視点で、お墓について考えてあげましょう。それがきっと、最大限の愛情を伝えることにつながります。

またペットのお墓について、より深く知りたい方は以下の記事をご覧ください。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

もう何年も前の話になりますが、都市部にあるペット専用の納骨堂が廃業しました。ビルの中にあるその納骨堂の運営母体は宗教法人で、火葬炉を持ち、さらに簡単な法要ができる施設も完備していました。納骨壇には骨壺と写真、花などがお供えされ、明るい雰囲気で人気があったと思います。しかしある年、いきなり廃業の知らせが入口に貼りだされていました。

納骨堂の利用者の中には遺骨を引き取った人もいますが、連絡がつかなかったり、ペットの飼い主が「遺骨はいらない」と受け取りを拒否した人もいたそうです。結局、引き取り手のない遺骨は、運営母体の宗教法人が引き取り供養したそうです。
ペット専用の墓地や納骨堂は、「墓地・埋葬等に関する法律」を根拠法とせず、各自治体の条例等によりつくられます。廃業も簡易な手続きにより可能ですので、基本的に永続性は保証されていません。人間と同じお墓に入ることについては賛否あり、現状は「ペット可」としている区画のみ一緒に納骨できるような状況でしょう。または墓地の一角にペット供養塔が設置されていることもあります。