贈与税の負担を軽くする特例とは?具体的な事例で解説

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この記事の目次

  1. 自宅、新居購入資金、教育費…上手に利用したい生前贈与の特例

自宅、新居購入資金、教育費…上手に利用したい生前贈与の特例

贈与税は高いイメージがありますが、生活を大きく左右する住宅などについては、税負担を軽くするための特例が用意されています。

たとえば「夫婦間の家の贈与」。婚姻期間が20年以上続いた夫婦のあいだで、居住用の不動産や住宅取得資金の生前贈与をする場合は2,000万円まで贈与税がかかりません。暦年課税制度とも併用できます。

また、親の世代が子ども世代よりも豊かな時代なので、子どもや孫世代の生活を支えるさまざまな特例もあります。そのひとつが「自宅の購入資金の贈与」。

祖父母や両親から20歳以上の子どもや孫に自宅購入資金を贈与する場合は、一般の住宅は700万円、耐震・省エネ住宅は1,200万円まで非課税に(平成28年1月~平成29年9月)。

こちらは、暦年課税制度に加えて、相続時精算課税制度との併用も可能です。「結婚・子育て資金の一括贈与」もあります。非課税枠は、20歳以上50歳未満の子や孫ごとにひとり1,000万円。結婚式、新居の準備、出産費用、入園準備など。これらの非課税処置は期間限定のものもあるので、早めに検討しましょう。

贈与税の控除はどのようなものがあるのか?

夫婦間で住宅を生前に贈与したとき

(夫婦のあいだで居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除)

  • 結婚から20 年以上経っている夫婦間で、居住用の不動産(国内のみ)を贈与したときは、2,000 万円まで非課税
  • 贈与を受けた翌年3月15 日までに、実際に住んでおり、その後も住み続ける見込みであること
  • 暦年課税制度と併用できる(相続時精算課税制度との併用は不可)

子や孫への、自宅購入・増改築資金を贈与したとき

(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税)

  • 祖父母や両親から、20歳以上の子や孫へ自宅購入・増改築資金を贈与するときに適用
  • 一般の住宅は700万円、省エネ等級4・耐震等級2以上の住宅は1,200万円が非課税(平成28年1月~平成29年9月)
  • 中古を購入するときは、建ててから20年以内ならOK(耐火建築物は25年以内)
  • 平成31年6月30日までの期間限定の制度
  • 暦年課税制度や相続時精算課税制度と併用できる

子や孫に、結婚・子育て資金を贈与したとき

(結婚・子育て資金の一括贈与の非課税措置)

  • 祖父母や両親が、20歳以上50歳未満の子・孫に、結婚・子育て資金を 贈与したとき(金融機関にお金を預けたとき)、子・孫1人あたり1,000 万円まで非課税(結婚関連の場合は300万円まで)
  • 結婚式の会場費、結婚を機に借りた家の家賃、引越し代、不妊治療や出産費用、未就学児の医療費、保育園などの入園・保育料などが含まれる
  • 平成31年3月31日までの限定措置
  • 贈与された額を使いきらないうちに贈与した人が亡くなると、残りの残高は相続財産とみなされる
  • 暦年課税制度や相続時精算課税制度と併用できる
  • 銀行などの金融機関経由で申告書を提出する

■参照元
わかりやすい図解版 
身内が亡くなったあとの「手続」と「相続」
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2016年5月10日 第1刷発行
2018年2月20日 第6刷発行

監修者:岡信太郎(司法書士)、木村健一郎(税理士)、岡本圭史(社会保険労務士)
発行者:押鐘太陽
発行所:株式会社三笠書房
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